iPhone XR発表。実用性重視でXS同等の処理性能を残しつつ、賢く構成を絞った長く使える6色展開のカラフルモデル

iPhone XR発表。実用性重視でXS同等の処理性能を残しつつ、賢く構成を絞った長く使える6色展開のカラフルモデル

Appleから発表されたフラッグシップのiPhone XS・iPhone XS Maxに加え、特定の機能を省いた普及モデルとして発表されたのがiPhone XRです。


iPhone XRはiPhone XSと同じA12 Bionicチップを搭載しつつも、ディスプレイは有機ELを採用せず、いくつかの機能を省略する事でコストを抑え、より幅広いカラバリを用意したモデル。低価格モデルでありながらフラッグシップと同等のチップセットを搭載し、Face IDによる顔認証システムやホームボタンを撤廃したiPhone X系列のジェスチャー操作などのユーザー体験となっているのが特徴の機種です。

326ppiのLiquid Retina LCDディスプレイ搭載

iPhone XR Liquid Retina Display

iPhone XRは基本的な筐体デザインはiPhone X、iPhone XSの流れを継承しつつも、有機ELを使わず従来の液晶を使って同様のスタイルを再現しています。狭額縁は有機ELを採用しているiPhone Xシリーズには及ばないものの、液晶採用モデルとしてはベゼルが最小限に抑えられており、AppleはこれをLiquid Retina Displayと名付けています。解像度は1792×828となっており、iPhone XSの2436×1125、iPhone XS Maxの2688×1242と比べると控えめ。ドットピッチとしてはiPhone 4で初めて打ち出されてシリーズを通してiPhone 8まで引き継がれてきた326ppiの密度をそのまま6.1インチに引き伸ばした形となっており、ピクセルの密度自体はiPhone 4、5、6、7、8と同じものとなっています。

5色+PRODUCT REDの6色展開

iPhone XR カラバリ

カラバリはイエロー、ホワイト、コーラル、ブラック、ブルーとPRODUCT REDの合計6色展開。どれもiPhone 8ライクなつや消しアルミニウムとなっており、全面のベゼルは黒で統一されています。

3D Touchは非対応

iPhone XS、iPhone XS Maxに搭載されている、タップの深度でより高度な操作が可能になる3D TouchはiPhone XRは非対応。昨年のiPhone 8にも搭載されていた機能のため新モデルのiPhone XRに非搭載な点は残念なところですが、その代わりHaptic Touchという触覚フィードバックを用いた代替UIが搭載されているとのこと。

カメラはiPhone XSの広角側同等のシングルカメラ

iPhone XR カメラ

iPhone XRはiPhone XSのようなデュアルカメラは搭載せず、iPhone XSの広角カメラと同様の1200万画素/f1.8のシングルカメラを搭載。ただしA12 Bionicチップの機械学習を活用したボケ効果も搭載しており、デュアルカメラを搭載せずともポートレートモードの背景ぼかし機能は利用する事ができます。

Face ID搭載

iPhone XR Face ID

Touch IDの指紋センサーが撤廃された代わりにiPhone Xシリーズに搭載されているFace IDもしっかり搭載し、顔認証によるロック解除が可能。液晶ディスプレイ搭載のiPhoneとしては初採用です。

防水防塵性能はIP67どまり

iPhone XS、iPhone XS MaxはIP68に強化された防水防塵を搭載しますが、iPhone XRは従来機同等のIP67。iPhone XSシリーズが最大水深2メートルで最大30分間のところ、iPhone XRは最大水深1メートルで最大30分間耐える性能となっています。

公式プロモーション動画




iPhone XRはこれらの機能の取捨選択により、64GBモデルが112,800円スタートのiPhone XSに対して同じ64GBモデルが84,800円から購入可能。128GBモデルが90,800円、256GBモデルが101,800円となっており、いずれも税別価格です。

iPhone XRは見た目こそiPhone Xシリーズであるものの、シングルカメラ・326ppi液晶と、実質的なiPhone 8の後継機のポジションである事は明らか。他にホームボタンを搭載したクラシックなスタイルのiPhoneが発表されなかった事から、今回のiPhone XRの発表は、Appleは今後の新機種はFace ID認証、全モデルホームボタン無しのジェスチャー操作を中心とした「iPhone X系列」で統一していくという意思表示のように受け取れます。

廉価モデルとはいえ価格帯は他社のフラッグシップにも匹敵するものとなっており、10万円近い、あるいは容量によっては10万円以上の金額を出しても上位モデルの高解像度な有機ELディスプレイやデュアルカメラのような上位モデルの機能を省かれてしまうのは一見歯がゆいところではありますが、実際のところ処理性能はiPhone XSシリーズ同様のA12 Bionicチップを搭載しており、広角カメラも同等。+αの付加価値では劣るものの、上手いさじ加減でフラッグシップ同等の実用性は確保された形となっており、処理性能の高さから今後末永く使う分にも全く心配の無いモデルとなっています。この点は他社と比較して発売後も長期間ソフトウェアアップデートを提供して多くのデバイスを現役で生かし続けるAppleらしい取捨選択だと感じます。

iPhone XSシリーズには無いユニークなカラバリも魅力となっており、サイズ感も縦長6.1インチと従来のiPhone 8とiPhone 8 Plusのちょうど中間の絶妙なライン。単なる廉価版ではなく、より多くのユーザーにフィットするよう練られた機種なのでしょう。

惜しくも発売日はiPhone XSシリーズの一ヶ月遅れとなっており、10月19日から予約開始、10月26日発売。発売までの一ヶ月間、新機種をいち早く自慢できるのはお高いほうのフラッグシップの特権となってしまいそうですが、一ヶ月待ってから予算を抑えてiPhone XRを購入するのも悪くなさそうです。

キリカ

キリカ

ガジェットショットを作った人。PCはiMacとMacBook、スマホはiPhone XとXperia XZ2 Comact、カメラはRX100とα6000、車はLotus Elise。