PS4用DUALSHOCK 4のパーツを交換しmicroUSB→USB-C化する方法

PlayStation 4用の純正コントローラー「DUALSHOCK 4」の基板を交換し、microUSBでなくUSB type Cで接続・充電できるように改造してみました。


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登場から10年、現役ながらmicroUSBが難点のPS4コン

DUALSHOCK 4はPlayStation 4に同梱されている純正のコントローラー。USBだけでなくBluetoothを用いてワイヤレス接続ができ、iPhoneやiPad用のコントローラーとしてペアリングできる事から、PlayStation 4本体の登場から10年近く経つ現在でも根強い人気のある製品です。

ただ登場が10年近く前な事から充電・接続に使うUSBの端子が現在主流のUSB type CではなくmicroUSBというのがデメリットで、iPhoneやiPad用のゲームパッドとして使う場合は充電用にmicroUSBケーブルを確保する必要があるのが難点。

この一点さえ解消できれば現在でも不満無く使える優秀なゲームパッドなのですが、このmicroUSB端子の部分をUSB type C化する換装用の基板がDIYハードウェアの販売サイト「Tindie」で販売されていたので、実際に取り付けて試してみました。

手順

準備するもの

今回のUSB type C端子搭載のDUALSHOCK 4を作るのに必要なものは以下のとおり。

本体と交換用の基板、分解用のプラスドライバーのほか、純正のmicroUSBポートの端子よりもUSB type Cの端子は大きいため差し替えにあたってDUALSHOCK 4のプラスチックのケーシングを削るためのヤスリが必要です。

DUALSHOCK 4のUSBポート基板の種類を判別する

DUALSHOCK 4にはUSBポート部分の基板にいくつか種類があるため、USB type C化するにあたって元の基板がどの型番かプラスドライバーでネジを外して事前に分解して調べる必要があります。

今回のUSB type C化ボードの対応する基板はJDS-50、JDS-55、JDS-40、JDS-30、JDS-011、JDS-001。これらの型番のいずれかがボード上にプリントされています。

型番が判明したら、Tindieの販売ページで対応する基板を購入します。

今回はPlayStation 4 Proに同梱されていたDUALSHOCK 4の基板を調べたところ、JDS-40だったので対応したものを購入してみました。

Tindieは海外のページですが日本への発送に対応しており、注文から2週間ほどで届きました。基板の本体価格は10ドル、日本への送料は5ドルなので、合計15ドルで約2,000円ほど。

取り付けの流れ

それでは実際にDUALSHOCK 4を分解して取り付けていきます。

まず、DUALSHOCK 4の背面の4つの穴のネジをプラスドライバーで緩めて取り外します。

カバーを外すとケーブルで表側と裏側が繋がっているので、これを引っ張って基板から離します。

パーツを取り外していくとmicroUSB端子を搭載した基板に辿り着くので、最後にこれのネジを外します。

基板を外すとmicroUSB端子の形の穴が見えます。この穴をUSB type Cの大きさまでヤスリで削って拡張していくのと、底の凸凹になっている部分も削って基板が収まるように深さを稼いでいきます。

今回はダイヤモンドヤスリセットの平ヤスリを使って削ってみました。基板を当てて確認しながら進めると確実。

底の凸凹が見えなくなるまで削ったところ。基板を仮置きしてUSBケーブルが刺さる事を確認したら取り付けに進みます。

JDS-40についていたケーブルをUSB type C版の基板に移設します。ケーブルはそのまま真っ直ぐ引き抜いて押し込むだけで脱着可能。

ネジ留めしたところ。無事収まりました。

ネジを締めると基板の方向がSONYロゴ側に持ち上がるのでやや穴の広げ方が底面側にズレてしまいましたが、実用上は問題無し。

実際にUSB type Cケーブルを繋いでみたところ、問題なく充電できました。

1時間ほどの作業でUSB-C化して実用性アップ

今回初めて筐体を削って基板交換を行うという作業をしてみましたが、2,000円ほどのパーツ代と1時間掛からない程度の労力でDUALSHOCK 4の使い勝手が良くなったので、満足度は高め。ただ穴側の削りはもう少し綺麗にする余地があったので、また行うのであればネジを締めて確認しながら進めたいなと思いました。

実際使ってみたところ充電だけでなくPS4本体との有線接続も問題無く行えたので、生活の中に残っていた数少ないmicroUSBケーブルを排除してUSB type Cに統一する事が出来たのは良かったです。

DUALSHOCK 4自体BluetoothでペアリングしてiPhone/iPadに接続して原神などのゲームをプレイする用途でも未だ根強い人気で、一時期は高騰していたものの現在は色によっては6,000円を切る価格で購入可能。慣れ親しんだボタン配置で安定感のあるパッドとしてモノとしてもおすすめだったりします。

「USB type Cで充電できるPS4コン」が作れるという事自体なかなか面白かったので、気になる方はお手軽なDIYとして取り組んでみてはいかがでしょうか。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント

追記:USB-C化の後は経年劣化で加水分解してしまったスティックを社外品に交換してみました

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。