空冷モンスターマシン「RedMagic 5G」レビュー。物理LRトリガー、144Hz画面、ファン内蔵の強力ゲーミングスマホ

空冷モンスターマシン「RedMagic 5G」レビュー。物理LRトリガー、144Hz画面、ファン内蔵の強力ゲーミングスマホ

Nubiaのゲーミングスマートフォン「RedMagic 5G」のサンプル機をレビュー用にメーカーからお借りしています。


Nubia RedMagic 5Gは「144Hzディスプレイ」「物理LRトリガー」「空冷ファン」などゲーム体験に特化したハードウェアを搭載したゲーミングスマートフォン。プロセッサにはSnapdragon 865を搭載し、ハイスペックをしっかり冷却制御しながらゲームを楽しめる機種となっています。名前のとおり5Gにも対応。最新スペック+ゲーム機としてのハードウェアの付加価値を兼ね備えたモデルです。

公式サイトにて日本市場への販売・発送も行なっており、日本からでも直販ページで購入する事ができます。

それでは早速、そのスペックから確認していきます。

RedMagic 5Gの性能をスペックでチェック

RedMagic 5Gのスペック一覧は以下のとおり。

スペックシート

高さ 168.56mm
78mm
厚さ 9.75mm
重量 218g
画面サイズ 6.65インチ
画面解像度 1080×2340(FHD+)
画面種別 有機EL
画面リフレッシュレート 最大144Hz
タッチサンプリングレート 最大240Hz
プロセッサ Snapdragon 865
RAM 8GBまたは12GB
内蔵ストレージ 128GBまたは256GB
外部ストレージ なし
SIMスロット nanoSIM×2
WiFi6 対応
5G n41/n78に対応
カメラ1(広角) 6400万画素
カメラ2(超広角) 800万画素
カメラ3(マクロ) 200万画素
インカメラ 800万画素
生体認証 画面内指紋認証
OS Android 10ベースのRedMagic OS 3.0
バッテリー容量 4500mAh
急速充電 最大18W(QC)
最大55W(PD)
3.5mmイヤホンジャック 搭載
その他ハードウェア Shoulder Triggerボタン
背面RGBライト
Magic Adapter接続端子
Game Space切り替えスイッチ
内蔵空冷ファン

スペックとしてはSnapdragon 865搭載、6.65インチ有機ELディスプレイ、8GBまたは12GBのRAM、ストレージは128GBまたは256GB搭載と、処理性能としては2020年の最新フラッグシップスマートフォンといった構成。標準モデルは8GBのRAM+128GBのストレージを搭載し、上位モデルは12GBのRAM+256GBのストレージを搭載。今回は上位モデルをレビュー用にお借りしています。

ディスプレイは解像度こそは1080×2340のFHD+サイズにとどまるものの、リフレッシュレートが最大144Hzまで対応。一般的な高リフレッシュレート採用のスマートフォンは90Hzあるいは120Hzまでの対応となっており、RedMagic 5Gはそれを更に上回る秒間144フレームの滑らかさを実現しているのが特徴の機種となっています。

通信周りは5Gに加えてWiFi6に対応し、更に専用アクセサリの「Magic Adapter」を装着する事により有線LAN接続の通信にも対応。

カメラは広角+超広角+マクロのトリプル構成となっており、望遠レンズは非搭載

バッテリーは4500mAhと大容量で、最大18WまでのQuickCharge、最大55WまでのUSB PD(Power Delivery)にも対応。PD対応の一般的なノートPCは30W〜45Wほどが主流なので、それをも更に上回る出力のPD充電が利用できます。

ハードウェアとしてはゲーム中の音の遅延対策に必須の有線の3.5mmのイヤホンジャックをしっかり押さえており、加えて300Hzの高タッチサンプリングレートの物理LRトリガーのタッチボタン「Shoulder Trigger」、物理的に本体を冷やす空冷ファン、高リフレッシュレート・空冷ファン・オンスクリーンキー無効化などを一挙に有効化してゲームに集中できる「Game Space」有効化スイッチを搭載するなど、ゲーム機としての快適性を実現する充実した構成となっています。

