Ankerから先日新発売された「521 Power Bank」を実際に買って使ってみたところかなり便利に感じたので、その使用感をレビューしていきます。
この記事の目次
Anker 521 Power Bankとは
Anker 521 Power Bankは、従来Ankerが「PowerCore Fusion」シリーズとして販売してきたモバイルバッテリー+USB充電器一体型の製品の最新モデル。スペックとしてはUSB充電器としては2つのUSB type Cポートで合計45Wの出力に対応しており、モバイルバッテリーとしては5,000mAhの容量と2ポート合計最大20Wの出力に対応。従来機のAnker PowerCore lll Fusion 5000と比べ、20%の小型化を謳った新型となっています。
上位モデルとして2倍の10,000mAhの容量・電源接続時合計65W・バッテリー時合計30Wの出力に対応したAnker 733 Power Bank (GaNPrime PowerCore 65W)もラインナップされており、今回レビューする521 Power Bankはコンパクトさとカラバリの豊富さが魅力の小型モデルとなっています。
カラーはブルー・グリーン・パープル・ホワイト・ブラックの5色展開となっており、同社のUSBケーブルであるAnker 541やAnker PowerLine III Flowといった製品とカラーマッチングされています。今回は他のパープル系のガジェットとの相性も良さそうだったので、パープルを購入してみました。
「Series 5」を前面に出したパッケージ
パッケージは白基調にブルーのAnkerのブランドロゴがプリントされたシンプルな物で、製品名よりも「Series 5」というラインナップのグレードが前面に出されています。
Ankerのラインナップの中でSeries 5はスタンダードなラインナップとなっており、上下にはよりコストパフォーマンスを重視したSeries 3、フラッグシップのSeries 7、MagSafeなどの新しい体験を製品化したSeries 6などが区分けされています。
同梱物としてはシンプルで、冊子類とバッテリー本体のみ。本体サイズの小ささもあり、かなりコンパクトなパッケージに収まっています。
Anker 521 Power Bankの外観
Anker 521 Power Bankの外観がこちら。5,000mAhと45W充電器の2in1としてはかなり想像よりもコンパクトであるだけでなく、質感に関してもかなり作りが良いと感じました。
コンセント側のプラグは格納式。
側面の円形のボタンは中央にバッテリー残量のインジケーターが設けられており、押す事でバッテリー残量が確認可能。残量が減ると光るドットの数が減っていきます。
出力ポートはUSB type Cの2ポートのみとなっており、上位モデルのAnker 733 Power Bankに設けられているUSB type Aポートは無し。充電ポート側の外装パネルは透明感がある質感で、外周の非光沢なパステルカラーとのコントラストがスタイリッシュに仕上げられていて好印象です。
MacBook Pro純正充電器とサイズ比較
サイズの参考までに、現在使っている14インチMacBook Proに付属していた96W USB-C電源アダプタと並べてサイズ感を比較。同じ出力の製品の比較ではないものの、5,000mAhのモバイルバッテリー+45WのUSB充電器を一体化した製品としては非常にコンパクトに仕上がっていると感じます。
モバイルバッテリー+USB充電器が一体になって何が良いのか?
モバイルバッテリーとUSB充電器が2in1の製品になる事で別々に持ち運ぶ手間が減る、まとめることで荷物の総量が減るというメリットは事前に認知はしていたものの、正直「荷物が減る」以外のメリットは使ってみるまではあまり想像できませんでした。
ただ実際に使ってみるとこれら2つの製品が一体型になるのは独特の便利さがあり、充電しながらコンセントを離れたり、逆にコンセントから電力を継ぎ足したりといった行き来の自由度が飛躍的に上がるという点が非常に気に入りました。
通常、USB充電器を使っていると充電しながら移動できる範囲はケーブルの届く距離に限られますが、バッテリーが一体型になっていればちょっと移動したい時もコンセントから離れて充電を続けられるというのが従来無かった自由で便利に感じました。
もちろん合計出力は45Wから20Wに落ちるものの、スマートフォンや小型タブレットを充電しながら使うには十分。出力の低下のデメリット以上に、コンセントを抜いても継続して充電できるメリットの方が大きく上回ると感じました。
5,000mAhのモバイルバッテリーという側面もありますが、感覚としては5,000mAh分の一時保管キャッシュを搭載したUSB充電器、というイメージで使えました。5,000mAh分であればコンセントから離れても充電がそのまま継続できる充電器と考えると従来の充電スタイルから大きく自由度が上がる製品でした。
USB充電器として使っている間に意識する事なく同時にモバイルバッテリー側の充電が完了するのもありがたく、USB充電器をコンセントに挿して、USBケーブルを繋いで、モバイルバッテリーを繋いで、といった手順が全て不要になり、充電環境が一つの製品にまとまるメリットを感じる部分でした。
コンセントに根を張らず充電できるのが斬新な一台
充電器一体型のモバイルバッテリーが便利というのは話には聞いていたものの、何が便利なのかいまいちピンと来ていないかったのが、今回初めて実際に使ってみてその利便性をしっかりと実感できた、いうのが正直な感想。ややニッチではありますが、使い所によっては非常に便利な一台です。
カラーマッチングも絶妙で、今回選んだパープルは外装のパステルカラーのラベンダーが同社のUSBケーブルと統一感があるのはもちろんのこと、USBポート側の濃いめの藤色の色味がiPad miniのパープルとの相性抜群。性能面、スタイリング面の両方で一緒に使いたい製品だと感じました。
欲を言えばもう少し出力を強化してほしい(モバイルバッテリー時が20W→30WになるとiPadやMacBook Air使用時に嬉しい)、モバイルバッテリーとしての汎用性を上げるためにUSB type Aポートも3つ目に欲しいといった点はありましたが、それらが盛り込まれなかった事により本体が圧倒的に小さく仕上がっている事を考えると、落とし所としては満足です。
Anker 521 Power Bankの価格はAmazonにて8,990円。一見少し高めでハードルを感じるお値段ではありましたが、45WのUSB充電器と5,000mAhのモバイルバッテリーを1つにまとめられるメリットは思いの外大きく、2つ別々に買う金額とその付加価値を考えると十分に元が取れると感じる内容でした。