Xperiaブロガーミーティング参加レポート。悩んだ末、au限定色のグレーのXperia 1を予約。

ソニーの新機種「Xperia 1」および「Xperia Ace」に触れる事のできる、Xperiaブロガーミーティングに先日参加してきました。


Xperiaのブロガーイベントは、2016年のXperia X Perfomanceのものに参加して以来なので実に3年ぶり。思い返せば2016年のXperiaは海外向け低価格モデルのXperia XAシリーズ、同じく海外向けミドルレンジのXperia Xシリーズ、そしてその性能強化モデルのXperia X Performanceが国内モデルとして登場したかと思えば、のちに性能を抑えたコンパクトミドルレンジモデルのXperia X Compact、フラッグシップのXperia XZが国内投入と続き、その後もなんとなくラインナップに迷いを感じる時期でした。

しかし今回のイベントの目玉である「Xperia 1」は、単純明快にソニーの集大成といった印象。ナンバリングもリフレッシュして「1」となり、「有機ELのXZ3」を選ぶか「4KのXZ2 Premium」を選ぶかで分岐していたラインナップが1つのフラッグシップに統合され、ここ数年もやのかかっていたXperiaの方向性が一気に晴れたと言っても良いでしょう。製品からはもちろん、今回のイベントの力の入り具合からもその本気度が感じ取れたという事をまず最初に述べておきます。

また今回のイベントではXperia 1のほか、ドコモから投入される低価格コンパクトモデルのXperia Aceも併せて紹介されました。

Xperia 1の特徴

Xperia 1最大の特徴がアスペクト比21:9の他社スマートフォンより長いディスプレイ。iPhone XSが19.5:9、Galaxy S10が19:9なので、それを更に上回るワイド画面で、かつiPhoneのようなノッチの切り込みも、Galaxyのようなインカメラのパンチホールも無いれっきとした穴無し欠け無しディスプレイです。

今回は有機ELかつ、4Kかつ、HDR対応。スマートフォンでの映像体験としては最高峰で、21:9のシネマサイズのワイド画面で映画を満喫する事ができます。

また21:9は縦持ちした際にも活躍。上下にアプリを分割表示した状態でもそれぞれ十分な情報量を確保できるので、従来のスマートフォンと比べるとマルチタスクがより実用的となっています。

もう一つの目玉が背面の3眼カメラ。世界の高性能スマートフォンの間では定番となった超広角・標準・望遠レンズの3本構成をしっかり押さえており、焦点距離はそれぞれ16mm/26mm/52mm。いずれも1220万画素となっています。

これらの間に細かい解説のスライドもありましたが、掻い摘んで目玉だけまとめると以上。3眼カメラの業界トレンドをしっかり押さえつつ、トレンドの縦長狭額縁ディスプレイの更に上を行く21:9、しかも4K・HDR対応の有機EL、ノッチ無し。もちろんソニー製品らしく映像美やオーディオもこだわったモデルとなっています。

Xperia Aceの特徴

Xperia Aceは5インチディスプレイを搭載したコンパクトモデルで、歴代のコンパクトXperiaの中では最高峰のカメラを搭載したモデル。コンパクトモデルとしては初の光学式手ブレ補正も搭載し、f1.8の明るいレンズを搭載。前モデルのXperia XZ2 Compactと比較して23%明るいとのこと。また、近年のスマートフォンとしては珍しくなってきたイヤホンジャックも搭載しています。

Xperia A SO-04E

「エース」と言えば、かつて2013年「ドコモのツートップ」のキャッチコピーでGalaxyと共にドコモのお墨付きで販売され、一躍ヒットモデルとなったXperia A SO-04Eを彷彿とさせる名前。Xperia Aは当時同じメーカーのXperia Z含む多くのフラッグシップがFullHDに移行していた中HD解像度どまりのモデルでしたが、そのちょうどいいサイズ感、ちょうどいいスペックの使いやすさが人気を博しました。今回のXperia Aceは生い立ちとしては回線と端末の料金分離による時代の要請で生まれた低価格モデルといった感じですが、同じ読みの先代モデルのように時代の「ちょうどいい」に上手くフィットできれば健闘できるバランス感のモデルかもしれません。

Xperia AceとXperia XZ2 Compactの比較

なお先代のコンパクトモデル「Xperia XZ2 Compact」は昨年購入し高く評価しましたが、そこからカメラこそは進化しているものの、やはりコンパクトフラッグシップを求めるユーザーは買い替えずともXperia XZ2 Compact続投で良さそうです。同じコンパクトモデルではあるものの、ターゲットが全く違う製品だと感じました。