LRトリガーを搭載しているのは同じゲーミングスマホの中では昨年レビューしたROG Phone IIと同様ですが、ROG PHONE IIは冷却ファンが外付けの拡張アクセサリで内蔵でなかったのに対し、RedMagic 5Gは本体に内蔵。外部拡張不要で冷却ファンが使えるのが強みとなっています。

AnTuTuベンチマークの点数は60万点越え

ベンチマークソフトのAnTuTuベンチマークV8.3.6の計測結果は609729と、60万点を上回る数値。昨年レビューしたROG Phone IIがSnapdragon 855 Plus搭載でAnTuTuスコア50万点でしたが、最新プロセッサを搭載しているだけあり、好成績をマークしています。

なお、RedMagic 5GはAnTuTuベンチマークを起動すると自動で画面のリフレッシュレートが144Hzになり、通常側面の物理スイッチでGame Spaceを有効化しなければ動かない冷却ファンが自動的にオンになるように設定されており、ベンチマークを強く意識したソフトウェアとなっています。

パッケージは独特なイラストの箱

続いてパッケージの紹介。音楽CDのジャケットのようなイラストを用いた独特の雰囲気で、スマートフォンの箱とは一見わからないような外観となっています。

箱を開けるとしっかりスマホのパッケージです。

本体の下にはアクセサリ類の箱が収納されています。

付属ケーブルはUSB type A – type Cで、ゲーミングスマホらしい赤黒の配色。

USB充電器も付属します。

本体デザインをチェック

続いて本体の外観をチェック。表側は上下ベゼルが比較的狭額縁ですが、カメラの切り込みやパンチホールが無く、ゲーム向けの配置となっています。

本体右側面は非常に特徴的。中央の電源・ボリュームキーの横には排気口が搭載されており、ここから空冷ファンによる熱気が排出されます。

左右の黒いパッドは「Shoulder Trigger」ボタンとなっており、それぞれ画面上の任意の位置の操作にマッピング可能なLRトリガーとして機能します。

上部にはイヤホンジャックを搭載。ゲームを遊ぶ際はBluetoothのワイヤレスイヤホンは音声の遅延が邪魔になるので、しっかり遅延しない有線接続できるジャックを搭載しているのは嬉しいポイント。横持ちした時に邪魔にならない位置にあるのもゲーミングスマホとして考えられています。

左側面の端には「Game Space」モードをオンにするためのスライダースイッチがあり、これをオンにする事で専用のゲームランチャーの起動、冷却ファンの起動、画面の高フレームレート化などが一括で発動します。

くり抜かれているのは冷却ファンの吸気口。横持ちした際に下に来るように配置されています。

中央部には専用の「Magic Adapter for RedMagic 5G」が接続できる端子を搭載。

(画像は公式サイトより)

Magic Adapter for RedMagic 5Gを使えば3.5mmのイヤホンジャック、USB type Cの充電端子、有線LAN接続用のイーサネットポートが背面で利用可能。ゲーミングヘッドホン、長時間プレイのための電源、低遅延のための有線LANを全て繋いだヘビーなゲーミング用途にも対応できるアクセサリとなっています。

下部にはSIMスロットとUSB type C端子、スピーカーを搭載。

背面はとても派手なルックスで、ブランドの「RedMagic」のほか5Gの文字が目立つように配置されています。

カメラ部分はゲーミングスマホだけに主張は控えめ。

中央は「REDMAGIC」の文字の上下に「POWERED BY NUBIA」「5G」の文字が配置されています。

指紋センサーは画面内の配置となっています。

側面スイッチで起動できる「Game Space」は便利

RedMagic 5Gは「Game Space」というゲーム専用モードを搭載。側面のスイッチをスライドするだけで起動でき、登録されたゲーム一覧のランチャーを起動しつつ一括で冷却ファンの起動や高フレームレートの有効化などができます。

