Bose QuietComfort 20iレビュー。装着感・ノイズキャンセリング性能共にトップクラス

Boseのノイズキャンセリングイヤホン「QuietComfort 20i」を久々に買い戻して2ヶ月ほど使っています。


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Bose QuietComfort 20iは以前使っていたもののリセールバリューの高さに釣られて手放して以来他社のイヤホンに乗り換えたり下位モデルのSoundTrue in-ear headphonesを使っていましたがやはりBOSEの快適なノイズキャンセリング性能と装着感が忘れられず、新色も出ていたという事で買い戻してしまいました。

今回購入したのはホワイトのApple対応モデル。QuietComfort 20が通常モデル、QuietComfort 20iがiPhoneなどで使えるリモコン付きのモデルとなっているので、iPhone中心に使うのであればiの付いたモデルがおすすめ。

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パッケージは色のリニューアル前と同じ形。本体に関しては色が2色展開になる前に端子部分が細くなるマイナーチェンジが施されており、初期のBose QuietComfort 20シリーズと比べるとイヤホンジャック周りが狭いケースとの互換性が上がっています。

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QC20iの特徴であるイヤーピース部分。ここにノイズキャンセリング機構が内蔵されています。

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足の部分で耳に固定し、コーン部分は耳の穴に添えるだけ。インナーイヤータイプと同等の圧迫感の無さ・手軽さなものの、しっかり外部の音は遮断してくれます。

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持ち運び用のポーチが付属。

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イヤーピースは3サイズ同梱されている他、充電用microUSBケーブルも付属。

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QC20iのノイズキャンセリング機構はバッテリー駆動となっており、バッテリーパックはイヤホンジャック側にぶら下がっています。

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microUSB充電ポートは側面に搭載されており、本体の分厚さはmicroUSBポートより一回り大きい程度。フラットで、スマートフォンの裏に回して重ね持ちするのに苦でないレベルです。

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リモコンの側面にはAwareモードボタンが搭載されており、これを押す事によって通常のオン時には外部の音が内部スピーカーで打ち消されていたのが、外部の音を内部スピーカーで聞けるようになり、車通りの多い場所などでイヤホンを外したくない場合にも便利。

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クリップも付属しますが、自分は個人的には使っていません。

利用には充電が必要

普段から複数のデバイスを充電していれば特に充電に関して不満は感じませんが、稀に充電を忘れたまま電源オンで放置してしまい、いざというときに電池残量が無くてノイズキャンセリング機能が利用できないというトラブルが発生する事もありました。

ただ旧式のQuietComfortシリーズのように電池残量がないとそもそもの再生が出来ないといった事はなく、ノイズキャンセリング機能の無い通常のイヤホンとして利用可能。ノイズキャンセリング機能だけでなくAwareモードも利用できず、音質もノイズキャンセリング利用時と比べて違和感のあるものとなっているので、基本的に電池切れで使うのは緊急時のみと考えて良いでしょう。また、充電しながら使うとやや雑音が入るのも不便なところ。

QuietComfort 25iとの比較

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先日レビューしたヘッドホンタイプのBose QuietComfort 25iと比べたところですが、遮音性能・ノイズキャンセリング性能をトータルで見るとイヤホンタイプのQuietComfort 20iの方が上。出先への持ち運びやすさ・出先での遮音性能どちらを取ってもイヤホンタイプのQuietComfort 20iの方が一枚上手。また、25iのような通話に使った場合の違和感も20iにはありませんでした。

一方で、QuietComfort 25iはヘッドホンタイプだけあってイヤホンタイプの20iと比べると音の広がりがあり、自宅や職場などで作業のお供に使う高い遮音性能のヘッドホンとしては有力。バッテリーもイヤホンタイプと違って乾電池となっているので、予備を持っておけば電池切れの時に交換してすぐ使えるのも使い方によってはヘッドホンタイプの方が便利かもしれません。

SoundTrue in-ear headphonesとの比較

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Boseの最も廉価なSoundTrue in-ear headphonesと比べるとやはり音質面で大きな差が感じられます。ここは価格に3倍の差があるので当然といったところですが、装着感に関してはどちらも非常に満足できるレベルで、この点はBose製品に関して個人的に高く評価しているところ。ノイズキャンセリングの付加価値を除いてもSoundTrue in-ear headphonesからのアップグレードとしても非常に有力な選択肢となっています。ただQuietComfort 20iはバッテリーボックスがあるため、充電不要で取り回しやすいスポーツ用のイヤホンとしてSoundTrue in-ear headphonesを使い分けるのも良さそうです。

SoundTrue Ultra in-ear headphonesとの比較

SoundTrue Ultra in-ear headphones
Boseが2015年にリリースした市販価格1.8万円程度のBose SoundTrue Ultra in-ear headphonesはQuietComfort 20シリーズと非常に似た形状のイヤーピースを採用したモデル。しかし装着感には大きな差があり、SoundTrue Ultra in-ear headphonesは耳に対してかかる気圧が強いため、密閉型に近いフィーリング。鼓膜に圧力のかからないインナーイヤータイプのフィーリングが得られるのは同じ形状でもQuietComfort 20シリーズのみとなっています。

ノイズキャンセリング機構の弱点

今回改めて買い直してから日常的に2ヶ月ほど愛用していますが、電車内でのノイズキャンセリング性能は非常に満足なものの、トンネル進入時など極端に気圧の変化がある場合に音が乱れる事があった点が気になりました。山間部を通る電車が多い日本特有の問題のためBoseのエンジニアはこれを把握していないかもしれませんが、是非改善してほしい点だと感じました。

満足度が高く、忘れられなくなるイヤホン

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先日めんたいガジェットフェス2のため博多に飛行機で飛んだ際も航空機のノイズを綺麗に打ち消してくれて、ノイズキャンセリング性能の高さを体験する事ができました。音はBoseの他のヘッドホンと比べるとフラットな印象で、疲れにくい感じがフライトや作業用BGMにぴったり。密閉型のような圧迫感が無いのにも関わらず高い遮音性能を誇り、総合的に非常に快適なノイズキャンセリングのリスニング環境を提供してくれるBose Quiet Comfort 20iは一度手放して他社のイヤホンやBoseの下位のイヤホンに乗り換えた後も戻ってきてしまう魅力があります。最近は5,000円ほど値下げしたものの価格は32,400円と高めですが、非常に価値のある製品です。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。