au、SoftBankともに旧プランでiPhone 6が購入できますが、ドコモは実質新プランの通話定額が強制されています。そこでシェアパックを駆使する事により、月額の維持費を抑えて安く使う方法を考えてみました。
【追記】U25 iPhone割の適用条件にU25応援割(1名義1回線まで)があったため一部修正し、月額1,302円→1,734円に修正しました。
NTTドコモは8月を最後に従来のタイプXiにねんの受け付けを終了しており、更に新機種を購入する際には通話定額のカケホーダイプランでなければ機種購入に伴う割引の月々サポートが得られなくなっているため、旧プランを維持している既存ユーザーでも7万円以上の割引を捨てて旧プランを維持するか新プランの通話定額に加入するかという、実質強制の形となっています。
カケホーダイの攻略法は月々サポートのシェア
カケホーダイプランの特徴は2,700円の通話定額の基本料にデータパックを組み合わせ、更に複数回線で共有できるという事。この際、シェアオプションを付けた子回線の月々サポートが余ると、親回線の月額から削られるのが今回のポイント。トリッキーですが、ドコモの新プランを安く使うためには、月々サポートの乗った副回線を用意するのが効果的です。今回は2回線で使える「2台目プラス」というオプションを使い、2回線分の割引で安くiPhoneを使う作戦です。
なお、今回25歳以下のみ適用のU25 iPhone割というキャンペーンが展開されているのでこれを入れた場合と除いた場合、両方を計算していきます。
手順概要
今回の流れを説明すると、まず、iPhone 6を二台新規で購入します。1台目は実際に使うiPhone 6で、2台目は月々サポートを盛るためのiPhone 6です。新規で2台のiPhone 6を購入後、2台目のiPhone 6回線をデータプラン(ルーター)に変更し、1台目のiPhone 6と「2台目プラス」を組みます。これにより2台目の余った月々サポートを1台目の回線にシェアし、月額を抑える事ができます。
手順1:iPhone 6購入
ドコモにて新規契約でiPhone 6を2台購入します。1台目はカケホーダイプラン+データSパック、2台目はカケホーダイプラン+シェアオプション(2台目プラス)で契約します。データパックもしくはシェアオプションに加入しないと月々サポートが適用されないため注意しましょう。機種代金は今回は説明を簡略化するために、一括購入を前提として解説していきます。
手順2:2台目のiPhone 6の回線をデータ化
ドコモショップにて2台目のiPhone 6をデータ契約の「データプラン(ルーター)」に契約変更します。
手順3:2台プラスでペアリング
データ化した2台目のiPhone 6回線を1台目のiPhone 6の回線と2台目プラスでセットを組みます。2台目プラスのメリットとしては、家族用の高額なシェアパックを組まずとも個人用のデータSパック(2GB)などの安価なデータパックも2回線でシェアできるということ。シェアオプションの月額は500円となっています。
手順4:spモード解約
2回線目のiPhone 6のデータ回線は月々サポートを捻出するための寝かせ回線のため、ISPの契約は不要。月々サポートの適用条件にspモードは関係ないため、もし契約されているようであれば月々324円の月額削減のためspモードオプションも解約します。
月額(U25の場合)
以上の手順で2本の回線を使ったドコモiPhone 6格安回線は完成。U25対象名義での料金は以下のとおり。
1台目 | 料金 |
---|---|
カケホーダイプラン | 2700 |
spモード | 300 |
データSパック | 3500 |
U25応援割 | -500 |
消費税 | 480 |
月々サポート | -3078 |
U25 iPhone割 | -432 |
ユニバーサルサービス料 | 3 |
小計 | 2,973円 |
2台目 | 料金 |
---|---|
データプラン(ルーター) | 1200 |
シェアオプション | 500 |
消費税 | 136 |
月々サポート | -3078 |
ユニバーサルサービス料 | 3 |
小計 | |
2台合計 |
1台目を使って2台目を寝かせる前提ですが、2台合わせて月額1,302円月額1,734円で運用できる回線が完成しました。
追記:U25 iPhone割の適用にはU25応援割が必要で、こちらが1名義1本までなので、2本目に適用する事はできないようです。2本目に適用しない場合の金額に修正しました。
本体が分割払いの場合はiPhone 6の場合16GB:3,078円、64GB:3,618円、128GB:4,104円(4,050円+月サポ減額分54円)、iPhone 6 Plusの場合は16GB:3,618円、64GB:4,104円(4,050円+月サポ減額分54円)、128GB:4,600円(4,158円+月サポ減額分442円)をこの計算に加算します。
なお、データパックはSパックで2GBなものの、U25応援割で1GB、iPhoneボーナスパケットキャンペーンでもう1GB増量されるため、月々4GBまで高速通信が可能な回線となります。
月額(U25対象外の場合)
1台目 | 料金 |
---|---|
カケホーダイプラン | 2700 |
spモード | 300 |
データSパック | 3500 |
消費税 | 480 |
月々サポート | -3078 |
ユニバーサルサービス料 | 3 |
小計 | 3,945円 |
2台目 | 料金 |
---|---|
データプラン(ルーター) | 1200 |
シェアオプション | 500 |
消費税 | 136 |
月々サポート | -3078 |
ユニバーサルサービス料 | 3 |
小計 | -1,239円 |
2台合計 | 2,706円 |
月間の高速通信量はデータSパック2GB+iPhoneボーナスパケットキャンペーン1GBの合計3GB。
今回iPhone 6を例に試算してみましたが、本体代別途はかかってくるものの、実は新料金プランでもキャンペーンや組み合わせ次第では通信費は安く抑える方法が存在する事が分かりました。
SIMフリーiPhone 6一括購入+MVNOの音声付き格安SIMの場合、月間3GBの高速通信を付けるとなると月額3,000円以上になり、ドコモのような通話定額も付きません。そう考えると、SIMフリーiPhone 6を2台購入しMVNOで運用しようと思っている方はドコモで2台新規で購入し、1台を今回のカケホーダイSIM、2台目を月額900円のOCNなどのMVNOの格安SIMで運用した方がトータルコストが抑えられ、更に通話定額が付いてくるので非常にお得です。
メイン回線をデータSパック、副回線をデータプランにして2台目プラスで組み合わせる方法はiPhone 6以外でも可能なので、月々サポートの大きな機種をMNP一括特価などで購入すれば同様にお得な回線を作る事が可能です(例えば月々サポートが3,743円と大きなGALAXY S5 SC-04Fを2台MNP転入で購入して同様に2台目プラスを組むと合計月額836円で運用が可能)。
他にも、ドコモで長期間利用している回線で機種変更でiPhone 6/6 Plusを購入しつつ、MNP特価などで月々サポート増額のための回線を用意して月額を抑えるといった事も可能。従来のプランでは長期回線を安く抑える方法は少なかった一方で、新プランはドコモ長期ユーザーでも他の回線から月々サポートを回す事ができるようになったため、長期回線は電話のみ、データ通信はWiFiルーターやMVNOの格安SIMといった節約のために使い分けも不要になり、1台に安くまとめる事が可能になりました。