ドコモの5Gサービスの詳細が正式に発表されました。
NTTドコモから本日発表された内容によるとドコモは3月25日に5Gのサービスを提供開始し、順次5G対応スマートフォンを発売していきます。
先行して5Gサービスを発表したソフトバンクは3月27日、楽天は6月と発表しており、発表スケジュールとしてはドコモが最初に5Gをサービスインさせる格好となっています。なお、現時点でまだ未発表のauは3月23日に発表会を予定しています。
この記事の目次
ドコモ5Gの速度・エリア・料金
ドコモ5Gは「PREMIUM 4Gで提供してきた高速・大容量をさらに進化させ、それに加えて低遅延、多数接続の特徴を持った通信」。以下はサービス展開予定の速度・対応エリア・料金。
速度
ドコモ5Gの速度は以下のとおり。
対応時期(予定) | 速度 |
---|---|
2020年3月 | 受信時最大:3.4Gbps 送信時最大:182Mbps |
2020年6月以降 | 受信時最大:4.1Gbps 送信時最大:480Mbps |
サービスインする3月の時点では受信時最大:3.4Gbps・送信時最大:182Mbps、6月以降は受信時最大:4.1Gbps・送信時最大:480Mbpsとなっています。
対応エリア
ドコモ5Gのエリアは以下のとおり。
対応時期(予定) | 対応エリア |
---|---|
2020年3月末 | 全国150か所 |
2020年6月末 | 全都道府県に導入 |
2021年3月末 | 全政令指定都市に導入 |
2021年3月末 | 500都市以上に導入 |
3月のサービスイン時点では全国150箇所と非常に限定的ですが、ドコモは計画を2年前倒しし、全国展開していくとの事。現時点でのサービスエリアは公式ページにて案内されていますが、エリアマップではなくピンポイントでの利用可能スポットの一覧となっています。
料金プラン
ドコモ5Gの料金プランは従来の「ギガホ」「ギガライト」の構成をそのまま引き継いだ「5Gギガホ」「5Gギガライト」、5Gギガホにペアで追加できるデータ専用の「5Gデータプラス」の3プランが展開されます。
料金プラン | 月々の通信量 | 料金 |
---|---|---|
5Gギガホ | 100GB(キャンペーン中は無制限) | 7,480円 |
5Gギガライト | 1GB、3GB、5GB、7GBの段階制 | 2,980円→3,980円→4,980円→5,980円 |
5Gデータプラス | 5Gギガホと共有(最大30GBまで) | 1,000円 |
「5Gギガホ」は月額7,480円で、月々利用可能なデータ量が100GBまで、超過後は送受信最大3Mbpsになるプラン。ただし当面の間は「データ量無制限キャンペーン」対象となり、100GBの制約のないデータ無制限プランとなります。
「5Gデータプラス」は5Gギガホにペアで設定して通信量を利用できるデータ専用プランで、月額1,000円。ただし5Gギガホとペアとなる場合、最大30GBまでの利用となっています。
「5Gギガライト」は段階制プランで、1GBまでは2,980円、3GBまでは3,980円、5GBまでは4,980円、7GBまでは5,980円、7GB超過後は送受信最大128kbpsに制限されるプラン。
実施されるキャンペーン・割引は以下のとおり。
- データ量無制限キャンペーン
5Gギガホの毎月のデータ量が無制限に - 5Gギガホ割
5Gギガホ加入後最大6ヶ月間、月額1,000円割引 - 5Gギガホ音声割
5Gギガホ加入と同時に「かけ放題オプション」「5分通話無料オプション」申込みで最大1年間月々の料金から700円引き
5G対応スマートフォン機種
ドコモから発売される5G対応スマートフォンの機種は以下のとおり。
Galaxy S20 5G SC-51A(3月25日発売)
GalaxyのSシリーズ最新モデル。2月にグローバルで発表されたGalaxy S20シリーズの標準サイズモデルとなっており、メインの広角カメラに加え6400万画素の望遠カメラと超広角カメラを搭載。今回新たに採用された120Hzの有機ELディスプレイが特徴で、従来の60Hzと比べ2倍の滑らかさで画面表示が可能。8K動画撮影にも対応しています。本体価格は102,960円。
予約特典として実売価格17,800円の完全ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds+」が全員にプレゼントされるキャンペーンも実施されており、予約購入がお得となっています。
AQUOS R5G SH-51A(3月25日発売)
AQUOS R5Gはシャープのフラッグシップモデル。10億色のPro IGZOディスプレイを搭載し、120Hz駆動に対応しながらも表示の変わらない部分の書き換えを行わない事で省電力性能も両立しています。8K動画撮影に対応し、更に撮影した8K動画から被写体にズームして再生できる「フォーカス再生」機能を搭載しています。本体価格は111,672円。
こちらも予約特典キャンペーンを実施しており、予約して購入する事でdポイントが8,000ポイント貰えます。
LG V60 ThinQ 5G L-51A(4月下旬以降発売)
LG V60 ThinQ 5Gは単体では通常形状のフラッグシップスマートフォン、専用ケースを装着することでサブディスプレイを活用した2画面スマートフォンとして使える機種。片面をコントローラーとして使ってゲームをプレイしたり、それぞれの画面に別々のアプリを出して動かしたりといった活用が可能。
