1ヶ月間irumo+楽天モバイルのデュアルSIM運用してみた通信量の内訳を振り返る

メインで使っているiPhoneを4月の頭からirumo+楽天モバイルのデュアルSIM構成にして1ヶ月間運用してみたので、実際にどの程度楽天モバイル圏外になってドコモ網にフォールバックしたかを確認してみました。


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ドコモのエリア+楽天の大容量を組み合わせたデュアルSIM

今回irumo+楽天モバイルのデュアルSIM構成にした経緯としては、最近北海道に引っ越してきたため郊外へ車で出かける際に広域をカバーしたドコモ網が手放せないものの、仕事で東京に出向く際は都心部で繋がりにくいドコモよりも安く快適に大容量通信できる回線が欲しかったから。

そのため以前の記事で紹介したとおりドコモの長期回線をirumoの0.5GBプランに変更、デュアルSIMで楽天モバイルを追加し、メインのデータ回線は楽天モバイルにして楽天圏外時にドコモ網に切り替わる設定で運用を開始してみました。

基本的に都心部の通信は楽天モバイルに任せつつ、電話の発信もRakuten Linkアプリから行う事で無料通話にし、楽天モバイルの通信網の穴や車で郊外に外出した際の通信はirumoに自動でフォールバックさせるという組み合わせは双方のメリット・デメリットを上手く補い合っており、2回線の合計額も1,628円(3GBまで)〜3,828円とリーズナブル。

理論的には合理的な組み合わせですが、実際に一ヶ月間運用してみてどうだったのか、数字を見ながら結果を振り返っていきます。

実際に1ヶ月間使ってみて

1. 楽天圏外でirumoに落ちたのは180MB分

今回のデュアルSIM構成で一番気になるのが、どれだけ楽天モバイル圏外でドコモ網にフォールバックしたか。

ここ一ヶ月の行動パターンとして回線に影響したものとしては数回車で北海道の道の駅などに外出し、一度飛行機で北海道→東京出張、一度飛行機で北海道→東京に行き保管していた車を拾ってフェリーで北海道に戻る、といったものがありました。

irumoのデータ使用履歴を振り返ると北海道内では車移動中に楽天圏外に落ちた場合にGoogleマップやAppleミュージックのストリーミングが少し通信した程度で、多く通信が発生したのは東京へ移動していた期間だった事が分かります。

電波状況を目視で観察していた限りでは空港内のラウンジで楽天モバイルが繋がらずirumoにフォールバックした事でラウンジで休憩中にドコモ通信が発生してしまったりといった事があったのと、新潟→小樽のフェリーで移動中にどのキャリアも圏内・圏外を行き来していた事から、フェリー上でirumoを100MB程度消費した事が履歴から分かりました。

2. 楽天網は13GB、au網は2GB

現在の楽天モバイルは楽天の自社網の「楽天回線エリア」とエリア補完のためにauから借りている「データ高速無制限エリア」の料金プラン上の扱いの差は無くなっており、au網だけに設けられていた月々のデータ使用量の上限も撤廃はされていますが、データ利用履歴に表示されるので参考までに確認してみました。

月間のデータ利用量15.26GBのうち、楽天回線エリアは13.25GB、データ高速無制限エリア(au)は2.01GBでした。何日にau網に何GBフォールバックしたかも明細から確認できるので数字を確認してみたところ、2GBのうち半分以上は東京出張で仕事した帰りに飛行機の時間待ちで横浜の地下のカフェで時間を潰していた日だったので、恐らく関東でもまだそういった地下の店舗などはau網に頼っている部分が多いのではないかと推測されます。

楽天モバイルを改めて久々にメインのデータ回線として使った感想としては、基本的にデータ通信で困るような場面には遭遇しなかったものの、他社と比べるとアンテナピクトの本数が少ない場所が多く、本数の少なさに比例して通信速度も遅くなっているのが感じられました。ドコモのように混雑で遅くなっているというよりかは、単純に電波の届きが悪くて遅い箇所が多い印象です。