Xperia 1の一新された筐体

今回イベント中に参加者は1人につきXperia 1、Xperia Aceをそれぞれ1台ずつ触る事ができましたが、会場で着席してXperia 1の筐体を触ってすぐに、発表が始まる前にこれは刷新された全くの新しいXperiaだと感じました。筐体はスリムで持ちやすく、金属のひんやりとした体温を吸う高級感があり、所有欲をかきたてられました。

今回のカラバリはホワイト・ブラック・グレー・パープルですが、パープルはXperiaのファンから要望の強かった色として今回復活した一方で、Xperia 1の世界観を強く表現したのがブラックだそうです。実際今回自分の席に割り振られた実機がブラックだったのですが、推すのも納得の質感です。以前写真で紹介したiPhone 7のジェットブラックに近い印象を受けました。

個人的にぐっときたのがこの「グレー」というカラバリ。従来のXperiaには無かった色で、他のスマーフォンを見渡しても中々見ない色です。かなり惚れ込んでしまったのですが、残念ながら自分の契約しているドコモでは「ブラック」「パープル」の2色のみの取り扱い。完成度の高い推しの2色だけに、色を絞るのであればこの2色になるのは納得ですがやはりグレーが諦めきれず。

あまりに欲しかったので、4色すべて取り揃えているauオンラインショップで新規契約で予約してしまいました。なお、ソフトバンクはブラック・パープル・ホワイトの3色でグレーは無し。

なお、ホワイトはあまり青みのかかっていない陶器のような真っ白なホワイトでした。

ゲーム機としての期待


ワイド画面の使い心地を試してみたく、会場で触らせて頂けた実機に「PUBG mobile」「デレステ」をインストールしてみたところ、どちらも無事21:9の画面でプレイすることができました。その様子をTwitterに投稿したところ、100件以上のいいねがつく反響が。やはり超ワイド画面のゲーム機としてメジャータイトルの動作が気になっている方は多いようです。

長時間のプレイでの熱の持ち具合などは今回試せませんでしたが、21:9のワイド画面のアドバンテージはひと目で分かるレベル。特にPUBGなどの対戦ゲームにおいては索敵範囲がぐっと広がって有利になりそうです。

久々に本気で欲しいと思ったXperia

個人的に直近で買ったXperiaと言えば昨年のXperia XZ2 Compact、その前はXperia X Compactなのですが、コンパクトモデルでないフラッグシップのXperiaは実は2013年のXperia Z3が最後。コンパクト枠としてのXperiaは買い続けてきたものの、フラッグシップのAndroidは去年は圧倒的カメラ性能のファーウェイP20 Pro、その前はGalaxy S8を買っており、毎年他社の出す強力なモデルを上回る魅力をXperiaには感じませんでした。

しかし今年のAndroidと言えばGalaxyに関してはGalaxy S10/S10+が画面にインカメラ用の穴が空いてしまい、2つ折りのフォルダブル「Galaxy Fold」に関しては肝心のギミックの不具合で発売延期、ファーウェイは国際問題で日本市場での販売継続の雲行きが怪しくなっているこのタイミング。2つ折りを広げて画面を広く使う新しいカテゴリのデバイス「フォルダブル」を発表した2社がこのような状態にある中で、ソニーは直球ストレートで愚直に磨きをかけたモデルを投入してきた格好です。機種自体も魅力的ですが、タイミング的にも良かったのではないかと思います。

結局のところ、スマホでマルチタスクをしたければ2つ折りのスマホを使うより縦に長いスマホを使ったほうが実用的なのではないかという仮説に至り、自分の中での今年の機種選択になりました。Xperia 1は実機を触った感触としても非常に所有欲を満たしてくれそうな筐体でしたし、今年のAndroidスマートフォンの中では非常に有力な選択肢です。

唯一、Xperia XZ2やXperia XZ3では対応していたワイヤレス充電が今回非搭載になったのは残念なところ。今回の筐体はとてもスリムで、持って分かるレベルの魅力的なプロポーションをしているためやむを得ない所ではあるのですが、やはりiPhone・Androidともに今や普及度の高いワイヤレス充電。一度慣れると手放せなくなる便利機能なので、実用面ではやはり悩ましいところではあります。とはいえ、この取捨選択によってここまでスリムな筐体を実現したのは英断だとは思いますが。

Xperia 1の発売は6月中旬以降を予定。久々に響いたXperiaなので、手に入り次第、改めてカメラ性能など色々と試してレビューするのが楽しみです。

次の記事
前の記事
アバター画像

キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。