Game Spaceを使ってみて感じたメリットは以下のとおり。

  • 縦持ちからアプリを探す事なく、横持ちですぐにゲームが起動できる
  • フレームレートがすぐに変更できる
  • ファンがすぐオン・オフ切り替えできる
  • プレイ中にホームや戻るなどのオンスクリーンキーが誤爆しない

通常のスマホではアプリのドロワーやホーム画面からアプリを探して起動、そこから改めてスマホを縦持ちから横持ちに切り替えてゲームに入りますが、RedMagic 5Gはスイッチをスライドするだけで最初から横持ちで操作可能。今すぐにゲームがしたい、といった時にストレスなくすぐ遊べるのが快感です。

その他、画面右端からスワイプでメニューを出すことでフレームレートやファンの設定をこまめに変更する事もできるので、フレームレートや動きを重視するか、ファンをオフにして静粛性を重視するかなどゲームのシーンに合わせてきめ細かにその場で調整できるのも便利。

またGame Space使用中はホーム・戻るなどのオンスクリーンキーが無効化できるので、ゲームに熱中してうっかり誤操作でアプリを閉じてしまうといったアクシデントが回避できるのも嬉しいところ。

Game Space起動中は背面のロゴと文字のLEDを任意の色に光らせる事ができます。プレイ中は背面を見る事ができませんが、ゲーミング系のアイテムらしさがこの辺りにもしっかり反映されています。

Shoulder TriggerはバトロワでiPad勢をも狩れる武器

Shoulder Triggerは本体左上・右上にあるタッチセンサー。画面上の任意の座標にマッピングする事で、画面を直接タップしなくても人差し指で操作できるというもの。

これが大きく活躍するのがバトルロワイヤル系のシューティングゲームで、通常であれば左右1本ずつの親指、計2本の操作しかできないスマホでも4本指操作ができるため、かなり優位に立ち回る事ができます。

例えば他プレイヤーとの撃ち合いになった際、2本指であれば「移動しながら攻撃」「(棒立ちで)視点移動して照準を合わせながら攻撃」しかできませんが、4本指であれば「移動しながらジャンプしつつ相手に照準を合わせながら攻撃」といった回避&攻撃モーションを同時に畳み掛ける事ができ、2本指操作と比べて大幅に優位に立ち回れるのは明白。

これを実現するために卓上に置いたiPadで複数のボタンを複数の指で操作する「iPad勢」もバトロワでは散見されますが、RedMagic 5Gは「iPad勢をも狩れるスマホ」と言っても過言ではないShoulder Triggerを装備。

トリガー自体の押しやすさは凹んでいる形状のため個人的にはROG Phone IIには劣ると感じているものの、これを装備していない通常のスマホと比べると優位度は段違い。スマホのバトロワには強力な武器になることは間違いないでしょう。

実際にゲームで遊ぶ:デレステ編

リアルタイムで動く3Dのミュージックビデオの上でプレイするリズムゲームとしては定番のデレステをRedMagic 5Gでプレイ。3Dのレンダリングは60fpsに限定されているものの、その上で実際にタップやスワイプ操作をするリズムアイコンは高フレームレートに対応。ハイスピードで密度の高い譜面であっても残像感が少なく、視認度が大幅にアップするため通常の60Hzのスマホと比べると快適にプレイできました。

フル3Dで動くゲームより、こういったリズムゲームの方が高リフレッシュレート画面の恩恵は大きいかもしれません。

実際にゲームで遊ぶ:PUBG編

続いて、バトルロワイヤル系ゲームの王道「PUBG mobile」もチェック。RedMagic 5Gは60Hz/90Hz/144Hzの切り替えができますが、現時点ではPUBG mobileは60Hzまでしか対応しておらず。またアプリ側の最適化もまだ途上のようでパフォーマンスが出し切れていない印象は受けるものの、冷却性能がしっかりしているお陰で画面が暗くなったり、動作が遅くなったりと言った事は無し。連続プレイには適しており、今後アップデートで動作の最適化、高フレームレート対応などが進むことによって一層満足度は上がっていきそうです。