通常の「ザ ブラック」というカラーの他、ドコモオンラインショップ限定の「クラッシーホワイト」も展開。本体価格は118,008円。
Xperia 1 II SO-51A(4月下旬以降発売)
Xperia 1 II(エクスペリアワンマークツー)は先月グローバルで発表されたソニーのフラッグシップモデル。ZEISSレンズと1/1.7型大判センサーで先代モデルのXperia 1からカメラ機能が強化されており、ワイヤレス充電やイヤホンジャックなど、かつて取り払われた機能も全部入りで復活したモデルとなっています。今年もXperiaファンに人気の紫が去年とは違った色味でラインナップされているなど、根強いファンの要望に強く答えた一台。
こちらも購入特典が用意されており、ドコモオンラインショップでの購入者限定で先着15,000名にオリジナルのMOLESKINEポーチがプレゼントされます。
Galaxy S20+ 5G SC-52A(5月下旬以降発売)
Galaxy S20シリーズの大画面モデルもドコモから投入。先月の発表記事で比較しているとおり、S20の6.2インチよりも大きい6.7インチディスプレイを搭載し、深度を計測するToFカメラを追加、バッテリー容量を4,000mAh→4,500mAhに増量といった形で全体的に一回り強力なモデル。なお、厚みはGalaxy S20の7.9mmよりも僅かに薄い7.8mm。本体価格は114,840円となっており、S20よりも1.1万円ほど高額となっています。
arrows 5G F-51A(6月下旬以降発売)
富士通のハイエンドスマホarrows 5G。28GHzの高周波数の「ミリ波帯」の5Gに唯一対応しており、受信時最大4.1Gbps、送信時最大480Mbpに対応。指紋認証を活用して特定の指にアプリを紐付ける事ができ、ロック解除から直接特定のアプリを高速起動可能。ベイパーチャンバー方式で発熱対策を施しており、ゲーミングデバイスとしての性能の高さを売りにしています。カメラには今回からAdobeによる自動最適化機能の「Adobe Auto tone」を搭載。筐体もGalaxy S20+同等の7.8mmの薄型筐体。本体価格は未定です。
Galaxy S20+ 5G Olympic Games Edition SC-52A(6月以降発売)
オリンピック選手に配布されるものと同様のGalaxy S20+の特別仕様モデルもドコモにて独占販売。マットなゴールドの筐体となっています。本体価格は未定。
また、スマートフォン以外にも5G対応ルーターとしてWi-Fi STATION SH-52Aが2020年5月下旬以降に発売予定となっています。
4Gスマホもラインナップ
5Gスマホだけでなく、既存の4Gの新機種ラインナップも発表されています。こちらは予約受付などの開始は未定。
機種名 | 発売時期 |
---|---|
Xperia 10 II SO-41A | 2020年5月下旬以降 |
arrows Be4 F-41A | 2020年6月以降 |
Galaxy A41 SC-41A | 2020年6月以降 |
LG style3 L-41A | 2020年6月以降 |
dtab d-41A | 今夏 |
昨年はY!mobileやUQ mobileなどから発売されたXperia 8(Xperia 10の国内向けモデル)の後継にあたるXperia 10 IIが、意外にもドコモから普及機として投入。現代のXperiaの魅力である21:9の縦長ディスプレイを有機ELで搭載し、超広角を含むトリプルカメラ構成になっており、従来のスタイルの筐体のまま中身をアップデートした格好だったドコモの低価格XperiaポジションのXperia Aceに代わる魅力的な機種となっています。
最速サービスイン&無制限で5Gを始めるドコモ
今回の発表で3月25日と現時点で発表されているキャリアのスケジュールの中では最も早い日程で5Gをサービスインする事が分かったドコモ。更に新プランに関しても当面無制限と、攻めの姿勢が伺える発表内容でした。これに対してソフトバンクが対抗して3月27日の5G開始を前倒ししてくるのかも気になります。ドコモ5Gサービスイン2日前の23日にauも発表を予定しており、こちらもどうなるのか気になるところ。
料金プランは5Gギガホで無制限、かつ2台目は5Gデータプラスで30GBまで使えるので、2台持ちで以前月々サポートが終了する前に滑り込みで購入した層はウルトラデータパック+2台目プラスをそのまま5Gギガホ+5Gデータプラスに移行すれば2台持ち環境を継続できそうです。
端末ラインナップとしてはGalaxy・Xperia・AQUOS・arrowsのフラッグシップに加えLGの2画面モデルまで揃えており充実しているものの、1億800万画素カメラ搭載のGalaxy S20 Ultraが不在だったのは個人的に悲しいポイント。ニッチなモデルではあるものの、2020年最強のGalaxyが欲しいといった方は今年は輸入するしか無いかもしれません。その点を除けば今回は弱点を潰してカメラを磨いてきたXperia、安定のGalaxy、飛び道具のLG、ミリ波対応のarrowsなど、長所の際立つ機種が揃っている感じがします。安定して万人におすすめできるのはGalaxy S20といったところでしょうか。
5G対応機種は全て本日から予約受け付けを開始しており、多くの機種がお得なオンライン限定の予約特典を用意しているので、気になっている方はオンラインショップでの予約がおすすめです。