ドコモ・au・ソフトバンクに続く第四のキャリアとして2020年にサービスインした楽天モバイルが、料金プランの改定を発表しました。
楽天モバイルは従来の料金プラン「Rakuten UN-LIMIT V」を改訂した新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表。4月1日よりサービスインする新プランで、既に現行プランで契約済みの既存ユーザーは自動アップグレードとなる予定となっています。
最大の特徴は段階定額制への移行で、従来ワンプランで2,980円でデータ無制限(auローミングエリアは5GB以上は1Mbps制限)で提供だったところ、新プランではデータ使用量の少ないユーザーは更に割安で使えるというもの。月間のデータ使用量が0GB〜1GBのユーザーは月額0円となります。
段階制定額のデータ使用量別の月額料金は以下のとおり。
- 0GB〜1GB:0円
- 1GB〜3GB:980円
- 3GB〜20GB:1980円
- 20GB〜:2,980円
データ使用量の少ないユーザーは無料や格安となったほか、20GB以上使うヘビーユーザーに関しても従来どおり2,980円が上限。ただしauエリアにローミングするパートナーエリアに関しては引き続き月5GB以上の利用は1Mbps制限となっています。
通話に関しても引き続きRakuten Linkアプリ経由での発信であれば相手が固定電話や他社の携帯電話でも無料となっているため、従来他社でガラケーを使っておりデータ通信を殆どしていなかったユーザーであれば楽天モバイルに乗り換えれば月額0円に収まって通話し放題になるとのこと。
なお、1GBまでは月額0円であれば複数回線持ちたいといった方も複数台持ちのユーザーに多いのではないかと思いますが、楽天モバイル公式ページの説明によれば2回線目以降は0GB~3GBまで980円となり、0GB〜1GBの優待が無くなる形となるので注意。
その他、プラン料金1年間無料と上記通話無料に加え「5G利用料」「契約事務手数料」「SIM交換手数料」「SIM再発行手数料」「MNP転出手数料」「契約解除料」といったところも全て0円となる「ZERO宣言」も引き続き。
ドコモ・au・ソフトバンクが提供するオンライン専用プラン「ahamo」「povo」「SoftBank on LINE」を引き合いにした比較も提示し、データ使用量が少ない場合の月額料金の低さに加え、仮に50GBの高速通信を使った場合の月額が他社では17,980円(povoは-500円)になるのに対し楽天であれば2,980円に収まる点、5分以上の通話であってもかけ放題、他社オンライン専用プランでは未提供のメールアドレス提供、他社はオンライン契約に限定のところ楽天であれば店頭契約も可能といったメリットを掲げています。
大手3社が20GB・5分通話無料で2,980円となるオンライン専用料金プランを横並びで発表したのに対し、料金面で強力な対抗策を見せてきた楽天モバイル。
特にデータ使用量の少ない場合においては1GB未満が0円、3GBまでは980円など従来のMVNO並あるいはそれを下回る安さを提供してきたポイントは大きく、未だ「2,980円は高い」と感じていた格安SIM時代の楽天モバイルの既存ユーザーを巻き取れる訴求力がありそうです。遅かれ早かれこの価格帯への救済策は必要だと見られてきただけに、満を持す形となったのではないでしょうか。
楽天モバイルは現在も引き続き1年間無料キャンペーンを実施しており、今回の新プランが適用されれば2年目以降も1GBまでの利用は月額0円。既に他社で回線を持っているユーザーのサブ回線としてもより魅力的なプランになったのではないかと思います。料金面では非常に良くなったと思うので、後は5GB上限となっているauローミングに頼らず、どれだけ自社エリアで繋がるようになるかがポイントになりそうです。楽天モバイルの詳細は以下のリンクから。