モバイルモニター「InnoView PM001-10B」レビュー。1万円台で性能・質感も良い最新機

キックスタンドを内蔵したモバイルモニター「InnoView PM001-10B」のレビュー用サンプルを頂いたので、使用感を紹介していきます。


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InnoViewの15.6型モバイルモニター「PM001-10B」

InnoViewはモバイルモニターを中心に取り扱っているメーカーで、今回サンプル機をいただいたInnoView PM001-10Bはその中でも非常にスタンダードなモデル。

Amazonでの価格は21,999円+購入ページで使える5,000円割引クーポン付きといった形で実質的な実売価格は1万円台後半で販売されており、15.6インチのバランスの良いサイズ感、FullHDの解像度、角度調整スタンド内蔵といった具合にリーズナブルな価格で扱いやすい製品となっています。

Nintendo Switchがそのまま任天堂純正のドック不要でUSB type Cケーブル一本で映像出力できるなどInnoViewの他の製品同様の利便性も漏れず搭載しており、Switch以外にもROG AllyといったポータブルWindowsゲーム機からの出力するなどゲーミング用途にも便利。

今回は実際にパッケージ内容を確認しつつ、使ってみた使い勝手などを取り上げていきます。

パッケージ内容・本体の外観

パッケージを開けるとまずユーザーガイド・保証書・クイックガイドが同梱されており、分かりやすい内容。

モバイルモニター本体の他にはクリーニングクロス、mini HDMI-HDMIケーブル、USB type A- type Cケーブル(給電用)、USB type Cケーブル(接続用)、USB type C – type AのOTGケーブル(マウスなどのUSB type Aアクセサリ接続用)、USB充電器(type A、18W)が付属します。

こちらがInnoView PM001-10B本体。画面・ベゼル共にマットな質感で、目立つブランドロゴなども無く外観としては必要以上に主張しない上質なもの。

15.6インチの画面となっていますが、ベゼルがかなり狭めなため画面のサイズに対しての実際の筐体はコンパクトです。

左隅にはInnoViewのシールが貼り付けられており操作案内やFAQが開けるQRコードが案内されていますが、不要であれば端さえめくることができればシールは綺麗に剥がすことができます。

このように、端を浮かせることができれば綺麗に剥がすことが可能。ただしっかり目に貼り付けられているので、剥がすのは少しコツが必要です。

背面はMicrosoft Surfaceシリーズのようなキックスタンドを採用しており、下半分に厚みが寄せられている階段型の筐体。

背面から見て左側のキックスタンド裏のUSB-Cポートには電源禁止の注意書きシールが貼られていますが、これは同じUSB-C形状でありながら逆側の電源・映像入力用のUSB-Cポートと違いこちらは周辺機器の接続用となっているため。

左から順に電源・キャンセル操作を行う押し込み式のボタンに、上下に倒して項目選択&押し込んで選択できるダイアルボタン、周辺機器接続用のUSB-Cポートに3.5mmジャックを搭載。

この上下に倒す操作は問題ないものの、押し込む操作がやや難しいと思ったので別ボタンに分けるか、真っ直ぐ押し込みやすい機構に改善してほしいと思うところ。以前レビューした同社のハイエンドモデル‎INVPM204のタッチ操作は快適だったので、この辺りはタッチ対応・非対応モデルの違いとなっています。

周辺機器接続用のポートがUSB-Cになっているのは従来の4Kフラッグシップ製品にも無かったメリットなので、使い勝手の面で優秀なポイントです。

背面から見て右側の側面にはmini HDMI入力と、2つのUSB-C端子を搭載。USB-C一本で電力が出力できるPCなどからはケーブル一本でモバイルモニターへの映像入力&電力供給が完結して非常にシンプルに使えるほか、Nintendo SwitchなどUSB-C経由での電力供給の少ないデバイスやmini HDMI経由で入力するデバイスを接続する際はUSB-CポートにUSB充電器を接続して給電を行うことが可能です。

USB-C一本でNintendo Switchと接続可能

Nintendo Switchはテレビやモニターに映像出力してプレイするには本来ドックが必要ですが、InnoView PM001-10Bは純正ドック不要でNintendo Switchと繋がるのが魅力。そのため、純正ドックを持ち歩かずともUSB-C接続のみで大画面でプレイする事が可能です。

