AppleのiOS向け広告の「iAd」サービスが6月30日にサービス終了へ。既に新規受付は終了

Appleが2010年に開始した公式のアドネットワーク「iAd」が今年6月30日で正式にサービス終了する事が発表されています。


iad

iAdはAppleの提供するアドネットワークサービスで、アプリ開発者が掲載した広告の70%を受け取る事のできる収益化システム。2010年に発表され、当時CEOのスティーブ・ジョブズはiOS向けの広告はバナーをタップした際にアプリから引っこ抜かれブラウザに飛ばされてしまい、作業が中断されてしまって良くないと力説していた事が印象に残っていますが、2016年になっても未だその状況は改善せず、アプリ内バナーをタップしたらSafariに飛ばされ、SafariからApp Storeに飛ばされる広告が未だ大多数なのではないでしょうか。

全画面でインタラクティブな広告をアプリ内に直接埋め込めると売りにしたiAdですが当初アプリ開発者の取り分が6割しかなかったりと人気がなく、途中から7割に変更したもののシェアが伸び悩んでいたようです。初代iPhoneの発売から9年目となる現在でも一旦ブラウザに飛ばされて更にApp Storeに飛ばされるスマートとは言えない広告が大多数を占めており、Appleにもそれを改善する事ができなかったのは残念なところ。ただしそういった広告配信の仕組みはiOSというプラットフォームの制限の中で生まれたものでもあるため、今後はOS側の対応でサードパーティがiAdのようなインタラクティブでスマートな広告を実現しやすいプラットフォームに改善していくのが最善策なのではないでしょうか。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。