MacBookのキーボード上に挟み込む事で、好みの外付けキーボードを被せて使う事のできるアクセサリ「タイプスティックス」をメーカー提供で頂いたので、実際に使ってみた使用感をレビューしていきます。
タイプスティックス(TS01)は、MacBookシリーズのようにキーボードのキーとキーの間にスペースのあるノートパソコンの内蔵キーボードに被せる事で、外付けのキーボードを内蔵のキーボードと干渉させずに使えるというアイデア製品。ブロガー・YouTuberとして活躍しているトバログと、ブラックアウトステッカーなどのユニークな製品で知られるファーイーストガジェットのコラボアイテムです。
製品は2つの薄い板状のピースから成り、それぞれ横向き・縦向きの足が離れたT字状に配置される事で下のキーボードの隙間を縫うように配置でき、表裏のシリコンで内蔵キーボードの隙間・外付けキーボードの背面にグリップする仕組みとなっています。
今回はこのタイプスティックスを実際にMacBook Air(M2モデル)とMX Keys Mini for Macと組み合わせて、その使い勝手を実際に体験してみました。
こちらがタイプスティックスのパッケージ。サイズ的にはシャーペンの芯や薄型の消しゴムが入っていそうなコンパクトな大きさです。
箱の内側にはタイプスティックスの公式サイトのURLがプリントされています。
こちらがタイプスティックス本体。2つのピースはネオジム磁石で重ねて固定した状態で持ち運ぶ事ができるようになっています。
タイプスティックスを2ピースに分離したところ。中央にはネオジム磁石、左端には横方向の足、右端には縦方向の足が配置されていることがわかります。
今回はMacBook Air(M2モデル)と、普段自宅のデスクで愛用しているMX Keys Mini for Macを組み合わせて自宅のタイピング環境を持ち出せるか試してみました。
MX Keys Miniは底面がフラットではなく、最深部が下駄のように突出した形状のため、今回タイプスティックスが使えるかは未知数。ファーイーストガジェットの方にも「MX Keys Miniでの使い心地を試してみてほしい」とご用命いただいたので、実際に使えるか試してみました。
まずはMacBook Airのキーボード上の標準的な位置に配置してみました。
MX Keys Miniを乗せたところ。無事内蔵キーボードに干渉する事なく設置する事ができました。タイプスティックスの厚みの分、少しだけキーボードが浮いて高めに感じるものの、実際に膝上でタイピングする分にはちょうどいい高さに感じました。
奥のバーがちょうどヒンジ手前のユニボディの平面に接地するため、タイプスティックスで手前の部分をキーボードから浮かせれば安定して使う事ができました。
使い心地としては非常に快適に感じましたが、一点気になったのはキーボードでMacの画面下部(Dockの部分)が少しだけ隠れてしまう点。これは構造上仕方ない部分ではあるものの、やはり作業していて気になってしまうところではありました。
対策として、タイプスティックを内蔵キーボード上辺側に配置し、MX Keys Miniの下部ではなく上部の下敷きにする方法を試してみました。
こうする事でDock部分は隠れず、画面全体が見えるようになりました。また、キーボード手前側が浮いていたのが隙間が無くなり、うまい具合に角度がつきました。
ただ、この設置方法のデメリットとしてはトラックパッド上部が少しだけキーボードに侵食されてしまうところ。M2チップのMacBook Air自体トラックパッドの大きさに余裕のあるデバイスのため致命傷にはならないものの、少し窮屈になってしまう方法でした。
刺さる人には深く刺さる、ミニマルな発明品
今回実際にMacBook AirとMX Keys Miniと組み合わせて使ってみましたが、キーボード中心の作業という一点においてはMacBook Air単体よりもタイピングが圧倒的に快適になったのを改めて実感しました。
MacBook AirのM2モデルの内蔵キーボードも普段使っていて全く不満を感じた事は無かったのですが、いざMX Keys Miniを組み合わせてみると快適性の向上は予想以上。正直ノートPCの上にキーボードを乗せるスタイルは過剰装備だと感じていたのですが、実際に使ってみると持ち出し環境でしっかり作業したい場合や、自宅でリラックスした体制で膝上作業しながらもキーボードを強化したい場合などで強力な武器になると感じました。
先述のとおりMacBook Airでは奥行きが限られているためMX Keys Miniとの組み合わせでは画面下が少しだけ隠れてしまう問題がありましたが、サイズが少しだけ大きい14インチMacBook Proではこの問題は無く快適に使う事ができました。MacBook Airユーザーの方は特に、組み合わせるキーボードの厚みには注意したいところ。
こういった物理的なサイズの組み合わせさえ問題なければ安定感は申し分無く、しっかりとお気に入りのキーボードでタイピングできる完成度の高い製品です。ノートパソコンの内蔵キーボードと外部キーボードで生産性に差を感じている方であれば、試してみる価値はあるでしょう。
タイプスティックスはAmazonにて2,480円で購入可能。持ち運びのラップトップスタイルでも本気のキーボードを使いたい、一部の欲張りな人間のわがままを叶えてくれるアイテムです。