先日参加したXperiaアンバサダープログラムでモニターとしてお借りしているXperia Z4ですが、Snapdragon 810の発熱により動きが悪くなるのを体感では感じていたものの、あくまで体感であったので実際にどれほど数字として性能がダウンしているのかベンチマークで計測してみました。
上記のベンチマークはAnTuTuベンチマークのアプリで冷房をつけていない部屋で計測したもの。最新のSnapdragon 810を搭載しているものの、数値にして38603という1年前のGALAXY S5やAscend Mate7、HTC One M8といった機種にも劣る処理性能しか出せていない事がわかります。やはり手のひらに収まる小さなコンピュータとも言えるスマートフォンにとって熱は大敵という事ですね。
続いて、防水スマートフォンのメリットを生かして水中で冷却しながらベンチマークを走らせる作戦。Xperia Z4にプリインストールされているTouch Blockというスモールアプリ使い、水中でもベンチマークを走らせられるようにします。Touch Blockが発動している間は画面に水が触れても誤作動する事がないので、風呂で映画鑑賞をしたりといった水場でのスマートフォン利用には重宝するので覚えておくと便利です。
水を張った洗面所で水道水を上から流し続けて水冷しながらAnTuTuベンチマークを走らせた結果。数値にして60344と、実に1.5倍以上の数値になりました。やはり発熱がパフォーマンスの足を引っ張っていた事がよくわかります。
Xperia Z4は以前Galaxy S6 edgeのレビューで書いたようなゲームのプレイ中に発熱で火傷しそうになるといった事はないものの、動作が著しく重たくなったり、カメラが強制終了したり、人間に危害のある発熱ではないもののパフォーマンスの低下で不便になる類いの発熱問題を抱えています。今回実際にベンチマークを取ってみても、数字としてかなり大きな処理性能の低下が見られ、常にベストなパフォーマンスを出せていない事が分かります。
熱問題と言えば先日Xperia Z4にヒートシンクを付けて冷却を試みた記事は非常に大きな反響がありましたが、やはりスマートフォンの熱問題は多くのユーザーが注目している重要な要素であるといったところでしょうか。夏のまっただ中の8月という事もあり熱問題は避けて通れない時期ですが、冷却時のこういった高い数値を見ると冬になれば非常に快適に使える機種なのではないかと思ったりもします。
個人的にはレスポンスの低下や本体の加熱よりもカメラの強制終了が何よりも残念で、Xperia Z4のカメラ性能を江ノ島に行って丸一日試してきた!の記事では文中では述べなかったものの、数枚撮影するたびにカメラが強制終了するXperia Z4を必死に体温で冷やして人力ヒートシンクと化しながら撮影していて大変辛い思いをしました。同記事で紹介したとおり非常に良い感じの写真が撮れるカメラを搭載しているので、ゆっくり構図を考えている間ぐらいはカメラが強制終了しないようになってくれれば、非常に良い機種に化けそうです。
これほど冬が待ち遠しく感じるスマートフォンは初めてかもしれませんね。雪景色の写真は何枚も撮れそうです。