AI動画&画像生成を一箇所で簡単に使える「Pollo AI」を試す

AI関連の動画生成や画像生成モデルを一箇所でまとめて実行できるプラットフォーム「Pollo AI」の有料のProプランをレビュー用に無償提供いただいたので、その内容を紹介していきます。


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Pollo AIとは

Pollo AIはシンガポールを拠点とするHIX.AI社により開発されたAI動画生成とAI画像生成のプラットフォーム。HIX.AIがテキストベースの生成AIの活用を網羅したプラットフォームになのに対し、Pollo AIは動画・画像などのマルチメディア系をカバーするプラットフォームとして横展開されています。

機能としては非常に網羅的で、基本的な「文字から画像」の生成をはじめ、テキストから動画、画像から動画、動画から動画、画像から画像、複数の画像を組み合わせて一貫性のある動画の生成といったタスクを様々な生成モデルから任意の物を選択して実行できるプラットフォームとなっています。

一箇所のプラットフォームに統合でき、生成に必要なクレジットの金額を比較しながら生成できるため、様々な動画・画像系の生成を使っている方であれば一箇所の課金システムで効率的にクレジットを使えるのがメリットとなっています。

実際の作例

それでは、実際にPollo AIでの生成をチェックしていきます。

1. 文字→画像

まずは基本的な文字による画像生成から。

AI Image Generator

Pollo AIの文字→画像の画像生成ではモデル、プロンプト、スタイル、アスペクト比、出力個数の設定が可能。

モデルは初期状態ではFlux Schnellという低コストなオープンソースモデルが選択されており、使用クレジットも「1」とサービス内では最小限。無料プランでは月20、月額$15のライトプランでは300クレジットが付与されるため、1枚あたり8円ほどで生成できる計算になります。

他にもGoogleのImagen 3(10クレジット)やOpenAIのDALL·E 3(12クレジット)、Stable Diffusion 3(10クレジット)、Recraft v3(10クレジット)、Ideogram v2 Turbo(12クレジット)など、よりリッチなモデルでの生成にも対応しています。

スタイルも自動、実写風、ドット絵、3D、日本アニメ、アメコミ、鉛筆、スケッチなど様々な作風から選択が可能なため、文字のプロンプト入力は最小限で狙った表現を出す事ができます。

こちらがFlux Schnellの「Pencil Sketch」スタイルで生成した猫の画像。1クレジットの最安モデルでもそれなりの精度なので、基本的な画像生成はFlux Schnellで行い、生成が難しい画像はより高価なモデルで行うといった使い分けが可能です。

2. 画像→動画

Image to Video

次に試すのは、画像の入力を元に動画を生成する機能。

こちらも様々な生成モデルから選択する事ができ、最も仕様クレジットが少ないのはPolli AI独自のPollo 1.5で、10クレジット(80円)で5秒の動画を生成する事ができます。他にもRunway Gen-3、Kling 1.6、Hailuo AI、PixVerse V3.5をはじめとする幅広いモデルの選択肢があり、選択モデルによっては作風やアスペクト比などの生成オプションが選択可能になります。

実際にKling 1.6モデルで写真から生成した動画がこちら。大きな動きはないものの、破綻する事なく静止画から動画を起こす事ができています。

3. 動画→動画

Video to Video

動画→動画のAI生成を使うと、実写で撮影した動画を元に、AIで作風を変更するといった使い方も可能。こちらはモデルは選べず、スタイルとプロンプトのみ指定可能となっています。

実際にiPhoneを固定して撮影した動画を元に、ディズニーピクサー風に変換したものがこちら。空に謎の物体が生成されてしまってはいるものの、元の動画に沿って3DCG映画風に変換されています。

4. 複数の画像→動画

Constant Character Video

複数の画像を元に、それらの被写体を一貫性のある動画に統合する生成も可能。例えば複数の猫の写真を取り込む事で、それらの猫が同時に登場する動画を作成する事ができます。こちらの機能もモデルの選択は無く、プロンプトと各種パラメータの設定のみ可能。

我が家の猫

今回は我が家の猫一匹の写真を元に、タイピングをさせてみました。

こちらが実際の出力。元の写真に対して再現性高く動画化できているかと思います。

他にも様々なツールが充実

上記以外にも幅広いプリセットから動画を生成できるAIビデオエフェクトをはじめ、動画のアップスケール、フェイススワップ、ノイズ除去、オブジェクト削除、背景除去など新規の動画生成だけでなく既存の動画素材の加工によって動画制作に使えるツールが用意されています。

料金

Pollo AIの料金は以下のとおり。

プラン名月額月間クレジット並行タスク
無料プラン無料201
ライトプラン15ドル(約2,235円)3002
プロプラン29〜899ドル
(約4,321〜133,951円)
800〜50,0003〜11

無料プランは無料で月間20クレジットまで生成ができるもののPollo AIの透かしが入るため、透かしの入らない動画・画像を生成するには有料プランが必要。

また並行処理できるタスク数にも違いがあり、ライトプランは2つまで同時に生成が可能。プロプランは3つの並行タスクが可能な他、支払う月額料金を増やす事で最大11タスクまでの並行処理が可能。

付与されるクレジット数もライトプランは月間300固定ですが、プロプランであれば月額29ドルの最低プランが800クレジットで、最大50,000クレジットまで獲得可能です。

総評:分かりやすくAIで動画&画像生成したい方におすすめ

Pollo AIは様々な動画生成&画像生成AIが一箇所で利用でき、明快なクレジットシステムで何にどの程度のコストが掛かるのか分かりすいのが最大の特徴。

動画生成、画像生成のAIモデルは日進月歩で日々新しい情報が出てきている中で、個々のモデルをサービスとして契約したりハイスペックなローカルPCに導入したりで取捨選択し、それぞれの得意領域を上手く見定めて活用していくのは中々なハードルの高さ。

Pollo AIを使えばそれぞれのモデルのコスト感や得意領域が可視化されて一箇所から使えるため、色々な生成AIを活用したいものの契約すべきモデルの選定までは難しいという方にとっては最適なサービス。単純な画像生成や動画生成にとどまらずノイズ除去・オブジェクト削除・背景除去といった動画編集に役立つ実用ツールも揃っており、ハードルが低く使い所も幅広いサービスとなっています。

Pollo AIの公式サイトは以下のリンクから。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車のエリーゼとジュリエッタでの車旅と、それを動画・写真に残す事。