TP-Link「Archer AX73」レビュー。最大80台の接続に対応したスマートホームにおすすめなWiFiルーター

ドコモ光を2020年に新居で導入したものの最近速度が落ちてきていたので自宅の固定回線のインターネット環境を改善しようとWiFiルーターを検討していたところ、TP-Link Archer AX73をメーカーから評価用に提供頂けたので紹介していきます。


今回ご提供頂いたのはTP-Link Archer AX73という家庭用のWiFiルーター。記事作成時点でのAmazonでの実売価格が14,500円となっており、エントリーモデルと比べるとワンランク上なものの、高性能モデルと比べると価格は抑えられているコストパフォーマンスの高い売れ筋モデル。

WiFi 6対応かつ戸建て3階建て、4LDKのマンション、最大80台の機器の接続を想定した余裕のあるスペックで、広い家はもちろんの事、我が家のように何十台もスマートスピーカーやWiFi電球のようなスマートホーム機器を導入している家にも最適。

固定回線契約時にレンタルされるものなど、現在エントリーモデルのWiFiルーターを使っている方であれば自宅の回線環境のアップグレードには最適なモデルとなっています。

今回の記事ではこのArcher AX73を実際に家に導入してみた使用感を紹介していきます。

導入理由:遅くなってきたプロバイダとWiFiルーターの見直し

以前のドコモ光契約の体験談ではプロバイダはGMOとくとくBBを契約したと書きましたが、当初快適だった回線も2020年から1年半使ったところ回線の快適性がじわじわと悪化し、Webサイトをロードし始めるまでにしばらく時間がかかるように。このままでは在宅の仕事・プライベート共にかなり不便なので、ひとまず対策としてプロバイダを変更してみることにしました。

変更先のプロバイダは以前住んでいた2つ前の家ではドコモ光と合わせて「ドコモnet」を使っていて快適だった実績から、今回もまたドコモnetを選ぶ事に。変更手続きはドコモインフォメーションセンターへの電話で完了し、申し込みから約1週間ほどで切り替えが完了。

ルーターはGMOとくとくBBからレンタルで提供されるBUFFALOのWSR-2533DHP3を使っていましたが、今回のプロバイダ変更で解約になるためこちらは返送に。そのため今回「プロバイダ変更」と「WiFiルーター変更」を必然的に同時に行う事になり、今回のArcher AX73を選定するに至ったという格好です。

それでは、実際にArcher AX73を開封して使っていきながら機能・使用感などを解説していきます。

Archer AX73のパッケージ・付属品

こちらがTP-Link Archer AX73のパッケージ本体。

開封すると中身はシンプルに収まっています。

同梱物はWiFiルーター、ACアダプタ、LANケーブル。

こちらがArcher AX73本体。平置きで6本のアンテナが立つ形状となっています。

手前にはLEDインジケーターが並んでおり、上部は一面メッシュ。広い面積で空気を通すことで放熱を意識した設計であることが伺えます。また中央にTP-Linkのロゴ入りの黒い鏡面プレートが入っており、特徴的なデザインとなっています。

背面はLED/WPS/WiFi/リセットのボタン、4つのLANポート、1つのWANポート、電源ボタン、電源端子が並んでいます。

右側面にはストレージ接続用のUSBポートを搭載しています。

安定して高速通信できるIPv4 over IPv6に対応

v6プラス対応

Archer AX73はIPv6 IPoE(IPv4 over IPv6)の各種サービス「v6プラス」「OCNバーチャルコネクト」「DS-Lite」に対応しており、対応の光回線サービスと組み合わせることで従来のPPPoE接続と比較して混雑に影響を受けにくい安定した高速通信が可能。

今回新たに契約したドコモ光のプロバイダ「ドコモnet」の提供する「OCNバーチャルコネクト」にもしっかり対応していたため、無事IPv4 over IPv6の接続ができました。

