以前China Unicom HK(中国聯通香港)のSIMカードを中国で使う方法・チャージする方法を紹介しましたが、今回LTEに対応したChina MobileのSIMカードを使ってみたので紹介します。
今回用意したのは中国移動香港のデュアルナンバーSIM。香港から中国に安価にローミングできる上に香港と中国2つの電話番号が利用できる便利なSIMカードですが、残念ながら販売終了しており流通在庫限りながらAmazonの商品ページでも在庫は無し。現在はシングルナンバーSIMやデータプリペイドSIMしか選択肢がなくなっています。
SIMカードのサイズは3in1となっており、通常SIM・microSIM・nanoSIM全てのサイズに対応可能。今回はSIMフリーのiPhone 6sで使うために一番内側のnanoSIM部分を切り抜いて使います。
APNは「cmhk」でユーザー名・パスワードなどは不要。データローミングをオンにすれば他に設定は不要でそのままデータ通信が可能になり、開通は完了。最初は60香港ドルがチャージされており、1MBあたり1.5香港ドルで通信可能。1日48香港ドル(32MB)に到達すると課金上限となり、以後1GBまで速度無制限で通信可能。1GBを超えると128kbps制限がかかる場合があります。
プリペイド状態では1日48香港ドル(745円)を上限に課金がストップするので非常に使い勝手が良く、端末が対応していればLTEにも接続可能。China MobileはTD-LTEをBand 38/39/40で展開しているため、それらに対応した端末であれば中国で最も広いエリアでLTEに接続可能。ただChina Mobileは4GはTD-LTE、3GはTD-SCDMAで展開しているため、TD-SCDMAに非対応の端末だとTD-LTE網から外れた瞬間に3Gを通り越して2Gまで落ちてしまいます。その点SIMフリーiPhone 6sはTD-LTE・TD-SCDMA共に搭載しており、安心してChina Mobileで使える端末となっています。Androidであれば楽天モバイルから販売されているhonor6 PlusがデュアルSIMで日本のSIMを2Gで待ち受けしつつTDD-LTEはB38/B39/B40、TD-SCDMAもB34/B39に対応しており、日本で手に入る端末の中では非常に相性が良好です。
チャージ
初回にチャージされている60香港ドルは1日48香港ドルの上限まで使ってしまうと2日目からは途中で通信できなくなってしまいます。そのため追加チャージが必要となりますが、これはオンラインから可能。以下のリンクからアクセスし、日本のカードでクレジットカード決済してチャージする事ができます。
残高・有効期限確認
チャージ残高は専用の番号にダイアルすることで確認可能。「*#130#」へダイアルすると画面上で確認できるほか、SMSで残高が届きます。また、SIMカードの有効期限も確認可能。有効期限は再度チャージすることで延長することができます。連絡先アプリから開いても確認できるので、*#130#を連絡先に登録しておくと便利です。
China Mobile LTEの速度
以前の記事にて2014年8月の時点では30Mbps超えをしていたChina MobileのLTEですが、あれから1年半、China MobileのLTEは非常にユーザーが増加してきたようで、当時の1割程度しか速度が出なくなっています。
2周年を迎えるChina Mobileの4Gは日本の初期のドコモXiを思わせる速度低下となっていますが、16年には5億のユーザーを抱える見込みであることを考えるとむしろ健闘していると言えるかもしれません。また、上り速度は安定しており写真投稿に関しては安定して快適に行える印象でした。
TD-LTE+TD-SCDMAが使える端末は限られていますが、SIMフリーiPhone 6sなど限られた対応端末を持っているのであればLTEも利用でき香港を経由するため中国の検閲によるブロックでLINE/Facebook/Twitterなどが使えないということもなく、非常に快適なSIMとなっています。むしろ中国に行く場合はこれ目当てでSIMフリーiPhoneを買っても良いほど相性が良く、非常におすすめ。中国旅行に行く方には必携アイテムです。