とはいえSNSがロードされない、音楽ストリーミングが止まるといった通信起因の不便に遭遇する事もなく安定して使えたので、可もなく不可もなく普段使いできる回線でした。

3. 発信にRakuten Linkを使いにくい用事もあった

身の回りの人間との通話はLINEやDiscordなどのアプリが中心で、音声回線を使った電話の発信は知人ではなく問い合わせ窓口などが殆どのため、そういった場合は発信元の番号が自分が教えている番号である必要は無い事からサブ回線の楽天モバイルのRakuten Linkアプリを使えば通話料が削減できると思い今回のデュアルSIM構成にしていましたが、いざ実際に使ってみると誤算もありました。

今回関東に保管してあった車両をフェリーで北海道に運ぶためJAFのサービスを呼んでバッテリー上がりを対処してもらう機会があったのですが、JAFを呼ぶ際にJAFのアプリから位置情報を送信、電話でJAFを呼ぶ画面へ進むと、当然ながらiPhone標準の音声通話機能での発信画面に進んでしまい、ここからコピー&ペーストでRakuten Linkへ番号を持っていく事はできません。

またJAFは連絡者の電話番号で会員を識別しているため、登録してあるドコモの番号と異なる番号から連絡した場合、その辺りの確認の一手間も発生してしまいます。

そのためスムーズにJAFを手配するため仕方なくirumoから発信してJAFを手配しましたが、電話口であれこれと確認を待ったりと数分間通話していると22円/30秒の通話料金はすぐに一回の通話で数百円に膨れ上がってしまいます。

こういった「iPhone標準の電話機能で数分間の発信が必要な用事」が発生するケースでは、ahamo→irumoへ変更する前はahamoの5分間の無料通話があったのが非常に有り難かった事を感じました。

なお、JAFに関しては後日確認したところ2つの電話番号が登録できるので、メインの電話番号+楽天モバイルの電話番号をあらかじめ登録しておき、電話で説明する必要がある要件は画面上に表示される地域別のJAF手配用の番号をスクリーンショット→Rakuten Linkへコピーペースト、あるいは手打ちで対処できそうです。

また、JAFアプリのフォーム・チャット上で手配する場合は電話は不要なので、口頭での説明が不要であれば文字でのやり取りで済ませるのが良さそうです。

irumo+楽天の組み合わせは概ね満足

実際にirumoと楽天モバイルを組み合わせて1ヶ月使ってみた感想としては、概ね満足な使用感だったと言って良いでしょう。

フェリー上でのイレギュラーな通信を除けば、楽天モバイルからドコモ網にフォールバックした通信量は1ヶ月100MB未満。irumoが500MB程度あるので、これだけ広範囲に動き回って100MB以内に収まるのであれば十分に余裕のある構成で、かつ楽天モバイル圏外の穴も上手く補完できていて狙い通りに機能してくれたと言えます。

通話に関してはRakuten Linkで0円に抑えられる目論見のはずがJAFアプリからiOS標準の通話アプリに誘導される場面があり予期しない数百円の課金になってしまうケースはあったものの、こちらも事前に対処法が分かっていればirumoで発信せず済ませる事ができそうです。

今回のように楽天側が20GB以内に収まる程度の通信量の場合はirumo+楽天モバイルの2回線合わせて2,728円に収まるので、ドコモの広域エリア+楽天の大容量を組み合わせて安く使うという作戦は成功でした。

楽天モバイルは5月末までMNPで14,000ポイント、新規でも7,000ポイントが貰えるキャンペーンを実施しており、月々3GBまでの利用の場合は半年間使っても実質無料を通り越してお釣りが来る高還元なキャンペーンなので、今回のようにデュアルSIM構成でデータ通信を楽天回線に流す構成を試してみたい方は是非チェックしてみてください。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。