IPv4 over IPv6への対応はWiFiルーターのメーカーによってまちまちで、手元にあったASUSのRT-AX3000は昨年2021年の10月のアップデートで「v6プラス」には対応しましたが、「OCNバーチャルコネクト」には非対応。また「v6プラス」の接続に関しても実際に試してみるとBUFFALOのWSR-2533DHP3と比べると速度も半分程度しか出ず、IPv4 over IPv6対応はまだイマイチの印象。

TP-LinkのArcher AX73は海外メーカーでありながら、日本国内で使われている各種IPv4 over IPv6の各種サービスにしっかり対応しているのは高評価です。

iPhone 13 miniで速度計測した結果

実際にiPhone 13 miniで接続してスピードテストしてみた結果。Ping 7ms、ダウンロード647Mbps、アップロード272Mbpsと申し分無い速度が出ています。

Archer AX73の便利な機能

続いては、Archer AX73を触ってみて見つけた機能について触れていきます。

新たなデバイス接続時にアプリに通知

WiFiルーターに新たな機器が接続されると、専用のTetherアプリで通知を受け取ることが可能。心当たりの無い接続があればいち早く気付くことができます。

夜間だけLEDをオフにできる夜モード

夜モード

LEDのオン・オフは他社のWiFiルーターにも見かける機能ですが、面白いと思ったのがTP-Linkは「夜モード」でオフにする時間帯を選べる点。昼間はLEDのインジケーターで状態を確認できる状態にしつつ、夜はLEDを消灯できるのはオン・オフの良いとこ取りで便利。

WiFiルーターを寝室に設置する間取りの方には大変重宝しそうな機能です。

QRコード共有機能

TetherアプリからはWiFi接続のSSID・パスワードの入力が省略できるQRコードが発行可能で、画像としても保存が可能。他のデバイスからログインするために発行したり、家族や友人にWiFiの情報を伝える際に重宝する機能です。

Google Assistant/Alexa対応

Archer AX73はGoogle AssistantやAlexaに対応しており、スマートスピーカーから操作が可能。LEDのオンオフやゲストネットワークの有効化・無効化、おやすみモードの制御などが可能です。

USBストレージ/Time Machine

側面のUSBポートに外付けハードディスクなどの外部ストレージを繋ぐことで簡易NASとして利用可能。MacのTime Machine機能にも対応しているので、Macに直接USBハードディスクを繋がずとも自動でバックアップが可能です。

総評:コスパの良い高性能WiFiルーター

実際にTP-Link Archer AX73を使ってみた感想としては、1万円台前半としては非常に満足度の高い製品。OCNバーチャルコネクトを使ったIPoE接続も安定しており、実測値もiPhoneから下り600Mbps以上が安定して出ていて満足。また、電波の届く範囲も謳い文句通り3階建ての我が家でも途切れる事なく使えています。

接続台数も最大80台と余裕があるだけあり、一人暮らしながら常時40台ほどの機器が接続しているスマートホーム機器多めの我が家でも日々のスマートスピーカーからの操作が失敗する事なく安定稼働できています。この辺りも価格を考えると十分な満足度。

一方で、気になった点としては、標準では平置きしかできない点。多くのWiFiルーターは付属のスタンドで立てられるので他の機器と並べて省スペースに設置できますが、この製品は別売の簡易縦置きスタンドが販売されてはいるものの、「端子類が上に来てしまう」ところ、「面のメッシュで熱い空気を上に逃す構造」から見ても平置き前提の設計。狭い場所に置くには不向きと言えます。

ただこの平置き前提の割り切った形状からかハイエンドよりもコンパクトなサイズ感でありながら許容する接続台数などにも余裕があるので、横30cm・縦15cmほどの面積の置き場所さえ確保できればパワフルな性能をしっかり使えてコストパフォーマンスは抜群なのではないかと思います。

実際にプロバイダ貸与のWiFiルーターからアップグレードしたところスマートフォンからの接続の快適性やスマートホーム機器の安定性も改善したので、現在エントリーモデルのWiFiルーターを使っている方であれば変化が実感できる着実なステップアップになりそうです。

購入・製品詳細は以下のリンクから。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。