カメラ性能

RedMagic 5Gはゲーミングスマホでありながら、超広角やマクロが使えるトリプルカメラを搭載。今回はあまり写真作例を撮りませんでしたが、何枚か掲載します。

料理を撮影した一枚。色や精細感も食欲をそそる感じで、十分。

距離の近い被写体を検知するとマクロモードに入る案内が表示され、専用のモードで赤いガイドでピントを合わせる事が可能。

画質はイマイチですが、かなり近くまで寄る事ができるのが面白いです。

RedMagic 5Gのカラバリ

RedMagic 5Gは今回紹介した「Pulse」のほか、「Hot Rod Red」「Eclipse Black」の3色がラインナップ。色によって用意されているスペック構成が違い、以下のようになっています。

  • Hot Rod Red RAM 8GB+ストレージ128GB
  • Eclipse Black RAM 8GB+ストレージ128GB(グローバルのみ)
  • Eclipse Black RAM 12GB+ストレージ128GB
  • Pulse RAM 12GB+ストレージ256GB(グローバルのみ)

日本向けサイトには「Hot Rod Red RAM 8GB+ストレージ128GB」「Eclipse Black RAM 12GB+ストレージ128GB」の2モデルのみのラインナップに絞って販売されていますが、グローバルサイトでは「Eclipse Black RAM 8GB+ストレージ128GB」「Pulse RAM 12GB+ストレージ256GB」の2構成も販売されています。

RedMagic 5Gの気になったところ

RedMagic 5Gを使っていて気になったデメリットは以下のとおり。

  • Qiのワイヤレス充電が無い
  • ファンの音が結構大きい
  • ファン制御がオン・オフしかできない

まず充電周りですが、USB PD対応で充電速度は満足なものの、ワイヤレス充電ができないのはiPhone/AndroidともにQiで充電環境を揃えている身としては不便に感じたところ。とはいえ、充電速度を考えるとヘビーな用途に特化したRed Magic 5Gは有線充電に絞っているのも納得。ライトユーザーよりかは腰を据えてゲームをやりこむユーザー向けに構成されたスマホだと感じました。

また、ファンに関してもやや不満が残るところ。冷却性能自体は満足なものの、気になるのは音。常時オンにしておくにはうるさすぎるので手動で回転数の段階を設定したり、負荷に応じて回転数を落とす機能が欲しいところです。

144Hz+空冷内蔵のゲーミングスマホとしては唯一無二

ゲーミング特化にスマートフォンASUSから昨年レビューしたROG Phone IIをはじめ数社から出そろい始めた所ですが、他社モデルでも流行りのLRトリガーに加え144Hzの高フレームレートや内蔵の空冷ファンなどフル装備で盛り込んだのが今回のRedMagic 5G(日本市場向けの機種名はRedMagic 5)。空冷によりゲーミングスマホらしい長時間プレイ耐性もあり、LRトリガーの優位性も抜群。144Hz対応タイトルはまだ少ないですが、出揃ってくると非常に強力な機種になりそうです。

Game Spaceで物理的なスライドスイッチでゲーム専用モードに入れるのも良い機能で、本体を横持ちで手に持ってそのままゲームに入れるため、スマートフォン特有の「ゲーム機」と「スマートフォン」の行き来のチグハグ感が上手く解消されていると感じました。

一方、やはり空冷ファンの制御がオン・オフで単純すぎるなど、作り込みは改善の余地ありといったところ。音が大きいので、もう少しきめ細かな制御ができるようになってほしいところです。

RedMagic 5は629ドル(約6.7万円)から購入可能で、日本への発送にも対応。スマホでがっつりゲームしたい方は是非検討してみてはいかがでしょうか。

キリカ

キリカ

ガジェットショットを作った人。最近まで学生生活の傍ブログを書いていましたが、今はデザイナーとして働いています。休日は愛車の「エリーゼ」「ジュリエッタ」に乗ってドライブに出かけたり、写真を撮ったり楽しんでいます。