Appleの日本時間2023年9月13日2時から行われた新製品発表イベントにて発表されたiPhone 15をはじめとする新製品をまとめていきます。
この記事の目次
イヤホン
AirPods Pro
2022年に発売されたAppleの第2世代AirPods Pro(レビュー)のケースが、Lightning充電からUSB-C充電に変更されました。
USB-Cケーブル一本でiPhoneからAirPods Proを充電できるようになりました。
USB-C充電のAirPods Proの価格は39,800円となっており、9月22日発売予定。既にApple公式ストアでは予約可能となっています。
EarPods(USB-C)
Appleの有線イヤホン「EarPods」もUSB-Cにアップデート。価格は2,780円で、Apple公式ストアで本日から購入可能となっています。
Apple Watch
Apple Watch Series 9
Apple Watchは最新世代のSeries 9を発表。S9 SiPのカスタムAppleシリコンを搭載し、人差し指と親指を合わせるジェスチャーでApple Watch本体を触れずに操作できるようになったほか、Siriがデバイス上で使えるように。画面がSeries 8の2倍の2,000ニトの明るさになり、第2世代のUWBチップが搭載されたことで「正確な場所を見つける」機能を使ってiPhone 15シリーズの場所を探すことができるようになりました。またUWBチップはHomePodとの連携を強化しており、4メートル以内に近づくと「再生中」を起動してApple WatchからHomePodのメディアコントロールを行う事ができます。
またバンドはApple Watch Hermèsシリーズ含め環境負荷の高いレザーバンドが廃止。
使用済み再生素材を68%使用したファインウーブンという素材を使ったマグネティックリンクとモダンバックルのバンドを提供開始し、スポーツループは82%再生繊維を使ったものに再設計。Nikeスポーツバンドは32%以上再生フルオロエラストマーを使っています。
Apple Watch Series 9の価格は59,800円から、本日より注文受付開始しており、9月22日に販売開始となっています。
Apple Watch Ultra 2
Apple Watch Ultraの第2世代モデルとなる「Apple Watch Ultra 2」が発表。Series 9同様S9 SiPやダブルタップジェスチャー、デバイス上のSiriを搭載し、最大輝度は初代Apple Watch Ultraより50%明るい3,000ニトに。Digital Crownを回して一時的に画面の明るさを2倍にして道を明るく照らす事ができます。
新たに「モジュラーUltra」文字盤を搭載し、高度・深度・経過秒数などのリアルタイムのデータを外側のエッジ付近に表示した大画面を活用した表示が可能になりました。
Apple Watch Ultra 2は本日より注文受付開始されており、9月22日に発売予定。価格は128,800円となっています。
iPhone
iPhone 15
iPhone 15は昨年のiPhone 14同様6.1インチのiPhone 15、6.7インチのiPhone 15 Plusの2サイズ展開。
昨年のiPhone 14 Proシリーズ同様に画面上のカメラ・センサー類の切り抜きをソフトウェアの情報領域として活用したDynamic Islandを搭載し、昨年のProシリーズのように48MPの高画素なメインカメラを搭載する事でセンサー中央を切り抜いた2倍望遠にも対応。チップはA16 Bionicとなりました。
ディスプレイは前世代の2倍の最大2,000ニトのピーク輝度に対応しており、屋外での見やすさが向上しています。
下部の端子はLightningからUSB-Cに変更され、転送速度は480MbpsにとどまるUSB 2.0規格なものの、DP ALTモードでの映像出力に対応しています。
またMagSafeのワイヤレス充電のほか、将来のQi2規格の充電規格にも対応。
超広帯域無線(UWB)のチップは第2世代にアップデートされ、人混みの中でも「探す」アプリで友達の居る方向を正確に探す事ができるようになりました。
カラーバリエーションはピンク、イエロー、グリーン、ブルー、ブラックの5色展開で、価格はiPhone 15が124,800円から、iPhone 15 Plusが139,800円からとなっており、9月15日の午後9時から予約受付開始、9月22日に発売。
iPhone 15 Pro
上位モデルのiPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxも発表。
筐体にチタニウムを採用する事で従来よりも軽量化しており、iPhone 15 Proは206g→187g、iPhone 15 Pro Maxは240g→221gとそれぞれ19g軽くなっています。
左側面に搭載されていたスライド式のスイッチは配置され、代わりにカスタマイズ可能なアクションボタンを搭載。カメラ・フラッシュライト・ボイスメモの録音開始などの機能へワンボタンでアクセスできるように設定できるほか、iOSのショートカットアプリで更に高度な機能を設定することも可能になりました。
iPhone 15と同様にLightning端子がUSB-C端子に変更されていますが、iPhone 15 Proシリーズのみに搭載されるA17 Proチップが搭載する新しいUSBコントローラによってこちらは最大10Gb/sの転送に対応したUSB 3が利用可能となっています。
カメラシステムはiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxで異なり、iPhone 15 Proは従来同様3倍(77mm)の望遠レンズを搭載している一方で、iPhone 15 Pro Maxは5倍(120mm)の望遠レンズを搭載。48MPのメインカメラは24mm・28mm・35mmの3つの画角が選べるようになり、それらからデフォルトを選択する事が可能。
また年内アップデートで2つのカメラを用いて奥行き情報も保存する「空間ビデオ」が撮影できるようになり、来年発売予定のApple Vision Proで3次元映像を体験できるようになります。
iPhone 15シリーズ同様第2世代UWBを搭載し、将来のQi2規格の充電規格にも対応しています。
カラーはブラックチタニウム、ホワイトチタニウム、ブルーチタニウム、ナチュラルチタニウムの4色展開となっています。
iPhone 15 Proは159,800円、iPhone 15 Pro Maxは189,800円から9月15日午後9時に予約受付を開始し、9月22日に発売予定となっています。
iPhone 15、15 Proともに買い時を感じるアップデート
今回のAppleの新製品はUSB-Cへの端子刷新の節目となるアップデートで、かつiPhone 15シリーズは例年掛けていた望遠側のカメラの弱点が克服され、iPhone 15 Proシリーズは新たに軽量チタニウムにより従来の重量の弱点を克服しており、どちらもデメリットが上手くカバーされたアップデートだと感じる内容でした。
6.1インチ・6.7インチ続投のまま各モデル順当にアップグレードされた裏で、ラインナップとしては廉価モデルとしてiPhone 13を残したまま小型モデルのiPhone 13 miniは終売。大画面方向にラインナップが整理された形となりました。
新発表の各モデルはいずれも従来の欠点が補われたアップデートとなっているので、新しいiPhoneを検討していた方であれば買い替えタイミングとしてはおすすめできそうです。
ただiPhone 15に関してはUSB-Cを採用したもののUSB 2.0の転送速度のままとなっているので、Proはオーバースペックなものの動画などの大容量データを高速にPCに転送したい方は、USB 3.0に対応したUSBコントローラを積んだA17チップが通常モデルにも降りてくるであろうiPhone 16以降を待ってみても良いかもしれません。
Apple Watchに関しては本体はジェスチャー操作など新しい使い勝手が気になる一方で、今期で完全にレザーバンドを廃止してしまったのは残念なところ。従来のバンドも新型でそのまま使えるので、Apple純正品やApple Watch Hermèsなどのレザーが好きな方は手に入るうちに店頭在庫品を押さえておくのも良さそうです。