iPadで使える透明ボディの軽快なタッチペン「MagPencil」レビュー

2018〜2022年モデルのiPad mini・Air・Proに対応したスケルトンデザインのタッチペン「MagPencil」を評価用にメーカーから頂いたので、特徴を紹介していきます。


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高騰・細分化する純正Apple Pencil

MagPencilを紹介するにあたって、まずおさらいしておきたいのが複雑化しているiPad用の純正Apple Pencilの現在の製品ラインナップの状況。

Apple純正のApple Pencilは2015年の登場当初はLightning端子に直結して充電する「Apple Pencil(第1世代)」単一モデルだったものの、その後2018年のUSB type C端子搭載のiPad Proに合わせてiPad側面にマグネットで装着してワイヤレス充電できる「Apple Pencil(第2世代)」が登場。

2023年には筆圧検知を排除してUSB type Cケーブルの有線充電に対応した「Apple Pencil(USB-C)」が廉価版としてラインナップに追加され、2024年には内側カメラの位置変更に伴い充電機構が変更された2024年モデルのiPad Air/iPad Proに合わせて「Apple Pencil Pro」が新発売されました。

価格は最近のモデルに対応したApple Pencil ProやApple Pencil(第2世代)が21,800円で、筆圧検知を廃した廉価版のApple Pencil(USB-C)でも13,800円と、周辺機器としてはかなり高額な部類になります。

となると検討したいのがサードパーティ製品ですが、残念ながら筆圧検知に関してはApple Pencil Proや第1/2世代のApple Pencil純正品しか対応しておらず、イラスト作成などで筆圧を用いた表現力が必要な場合は純正品を選ぶ必要があります(ただし消耗品のペン先はサードパーティから様々な製品が展開されています)。

そのためサードパーティのApple Pencilの代替品を選べるのは筆圧検知機能を必要としないユーザーに限られてきますが、それで問題無ければApple Pencil(USB-C)の13,800円から大幅に費用を削減できる上、様々なメーカーから選ぶ事ができます。

そして今回紹介する「MagPencil」は、Apple Pencil(USB-C)の代替品として機能しつつも、スケルトンデザインのスタイリッシュさを備えたApple Pencil代替品の中でも異色のアイテムとなっています。

リーズナブルかつデザイン性の良いMagPencil

Apple Pencilを代替するサードパーティのタッチペンは今までも2,000円台で購入できる格安モデルなどを紹介してきていますが、MagPencilは純正のApple Pencilを模倣した白い筐体ではなく、ユニークなスケルトンボディと金属リングの電源ボタンを採用した製品。

機能的に近いApple純正品である、筆圧検知非対応のApple Pencil(USB-C)の13,800円と比べると、MagPencilは4,800円と9,000円ほど安い上にスタイリングも面白く、従来のサードパーティ製品と純正品の間の価格帯に位置する第三の選択肢と言えるポジションの新製品となっています。

パッケージ内容

こちらがMagPencilのパッケージ。プリントされているメーカーの「WORLD GADGETS」は以前紹介したiPadをVESA規格のモニターアームにマグネットマウントできる「MagFlo」などのユニークな製品を送り出しているメーカーで、今までiPadをスタイリッシュに活用できるアクセサリを出してきているだけに今回のMagPencilに繋がったのは自然な流れ。

セットで活用することでかなりスタイリッシュなデスク環境が構築できそうです。

こちらがMagPencil本体。白黒一色がほとんどだった今までのサードパーティ製iPad用タッチペンと比べると異色の佇まいです。

取扱説明書のほか、予備のペン先も付属します。

MagPencilの外観

MagPencilは筐体の外側が透明な素材となっており、中身の構造がそのまま見えるスケルトンボディとなっています。バッテリーなど普段は見えないパーツがどういった構造でこの細い円柱内に収まっているかを観察できるだけでもこのガジェットの面白さが味わえます。

スケルトンで他のパーツに被さっているため目立ちませんが、WORLD GADGETSのロゴがプリントされています。

ペン先は金色の金属素材が使われている点がスタイリッシュで、リング部分に指で触れると電源がオンになる仕様。

反対側の端に搭載されているバッテリー容量は100mAh。このあたりのスペックが知れるのもスケルトンボディの面白さです。

MagPencilの機能

続いて、MagPencilの機能性を見ていきます。

マグネット充電&ウィジェットで残量確認

MagPencilはApple Pencilと同様にiPadの側面に磁力で装着でき、さらにワイヤレス充電が可能。ペアリングを行うと電池残量がiPadOS側で確認できるようになり、Apple純正のバッテリーウィジェットを設置することでMagPencilが表示されるようになります。

傾き検知にも対応

ペアリングを行うことで傾き検知も利用可能。他のサードパーティ製タッチペン同様に筆圧検知には非対応なものの、ペン先の角度をアプリ側が検知できるのでAppleのメモアプリなどでは線の太さを傾きで調整することができます。

純正品より予算を抑えつつ、軽さとスタイリングも求める方に

MagPencilは従来のサードパーティ製のタッチペンとは大きく異なる外観で所有欲を満たしてくれるガジェットでありながら、Apple純正のApple Pencilよりもかなりお買い得なのがポイント。

カメラ位置の変更に伴い充電方式が変わった2024年モデルのiPad Air・iPad Proには対応しないものの、2018年〜2022年モデルのiPad mini/Air/Proを使っているユーザーであれば面白い選択肢となっています。

純正のApple Pencilと比べたデメリットとしては、やはりペアリング周り。

複数のiPadを使い分けている場合はApple Pencilの場合は側面に装着するだけでペアリングが移りますが、MagPencilの場合は都度切り替え元のデバイスで設定アプリを開いてペアリングを解除、切り替え先のデバイスで改めてペアリングといった手順が必要になるため、iPad ProとiPad miniなど複数モデルを使い分けている方は切り替えの手間が少し増えてしまいます。ただ2本買っても純正Apple Pencil(USB-C)よりも安い価格設定なので、1台1本体制で揃える運用もありかもしれません。

逆にメリットとしては、意外と話題になっていない点として軽くて持ちやすい所だと感じました。

純正のApple Pencil(第2世代)と比べると持った際の軽快感が全く違い、重量バランス的にも快適で個人的に長時間使っていても疲れないタッチペンだと感じる製品でした。既にApple Pencilを持っている方であっても、スタイリッシュかつ長時間メモ書きに使いやすい2本目として導入するにも面白い性質を持った製品です。

もちろん、本格的なイラスト作成用として高度な筆圧検知やタッチ機能を求めるのであれば言わずもがな純正のApple Pencil(機種に応じて第2世代/Pro)が唯一の選択肢となってくるので比較対象にはなりませんが、それ以外の用途であればMagPencilはユニークで面白い選択肢になるでしょう。

MagPencilはAmazonで4,800円、公式ストアでは4,800円から11%引きの4,280円となっています。iPad用のスタイリッシュなタッチペンが欲しい方はいかがでしょうか。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。