先日SIMフリーiPhone 5でドコモXiに接続する方法が明らかになり3キャリアLTEに接続できる条件が整った事から、iPhone 5を「実際に使った場合」のバッテリー持ちを3キャリアで検証してみました。
計測方法
平等な条件で電池持ちを検証するため、以下の方法で検証。3台は同時に操作できないため、2日間に分けて「au VS docomo」「SoftBank VS docomo」で検証しました。
1. 両者復元して充電100%の状態の何もアプリを入れていない初期状態からスタート
2. 設定から「明るさ」から「明るさの自動調節」をオフにし、明るさを最大に
3. スリープ解除、アプリのインストールなどを含め、操作する場合は両方全く同じ操作を行う
4. LTE/3Gエリアを行き来するよう、検証は移動をしながら行う
5. 定期的にスクリーンショットを撮影しログを取り、片方の電池が無くなった時点で終了
動画の閲覧、スピードテスト、Twitterなど通信で電池消費をする使い方を両方のiPhoneで同時に行い、「実際に使い込んだ場合の電池持ち」を検証しました。
au VS docomo
まず最初に、電池持ちが良くなるようチューニングされているau版iPhone 5と、先日Xiへ接続可能になったSIMフリーiPhone 5を検証しました。
YouTubeの閲覧やTwitter、iTunes Storeからの音楽ダウンロードなどを両者同時に移動しながら行った所、なんとauのiPhone 5のバッテリー残量が34%の段階でドコモSIMを入れたiPhone 5の電池が尽きました。
実測値で「au版iPhone 5は1.5倍持つ」という驚きの結果です。
田中社長へのインタビューによるとAppleの公表しているiPhone 5の連続待受時間を225時間に対し、au版はさらなるチューニングによってこれを260時間まで伸ばすことに成功しているとの事なので、この検証結果は間違いなくそれを裏付ける数字でしょう。
実際ドコモはキャリアとしてiPhoneを販売していないためチューニングが施してあるとは考えにくく、「素のiPhone 5」との比較であるため、W-CDMAとCDMA2000という規格の違いはあるもののチューニングしてある事を前面に押し出しているKDDIのiPhoneがこのような数字を出したのは当然の事かと思われます。
SoftBank VS docomo
続いてSoftBankのiPhone 5とドコモのSIMを入れたSIMフリーiPhone 5を比較してみました。
SoftBank版のiPhone 5は今回検証に利用したiPhone 5 A1429のGSMモデルとハードウェア的には同一であるため、素のiPhone 5に対してSoftBankがどの程度バッテリー持ちを改善しているかが分かります。
今回は開始時間が遅かったため両者Viberなどの通話アプリを用いてau版との比較よりややヘビーに使いましたが、結果としてSoftBank版iPhone 5が残り7%の時点でSIMフリー版iPhone 5の電池が切れました。
iPhone 5発売後にチューニングを施し、auのiPhone 5に対して「今やうちのほうが長持ち」と孫正義社長が豪語していましたが、この数字を見る限りその恩恵は感じられません。
検証の結果auがずば抜けて長持ちで、docomo/SoftBankは最終的に残量7%の差となりました。SIMフリー版iPhone 5を購入してドコモで使おうと検討している方で、現在auのiPhone 5を利用している方ならば電池の減りが大幅に加速してしまって辛いかもしれません。逆に皮肉にもSoftBank版iPhone 5を利用している方なら電池持ちはあまり気にせずSIMフリー版に乗り換えられそうですね。
また、今回検証用にSIMフリーiPhone 5を貸して頂いたEXPANSYSさんではSIMフリーiPhone 5が8.5万円程まで値下げされており、現在Lightning接続のiPhone 5ドックとSIMカッターが付属します。ご購入を検討中の方は是非購入してみてはいかがでしょうか。