Bose初の左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「SoundSport Free wireless headphones」を購入したのでインプレッションをお届けします。
BoseのSoundSport Free wireless headphonesは満を持して投入されたBoseの左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン。従来のラインナップにはスポーツ用の防滴ワイヤレスイヤホンSoundSport wireless headphones、ノイズキャンセリング機能付きのBose QuietControl 30 wireless headphonesがありましたが、いずれも左右を繋ぐ線があり、左右のイヤホンを繋ぐ線がない完全ワイヤレスが今回が初。
プロモーションビデオ
今回のSoundSport Freeのプロモーションビデオ。スポーツ利用に適した防滴完全ワイヤレスで、本体単体で5時間、付属ケースに内蔵されたバッテリーで充電することで更に10時間の利用が可能です。
パッケージ
こちらがSoundSport Freeのパッケージ。
箱を開封すると観音開きに両側に開くのは同社の他の製品との共通点。イヤホン本体は付属ケースに収まっており、他には充電用のmicroUSBケーブルが付属し、イヤーピースは本体に装着済みのMのサイズが合わなかった場合に使えるSとLのものが同梱されています。
本体デザイン
こちらがSoundSportのケース。
前面には充電インジケータと残量確認ボタンを兼ねた蓋のロック解除ボタン。
背面は充電用のmicroUSB端子があります。
開封するとイヤホン本体がこのように収まっています。
前面のインジケータで電池残量が確認可能。
本体の左側のピースにはBluetoothペアリング用のボタンを搭載。
右側には音量・曲送り・再生停止などの操作が可能な3つのボタンを搭載。
どちらも下部には充電用の端子を搭載。ケースに入れるとカチっという気持ちいい音と共に給電端子と噛み合い、充電が開始されます。
公式アプリで紛失時の位置情報などを参照可能
SoundSport FreeはそのままBluetoothイヤホンとしてペアリングが可能ですが、公式に配信されているBose Connectアプリを使う事によって、より便利に使う事が可能。特に目玉機能としては「Find My Buds」というものがあり、本体をどこかで落としてしまった場合、接続が切れた場所の位置情報を記録してくれるというもの。紛失しやすい左右独立ワイヤレスイヤホンだけに、ありがたい機能となっています。
他のBoseのイヤホンと比較
今まで同社のノイズキャンセリングイヤホンのQuietComfort 20とワイヤレススポーツイヤホンのSoundSportを愛用していたので、比較インプレッションを。
良いところ
まず、現在メインで使っているQuietComfort 20と比べて圧倒的に良くなったのが取り回しやすさ。QuietComfort 20はノイズキャンセリング機構のためにイヤホン端子側にバッテリーケースを内蔵しており、しかもiPhoneで使う場合はLightning変換アダプタが必要なため、取り回しやすさの点は難ありでした。SoundSport Freeは使用中の取り回しは完全ワイヤレスイヤホンだけに、有線のQuietComfort 20と比べてはもちろん、ワイヤレスのSoundSportと比べても極めて快適。前作のSoundSportと同様にイヤーピースがワイヤードなBoseのイヤホンと比べてやや硬度の高いものとなっており、一度耳にセットしてしまえばずれ落ちる気配も全くなく安定してくれるので、心理的にも安心して使えるのは大きいところです。
気になるところ
まず、QuietComfort 20の最大のメリットである高精度なノイズキャンセリング機能に慣れた身からするとノイズキャンセルが無いのは不満を感じるシーンがありました。移動中に外の雑音の多い場所ではノイズキャンセリングが恋しくなる場所もあり、慣れ親しんだBoseのノイズキャンセリングの有難味を感じました。個人的な使い方としては、賑やかな飲食店ではQuietComfort、身軽で居たい移動中はSoundSport Freeという使い分けをしようと思います。
また、前作のSoundSportのようにBose Connectのアプリから複数のデバイスにマルチペアリングする事が今回から出来なくなっています。小型化されただけに仕方ない気もしますが、複数デバイスで使い分けるには毎度左耳側のペアリングボタンを押す必要があるのでマルチデバイス利用を考えている方は注意が必要です。
音質
SoundSport Freeは音質はモロ「スポーツイヤホン」な印象だった前作のSoundSportと比較すると改善しており、QuietComfort 20にとても近い味付け。Boseの十八番である低音はもちろん、高音までバランス良く鳴る印象を受けました。QuietComfort 20と比較するとSoundSport Freeの方が高音が立っており、QuietComfortの方がマイルドな印象です。好みの領域にはなりますが、Bose SoundSportよりも高い価格帯で投入してきただけの事はあり、全体的にBoseのイヤホンとしては最上位クラスの音質になっていると思います。
まとめ
iPhoneがイヤホンジャックを撤廃してしまった事もあり、Bluetooth接続のイヤホンを検討していたところ昨年前作のBose SoundSportを購入したものの左右を繋ぐ線や音質面で満足できず、ワイヤレス&ノイズキャンセルのQuietControl 30は首周りに首輪を巻かなくてはいけないのが装着感として気に入らなかったため、ようやく満を持して本命のBoseのワイヤレスイヤホンが登場したといった感じで、満足度はかなり高めです。
デザインとしては今回購入した黒一色のカラバリは非常にクールな仕上がりで、使っていての評判も良好。とても格好良いデザインだと思います。
音としては低音の印象が強いBoseのイメージとは裏腹に低音一辺倒では無く、かなりバランスの取れた味付け。長く使っていてもあまり疲れません。他のBose製品と比べると高音がすっきり聞こえる印象です。
使い勝手としてはケースのサイズでこそはAppleのAirPodsの圧倒的なコンパクトさには負けるものの比較的コンパクトに収まっており、ポケットに入れて持ち運んでも問題ないサイズ。イヤホン本体を入れると「カチャ」っとマグネットで吸い込まれるように定位置について充電が開始されるギミックも非常に心地よく、ケース開封ボタンと連動したバッテリーのインジケータも便利で、使っていて高い満足感の得られるパッケージングとなっています。強いて困った所といえば、ボリュームの上下ボタンが硬めなところ。再生・一時停止の中央ボタンは簡単に押せるのに対し、ボリュームボタンは少し押しづらくなっています。逆に言えば指で持った際にうっかり音量を上げてしまうといったアクシデントは皆無なのですが、もう少し押しやすい柔らかさにしてほしかったところ。
価格は29,160円と、Appleやソニーなどの競合製品と比べるとやや高め。特にソニーは完全ワイヤレス&ノイズキャンセリング搭載で数千円安いため、Boseにはもう少し価格面で頑張ってほしかったところです。
全体的に見てとても完成度は高く、個人的にとても満足しています。iPhone Xの発売日と同日まで発売日が前倒しされた事もあり、iPhone X本体の発売日から一緒に使えたのも嬉しかったところ。12月1日には今回レビューしたトリプルブラックと比べてよりスポーティなツートンカラーの「ミッドナイトブルー/イエローシトロン」の発売も控えており、完全ワイヤレスなイヤホンを探している方には是非ともおすすめしたい一台です。購入は以下のリンクから。