3GからLTEへの移行で契約変更が伴う各ケータイキャリアですが、それぞれのSIMカードがどこまで使い回せるのか、現段階での情報をまとめてみました。
ドコモのSIMカードの名称はドコモUIM(micro SIMはminiUIM、nano SIMはnanoUIM)、auから発行されている物はau IC(micro IC、nano IC)カードですが、このエントリでは分かりやすいようSIMカードという表記に統一しています。
SIMサイズの変更はアダプタ&カッターを利用
まず、SIMサイズの変更を場合ですが自力で行う場合はnano SIM→micro SIM、micro SIM→SIMのようにサイズを大きくする場合はSIMアダプタを、SIMサイズを小さくする場合はSIMカッターを利用してください。
ドコモ(FOMA/Xi)
1. FOMAのSIMカードをXiスマートフォンで使う
一部の機種でFOMAネットワークでのみ可能で、Xiへの接続はできません。使用するにはXi端末にて隠しメニューから「WCDMA Only」の設定にし、Xiへ接続しないようにする必要があります。設定方法は機種によって異なります。
2. XiのSIMカードをFOMAスマートフォンで使う
可能です。ただしISPにmoperaを設定する場合、APNはXi用の「mopera.net」を使用する必要があります。spモードの場合変更の必要はありません。
3. XiのSIMカードをFOMAガラケー(iモード端末)で使う
可能です。ただしiモードに接続するためにはiモードのオプションをドコモショップで契約する必要があります。
4. XiのSIMカードをFOMAのBlackBerry端末で使う
限定的に可能です。ただしISPであるBIS(BlackBerry Internet Service)を利用する事はできないため、多くの機能は利用できませんが、テザリングがそのままの料金で可能です。
au(3G/4G LTE)
1. 3GのSIMカードを4G LTEスマートフォンで使う
できません。
2. 4G LTEのSIMカードを3Gスマートフォンで使う
できません。
3. iPhone 5の4G LTE SIMをAndroidの4G LTEスマートフォンで使う
出来るようです。ただし大きさ変更にSIMアダプタが必要。
4. Androidの4G LTE SIMをiPhone 5で使う
逆が可能なのでSIMカッターを利用すれば利用できると見られますが、未確認です。
SoftBank(3G/4G/4G LTE)
1. iPhone 4S以前のiPhoneのSIMをiPhone 5で使う
可能です。ただしSIMカッターでサイズをnano SIMに変更し、更にAppleのiPhone構成ユーティリティを使ってiPhone 5用のAPNを手動で設定する必要があります。
2. iPhone 5のSIMをiPhone 4S以前のiPhoneで使う
可能です。SIMアダプタが必要ですが、nano SIMが小さくiPhoneの内部に落ちないよう注意が必要です。
3. iPhone 5のSIMをSoftBank 4Gスマートフォンで使う
公式にSIMロック解除に対応している機種(現在では201HWのみ)ではiPhone 5用のAPNを利用する事によってSoftBank 4G接続が可能です。SoftBank 4GとSoftBank 4G LTEは相互に端末のSIMロックがかかっているものの、SIMロックを解除すれば利用できてしまうようです。
4. SoftBank 4GスマートフォンのSIMをiPhone 5で使う
iPhone 5自体にSIMロックがかかっているため利用できません。SIMロックフリーのiPhone 5を用意してもSoftBank 4G端末のAPNは隠されており、SIMフリー端末用のplus.softbankのAPNはSoftBank 4Gの契約に対応していないため利用できません。
まとめると、ドコモはXiのSIM一枚で全ての端末(BlackBerry以外)が利用可能、auは4G LTE同士ならAndroidでもiPhoneでも使い回しが可能、SoftBankは実質SIMカードの使い回しはiPhone同士・Android同士でないと出来ません。
現状同じSIMカードであれこれ使うのであればドコモが最も楽なキャリアですね。一方でauも同じSIMカードでHTC J ButterflyやOptimus GなどのAndroidフラッグシップモデルとiPhone 5を行き来できるのも非常に魅力的です。SoftBankに関してもSIMロック解除できる機種やできない機種があり、戦略を立てるのがケータイオタクとしては楽しいのではないのでしょうか。