新型VAIO Zハンズオンレポート@VAIO meeting 2015

先日開催された新型VAIO Z/VAIO Z Canvasのファンミーティング「VAIO meeting 2015」に参加してきたので、イベントレポートも兼ねて新型VAIO Z実機の感想を。


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VAIO meeting 2015はVAIO株式会社としては初の(SONY製ではない)新作VAIOであるVAIO Z・VAIO Z Canvasのファンミーティングイベント。渋谷ヒカリエにて開催されました。

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スライド下部の「MADE IN AZUMINO JAPAN」のロゴはVAIO Zの筐体にも刻まれており、VAIO生産地の安曇野の山をモチーフにしています。

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イベントの内容としてはVAIO Zの解体ショー、週刊アスキーによる会議と新型VAIO Zが当たる抽選会の三段構成。また、裏ではVAIO Z本体のタッチ&トライコーナーも設けられており、実際に実機を触って試す事ができました。

新型VAIO Zのコンセプト

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今回のVAIO Zはモスンターマシンを作れという事で、AppleのMacBookシリーズには軽量モデルのMacBook Air、高性能モデルのMacBook Proがある一方で、Windows製品はMacBook Airと同列の製品ばかりである事から、WindowsでMacBook Proの対抗モデルをMacBook Airよりも軽いボディで作ろうというコンセプト。

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VAIOが取ったアンケートによると、新生VAIOに期待されているモデルはダントツ「VAIO Z」だったそうで、今回の新型VAIO Z製作に至ったとのこと。個人的には二番手で差をつけられているものの、現代の性能・小型化技術・LTEなどを搭載したVAIO Pに期待していたのですが、最強のWindowsワークステーションノートパソコンであるところのVAIO Zに期待が集中していたようです。

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通常公開されないコードネームも今回思い切って公開。VAIO Zの開発コードネームはShenron。7つのコア技術を集結させる事によって、3つの夢を叶えるモデルを願って企画されたそうです。

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通常のノートパソコンのバッテリーは樹脂ケースごと他社から取り寄せて組み込むところを、今回VAIO Zでは内部のセルのみを自社で組み込む事で小さいサイズで容量アップを実現。以前GALAXYアンバサダーでレビューしたGALAXY S5では排熱効率化のためにサムスンが自社で縦長バッテリーを設計して組み込んだ事を紹介しましたが、今回のVAIOもそれに似ていますね。

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VAIO Zは100人規模のプレゼンに対応するスピーカーを底面に搭載。今回タッチ&トライコーナーで音楽が流れていたのでスピーカーが設置してあるのかと思いきや、しれっとVAIO Zから流していてびっくりしました。ノートパソコンとしてはかなり大音量・高音質で迫力のあるスピーカーが搭載されています。

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今回TDP 28Wの最大放熱量のCPUを搭載しており、その排熱にも工夫が。2つのファンは発生する音の周波数をずらす事で、排熱効率を確保しつつも音量を抑えています。この技術は2012年に発表されたMacBook Pro Retinaディスプレイモデルの製品発表でアピールされていたものと同類のものですが、ハイスペックでありながら作業を邪魔しない冷却ファンはMacでもWindowsでも嬉しいですね。

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WiFiの受信感度に関してもこだわっており、LDS方式のアンテナを採用したVAIO Zの通信速度をアピール。グラフではAから始まるA社、ナントカPro 3がやたら売れているB社と比べての優位をアピールしました。

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今回MacBook Airよりも軽く、MacBook Proよりもハイスペックという事で基板の小型化もかなりのものでした。下がVAIO Fitの基板で上が新型VAIO Zの基板。VAIO Zはスペックアップしつつも大幅に小型化する事に成功しています。MacBook Pro比では半分程度の大きさとなっているとの事で、かなりの小型化である事がわかります。

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通常基板に印刷されているシルク印刷が省略されてパーツのみが集約されており、シルク印刷無しでも対応できる技術を開発する事でこれを実現したとのこと。あまりに高密度なので、社内でも修理できる人間は一人か二人しか居ないんだとか。

タッチ&トライ

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タッチ&トライコーナーではVAIO Z実機の他、中が見えるスケルトンモデルなどの展示も。

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VAIO Z本体のシルバー。正面から見るとMacBook Proに似ていますね。

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今回素材に雲母片岩の石を採用してこだわったトラックパッド。以前個人的に購入したVAIO Pro 11はトラックパッドの感度が残念でしたが、VAIO Zはそれと比べると感度はかなり良好でした。MacBookシリーズほどではないものの、Windowsノートとしては感度は良好。

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トラックパッドのソフトウェアはVAIO Fit等と同様。

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キーボード配列。若干キーの間の隙間が個人的に広めに感じましたが、使えば馴染むレベル。

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VAIO Fitに搭載されていたマルチフリップ機能でタブレットのような使い方も可能。

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ディスプレイを反転させて動画鑑賞したり、タッチペンでメモを取ったりできそうです。

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片手では長時間使うのは厳しいものの、さっとタブレットのように使うのもいけそうですね。

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右側面。青ではなく黒いUSB 3.0ポートを2機搭載。小さな電源ボタンがキュートです。

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左にはHDMIポート、オーディオジャック、SDスロットを搭載。

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BEAMSコラボモデルの展示もありました。

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トラックパッドが特殊色となっています。

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ヒンジにはBEAMSロゴ。

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背面には特にBEAMSの装飾はありません。

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こちらが付属のスタイラスペン。本体に装着する穴などは無いようです。

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ACアダプタはVAIO Tap 11と同様のコンパクトなコネクタを採用。

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装着したところ。

実機を触ってみた感想としては、これが新世代VAIOかと驚かされました。いつでもどこでもハイパフォーマンスWindowsノートパソコンを振り回したい人間にとっては最高のパートナーになり得る一台です。

トラックパッドの品質が褒められたものではなかった昨年のVAIO Pro 11を使っていた身からすれば素材にこだわって作られたトラックパッドは非常に羨ましく、膝上で使うと刺さる形状だったProではなくFitのデザインを引き継いでいるのは実用面で言えば正解だと思います。

意外に驚いたのがスピーカーで、最初は開場にBGM用のスピーカーが設置されているものかと思っていたら実はVAIO Zだった、というオチはスピーカーに関しては特に注目していなかっただけに、驚かされました。実際に100人規模のプレゼン開場でも使える、というのはハッタリではなかったようです。

良くも悪くも妥協しないで作られているモデルのため価格は他社の量産機と比べると高めとなっていますが、この軽さ・この筐体に長時間駆動のバッテリーと処理性能が詰め込まれていると考えると、妥協せずに欲しいだけのスペックを積んで注文するべき一台なのではないでしょうか。

VAIO Z|ソニーの公式通販サイト ソニーストア(Sony Store)

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のサイト作りと愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブとカフェ開拓。2022年1月1日からガジェットVtuberとしてYouTubeも始めました!