Switchを使って複数人でプレイするゲームを遊びたい場合でも、ドックを持っていかずに大画面で楽しめるため、集まってマルチプレイを遊ぶ方にはおすすめの組み合わせです。

GPD WIN4等のポータブルゲーミングPCとの相性も抜群

GPD WIN4、ROG Ally、ONEXPLAYER、AYANEOといった最近続々と登場しているWindows搭載のポータブルゲーミングPCからの出力先としても快適で、相性は抜群。

実際GPD WIN4から出力してプレイしてみましたが、USB-Cのケーブル一本で電源・映像出力が完結する上、ゲームパッドはGPD WIN4本体に搭載されているため「モニター」「ケーブル」「ゲーム機」の3点セットのみの非常にシンプルな構成で大画面ゲーミングが楽しめて快適。

ゲーム機側のバッテリーのみでこのスタイルでプレイすると電池持ちの面では短くなりますが、とにかくシンプルに大画面+ゲームパッドでPCゲームがプレイできるのは一度やってみると非常に楽しい組み合わせなので是非試してみてほしいところ。

また電源に関してはInnoView PM001-10B側に電源を接続した状態であればデバイス側に最大45Wで給電してくれるので、USB電源を追加すれば電池持ちを気にせず長時間プレイする事が可能。その場合、InnoView付属の充電器ではなくデバイス+モニターに必要な出力のUSB PD対応の充電器を接続するのがおすすめです。

MacBook Air/Proのサブモニターとしても便利

MacBook AirやMacBook Proのようなノートパソコンのサブモニターとしても便利で、なんといっても一緒に持ち運ぶ必要のある接続機材がUSB-Cケーブル一本なのが快適。

とりわけMacBookシリーズは2020年のAppleシリコン搭載MacBook Air以来電力消費に対するパフォーマンスが良好で、普通に使っていてもバッテリー残量を持て余しているのでInnoViewのサブモニターにUSB-C一本で電力供給しながら使うといったスタイルも何ら不満無く使えてしまいます。

内蔵のスタンドは無段階で画面角度が調整できることからノートパソコンの画面とセットで角度を調整しやすく、出先で広い作業環境を展開するにはうってつけの補助デバイスです。

また、先述したとおりモバイルモニター側に周辺機器用のUSB-C端子が搭載されていますが、映像入力とは反対側に端子が配置されているためUSBマウスなどを使いたい場合でも取り回しが便利。この端子は搭載されていないモデルも多いので、有線のアクセサリを繋ぐ機会が多い方には要チェックなポイントです。

ゲームにも作業にも「あると便利」な一台

今までも色々なモバイルモニターをレビューしてきましたが、今回のInnoview PM001-10Bは手頃な価格のエントリーモデルでありながらUSB-C一本で使える使い勝手、従来製品には無かった周辺機器接続用のUSB-C端子を搭載、角度調整のしやすいスタンド、質感の高い金属筐体など、全体的に価格帯に対して満足度の高い製品だと感じる一台でした。

過去にレビューしたスペックの似た同社のInnoView PM406は付属の保護ケースがスタンドを兼ねていた一方でこちらはスタンドが内蔵、また周辺機器接続用のUSB-C端子を搭載といったところの違いがあり、画面側を保護して持ち運ぶ場合は15インチPC向けのスリーブケースなどを使う必要があるので可搬性寄りか使い勝手寄りかが選択のポイントとなるでしょう。

またInnoViewのラインナップにはiPhoneの直接接続に対応したPM001-02Bもあるので、iPhoneからの映像出力をしたい場合はそちらも検討すると良さそうです。

モバイルモニターはゲーミングにも作業効率化用にも一枚あると便利で、特に近年の製品は以前のようにmini HDMIといった特殊な小型端子のケーブルを使わずともUSB-Cケーブル一本で全てが完結する使い勝手の良いものがスタンダードとなってきているので、おすすめしやすい製品となってきています。

1万円台で導入できるガジェットの中では費用対効果は大きいアイテムなので、ノートPCやポータブルゲーミングPCを使っている方は是非検討してみてください。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。