先日2020年発売のiPad Pro 12.9インチモデルを購入したので、画面保護フィルムとしてタッチペン入力がしやすい「ペーパーライクフィルム」を買ってみました。
今回購入したのはYMYWorldのペーパーライク保護フィルム。iPad+Apple Pencilで紙のような書き心地が得られるペーパーライクフィルムは近年いくつかのメーカーから発売されていますが、2,000円台以上で販売されている物が多い中、この製品は1,490円とかなりお手頃価格だったので買ってみました。
購入の経緯
そもそもの購入に至った経緯ですが、まず前提としてiPadはフィルムは付けない派だったのですが、理由があって今回フィルムを購入する事にしました。
今までも自分はiPadシリーズに関しては「面積があるためガラス製の保護フィルムを貼ると重くなる」「そもそもスマホのように傷はつかない」という理由でiPadシリーズは保護フィルムは付けずに運用しており、実際2018年に買った11インチiPad Proも純正のSmart Folioカバーを装着して使っているため、2年近く使っても画面に傷は付いていません。
今回新たに購入した2020年モデルの12.9インチiPad Proにも同じく純正のSmart Folioを購入したので「フィルムは付けない派」のまま行こうと思っていたのですが、ここ数年「ペーパーライクフィルム」系のiPad用保護フィルムの評判がiPadユーザーの間で好評で、「指紋が付きにくい」「操作性が向上する」といったメリットがあるので、一度は使ってみなければと思っていました。
そんな矢先で11インチ→12.9インチにiPadをサイズアップしたところ、従来の11インチ以下のモデルと比べて「画面が大きい分指紋の拭き取りが面倒臭い」というデメリットを感じ、これを解消しつつペーパーライクフィルムの使用感を試すには良い機会なので購入に踏み切ってみました。
パッケージ内容
パッケージの中身としては一般的な保護フィルムに入っている「フィルム本体」1枚と貼り付け補助ツール系という構成。
左から順に位置合わせ&ホコリ除去シール、気泡押し出し用のヘラ、画面クリーニングクロス、ウェットタイプの画面クリーナー。まずクリーナー類で画面を綺麗にし、位置合わせシールで補助しながらフィルムを貼り付け、角を浮かせてホコリ除去シールで混入したホコリを取り除き、最後にヘラで気泡を押し出すといった順で使います。
フィルム貼り付け
まずは画面をクリーニングクロスで綺麗にしてから貼り付けます。この際にホコリをできるだけ飛ばしておく用にエアーダスターがあると後々ホコリ除去の手間が減っておすすめです。
フィルム本体にはシートが貼り付けられているので、これを剥がして貼り付けていきます。
混入したホコリは画面端から浮かせてシールで取り除き、気泡を指やヘラで押し出していきます。今回12.9インチと画面が大きかった事もあり、ガラスタイプと比べてもかなり気泡の押し出しに手間がかかりました。
概ね貼り付け終わったところ。気泡は貼り付け時に完璧に取り除くのは難しい事もあるので、細かいものは使いながら抜けるまで待つのも手です。
インカメラ部分はUの字に切り抜かれており、Face IDやビデオ通話などに支障がないよう配慮されています。見た目的にはこの切り抜きは比較的目立つので、気になる人には気になるかもしれません。
使用感は向上
今回初めてペーパーライクフィルムというジャンルの保護フィルムを使ってみましたが、やはりApple Pencil×iPad特有のガラスの上をなぞっている感覚と違い、紙に近いナチュラルなフィーリングになるのはメリット。また、指で触った際のタッチもサラサラになり、ゲームなどもプレイしやすく感じます。
指紋は付着はするものの目立ちにくく、保護フィルム無しの状態と比べるとよりノーメンテで拭かずに使い続けられる時間が長くなる印象。がっつり指で触ってツールとして使う場合は重宝しそうです。
画面の視認性は低下
アンチグレア系のフィルムの宿命ではありますが、画面の視認性の低下が気になりました。上記は何も貼っていない11インチiPad Pro(2018)と、ペーパーライクフィルムを貼った12.9インチiPad Pro(2020)を並べたところ。画面の黒い部分の黒さが損なわれているほか、精細感が失われ、色味も変わって見えます。写真の編集や映画鑑賞などの用途の場合はかなり気になりそうなレベルです。
自分のiPad Proのメインの用途の一つがAdobe Lightroom CCを使った写真の編集なので、フィルムでディテールが潰れてしまうのは不便に感じました。
操作性重視ならOK、画面品質重視ならNG
ペーパーライクフィルムを取り付けた事によってApple Pencil・指の操作ともに操作性は向上したと感じました。単に滑るだけでなく、適度にグリップ感がある事で紙のような触り心地で使いやすさがアップしています。
一方、画面品質は確実に劣化します。少なくとも写真の編集・映像鑑賞がiPadのメインの用途に入ってくる方であれば、付けない方が良い製品だと思います。iPad本来の画面表示性能を大幅に損ねる事になるので、そのまま使うのがおすすめです。
かなりメリット・デメリットのはっきりしたアイテムですが、使い方によっては重宝しそうです。写真や動画メインの方にはおすすめしかねますが、逆にiPad+Apple Pencilをメモや資料への注釈に使うビジネスパーソン、スライド操作を多用するゲームをよく遊ぶゲーマーの方などは操作性向上の恩恵を受けられると思います。1,490円とiPad用ペーパーライクフィルムの中では買いやすい価格なので、ツールとしてのiPadの性能をアップさせたい方は是非試してみてはいかがでしょうか。