Amazonがサービスを提供している書籍読み上げサービス「Audible」が思いの外良かったので紹介します。
Audibleとは、Amazonの提供する「本を聴く」事ができるサービス。電子書籍を画面で閲覧する同社のKindleとは違い、朗読された音声ファイルをダウンロードして耳で本を聴く事ができます。対応プラットフォームはiOS、Android、Windows。
書籍を朗読して音声に起こしているというサービスの性質上、同じ書籍の紙・電子書籍と比べると2,000円台を中心に高めの価格帯となっているAudibleですが、現在Amazonは1ヶ月の無料キャンペーンを実施中。通常は月額1,500円の有料会員が1ヶ月無料で体験する事ができます。
有料会員の特典
Audibleは、実は有料会員にならなくても買い切りで書籍を購入して聴くことが可能。なのですが、サービスを継続して利用する場合は有料会員の方がお得に利用できます。特典は以下のとおり。
- 毎月1つ付与される「コイン」で好きなタイトルを購入できる
- コインは使わなかった場合繰り越して6ヶ月まで保有可能
- 追加料金なしで楽しめるコンテンツあり
- 単品購入が30%オフ
- 購入したボイスブックを返品・交換可能
毎月1冊のボイスブックと交換可能なコインが1枚付与され、もしボイスブックが気に入らなかった場合は返品処理を行えばコインが戻ってくるため、別のボイスブックを改めて購入可能(回数に制限あり)。月額の会費は1,500円と多くのボイスブックの価格を下回っているため、毎月平均1冊以上購入するのであれば書籍代だけで元を取る事が可能。また、購入した書籍は有料会員を退会しても保持されるため、一通り欲しいボイスブックを購入して無料会員に変更しても購入した本が消えて聴けなくなるという事は無いので安心です。
実際にiPhoneで聴いてみた
AudibleはiOS/Android/Windowsアプリにて配信されており、通常の音楽アプリのようにバックグラウンドで再生することも可能。今回は手持ちのiPhone XS Maxで堀江貴文の多動力を聴いてみました。
再生画面では一時停止の左右に30秒前後に移動するボタンを搭載。聴き逃した場合や、聴き飛ばしたい場合に重宝します。再生速度も好みに応じて0.5倍〜3.5倍まで設定可能。スリープタイマーにも対応し、設定した時間あるいは章の終わりで終了する事ができます。車載モードも搭載し、ボタン類が大きくなり、30秒戻る・一時停止・ブックマークの3つの機能に絞られます。
Amazon Echoで再生が便利
AudibleはAmazonのスマートスピーカー「Echo」シリーズの音声アシスタント「Alexa」にも対応。「アレクサ、○○(本のタイトル)を読んで」と呼びかけるだけで、Echoが本を読み上げてくれます。個人的にAudibleのお気に入りの機能。ハンズフリーで好きな本を続きから聴く事ができるため、キッチンで洗い物をしていたり、部屋の片付けをしたりしている間に本も同時に楽しむ事ができ、とても効率的。Echoシリーズは2世代目Echo dotが2,740円と格安になっているので、Audibleを楽しむのであればEchoも併せて導入するのがおすすめです。
Apple Watchにも対応
AudibleのiOSアプリはApple Watchにも対応。iPhoneから同期する事によってApple Watch単体でもBluetoothイヤホン/ヘッドホンとペアリングして再生する事ができます。Apple Watchだけつけてランニングにでかけたりする場合におすすめ。ただ、どうも不安定なようで、自分のApple Watchではうまく再生できませんでした。ちゃんと使えれば良い機能なのですが。
実際に使ってみた感想
今回のAudible会員体験にて堀江貴文の「多動力」をまる一冊聴いてみました。まず、耳から本をインプットできるというのは「ながら作業」としては非常に効率的。先述したようにEchoやiPhoneを使ってキッチンで洗い物をしながら、混雑した電車に乗りながらなど、通常あまり読書ができないようなシチュエーションでもバックグラウンドで読書体験ができるというのは画期的。スキマ時間を積極的に有効活用したいという方には強くおすすめできるサービスです。
一方で、Audibleは活字の書籍を目で読むのと比べると、スピードでは劣る印象でした。今回はKindle本の人工知能は人間を超えるかと、そのAudible版の2つを用意。Kindle版の文字を目で追いつつAudible版を1倍速で聴いてみましたが、どうしても目で読むより遥かに遅く感じました。もちろんAudibleには先述したとおり倍速再生機能は搭載されているのですが、速度を上げてしまうと一瞬でも気を抜くと聞き逃してしまうと感じる箇所が多く、やはりAudibleは自然な速度の読み上げが一番快適に感じました。
そのため個人的にはAudibleは単体の読書としてではなく、バックグラウンドで再生して作業と並行してインプットする形が一番しっくりきました。手足は忙しいけれども耳が暇な時間が多い場合、Audibleはかなり有益なサービスになりそうです。気になる方は、是非無料体験に登録して1冊目を聴いてみてください。