中国最大のキャリア「中国移動(China Mobile)」が展開しているTD-LTEに中国移動版HTC One (E8)で接続してスピードテストしてみました。
今回利用したのは中国の上海で入手した中国移動版HTC One (E8)。公式ページによると、対応している規格は以下の通り。
TDD-LTE:2300/2600/1900/2600MHz;
TD-SCDMA: 1900/2000MHz;
GSM: Band 850/900/1800/1900MHz;
FDD-LTE:1800/2600MHz;
WCDMA: 850/1900/2100MHz
中国移動はTD-LTEの1900Mhz(Band39)、2300Mhz(Band40)、2600MHz(Band38/41)などでLTEを展開しているため、それに最適化された機種となっています。APNもプリインストールされており、中国移動のキャリアショップで契約したSIMカードを入れると即4G表示になり通信可能になります。スピードテストは以下のとおり。
人が少ないエリアで4G接続してスピードテストしてみたところ、pingは53ms、下り31.75Mbps、上り4.01Mbpsでした。下りは日本のLTEにも引けを取らない速度が出ています。
続いては人が密集している観光地の豫園。スマートフォンで写真を撮って共有している人が多く、日本でも回線が混雑しそうな場所です。
スピードテストしてみると、pingが65ms、下りが21.85Mbps、上りが7.25Mbps。4G LTE対応スマートフォンを使っている人が殆ど居ないのか、快適に使えました。
上海市内は中国移動の4G LTEエリアが広く、日本のLTEに慣れていても問題無いレベルのエリアと速度が実現できているようです。中国現地のキャリアなので金盾による政府の検閲でFacebookやTwitterの利用には先日紹介したSuperVPNや他のVPNサービスなどを使って乗り越える必要がありますが、回線自体は非常に良好なようです。
ただし地下鉄などはTD-SCDMA(3G)やEDGE/GPRS(2G)のエリアが多く、地下鉄にもLTEが充実している日本と比べると快適に使えるのは地上に限られるようです。基地局数も日本と比べると少ないのか、4Gが電波1本になったり3Gに切り替わって中々4Gに戻らない事もあるため、そういった場合はServiceMode Shortcutなどのアプリで隠しメニューを開いて「LTE Only」で設定し4Gに固定して使うと電波が弱い場所でも3Gより快適に安定して通信できました。
中国移動に日本からSIMフリー端末を持ち込む場合はTD-SCDMAが利用できないので3Gは繋がらず2Gとなってしまいますが、非公式にSIMロック解除したau版のGALAXY S5 SCL23等の一部の条件を満たす端末であればWiMAX 2+が利用しているTD-LTEのBand 41を使えるかもしれません。