あえて「iPhone 14 Plus」を選ぶ7つの理由

今年iPhone 14シリーズで新たに投入された「iPhone 14 Plus」が意外とラインナップの中で魅力的な機種だったので、見落としていたメリットを再確認していきます。


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今回新たにラインナップされた「Plus」

iPhone 14シリーズはのラインナップは、例年から構成が変更。通常モデル+小型モデル+Proモデル+大画面Proモデルだった昨年のiPhone 13シリーズから小型モデルの「iPhone 13 mini」のポジションが削られ、入れ替わりで大画面モデルの「iPhone 14 Plus」がラインナップされました。

刷新されたラインナップを整理すると以下のとおり。

  • iPhone 14(通常モデル)
  • iPhone 14 Plus(通常・大画面モデル)
  • iPhone 14 Pro(上位モデル)
  • iPhone 14 Pro Max(上位・大画面モデル)

従来のiPhoneの大画面モデルは上位モデルにしか用意されてこなかったため、今回のiPhone 14 Plusは下位モデルかつ大画面という新しい組み合わせ。

上位モデルのiPhone 14 Proシリーズに搭載されたDynamic Island、常時表示ディスプレイ、4800万画素カメラなどのPro特有の機能の魅力はiPhone 14 Pro Maxのレビューにて取り上げていますが、今回の記事ではiPhone 14 Pro Maxをじっくり触った上でiPhone 14 Plusならではの魅力、選ぶ理由をまとめていきます。

あえてiPhone 14 Plusを選ぶ理由

1. 6.7インチの大画面かつ「軽量」


iPhone 14 Pro Max

iPhone 14 Plus
発売日 2022年9月16日 2022年10月7日
チップ A16 Bionic A15 Bionic
画面サイズ 6.7インチ 6.7インチ
画面解像度 2796×1290 (460ppi) 2778×1284 (458ppi)
リフレッシュレート 120Hz (ProMotion) 60Hz
サイズ 高さ 160.7mm
幅 77.6mm
厚さ 7.85mm
高さ 160.8mm
幅 78.1mm
厚さ 7.80mm
重量 240g 203g

iPhone 14 Plus特有のメリットとして、最も分かりやすいのが「大画面」と「軽量」を両立しているポイント。今年のiPhone 14 Pro Maxは240gと重量級ですが、同じ6.7インチ級の大画面であるiPhone 14 Plusは203gと、比較すると37gも軽量。更にはMaxだけでなく6.1インチのiPhone 14 Proも206gなので、大小どちらのProモデルよりも軽いモデルとなっています。

実際iPhone 14 Pro Maxは実際に使っていて片手で持っていると手が疲れるというデメリットを感じる機種ではあるため、Proシリーズの付加価値よりも軽さを求めるのであればiPhone 14 Plusは有力な選択肢。

大画面かつ軽量という組み合わせは今までのラインナップには無く、動画・電子書籍・Webなどのコンテンツビューアーとしてはラインナップの中で最も魅力的と言っていい機種となっています。

2. iPhone 14 Proと比べて指紋が付きにくい

iPhone 14 Pro Max

これはスペックシートだけを見ていると気付きにくいポイントですが、iPhoneの「Proではない方」のフレームは指紋が付きにくいというメリットがあります。

iPhone 14 Proシリーズはステンレススチールの光沢感のある仕上げですが、iPhone 14シリーズはアルミニウムのさらっとした非光沢の質感。このフレームは普段使いするのに非常に快適な質感で、実際ここ最近はiPhone 12 mini、iPhone 13 miniとケース無しの状態で快適に使えています。

勿論ケースを付けてしまえば同じかもしれませんが、iPhone 14 Plusには「ケースを付けない最薄・最軽量の状態で快適に使える」という選択肢があるのは個人的に非常に大きなポイント。

先日レビューしたiPhone 14 Pro Maxに関しては質感が好きでケース無し運用をしたいとは思ったものの、やはりフレームの指紋の付きやすさがネックで折衷案で背面の質感だけは楽しめるバンパーケースで運用中。

万が一の事故に関してはAppleCare+やモバイル保険でカバーしつつ軽量・薄型を最大限活かしたケース無しの運用をするというのは個人的に既にiPhone 13 miniで実施していて、最も端末本来のミニマルさを体験できておすすめです。

3. まだProであっても120fpsのゲーミングには性能不足

これは実際にiPhone 13 Pro Max、iPhone 14 Pro Maxと毎日ゲーミングマシンとして使ってきて感じている点ですが、iPhone 13 Proシリーズから導入されたProMotionの120Hzのディスプレイは普段使いにおいては120fpsの快適な動作をしているものの、プレイしているタイトルの範囲で見ると肝心のゲームに関しては性能が追いついていないというのが実情。

「原神」に関してはProMotion対応機では120fpsの設定が選択できる(iPhone 14 Pro系発売時点では最大60fpsまで)ものの、画質を大幅に落とさなければフレームレートが出ず、実用レベルでフレームレートが出続けるのは60fps設定までというのが現実。設定としては用意されているものの、実際120fpsで遊べるゲーム機とは言い難い状態。

「Apex Legends Mobile」に関しては現在ProMotion搭載全てのiPhoneで最も高いフレームレート設定にしても最大80fpsどまりで、ハードウェアの上限の120fpsの3分の2までしか出ない状態。14 Pro系は今後アップデートにより120fpsが解禁される可能性はあるものの、現時点でiPhone 14の上限は60fps、iPhone 14 Proの上限は80fpsと差が小さい状態。

ゲーミングスマホとして見た場合iPhoneはまだ120Hzの画面を活用し切れておらず、ディスプレイのスペックの差ほど上下モデルでゲーム体験に差が無いといった状況になっています。

4. カラーバリエーション

iPhone 14シリーズに用意されているカラーバリエーションはミッドナイト、ブルー、スターライト、パープル、(PRODUCT)REDの5色。iPhone 14 Proシリーズに用意されているディープパープル、シルバー、ゴールド、スペースブラックの4色と比べると「Proでないモデルの色の方が好みに近い」という方も少なくないのではないでしょうか。

個人的に今回のパープルはブログのテーマカラーにも近く非常にそそる色でした。

先述したアルミフレームの質感のお陰でケース無しの素のiPhoneの色を満喫しやすい機種となっており、このカラーバリエーション目当てでProでないモデルが欲しくなるというのは実際のところかなり感じている部分です。

5. Dynamic Islandよりノッチの方が動画鑑賞時の阻害が控えめ

iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Maxの目玉機能であるDynamic Islandですが、16:9の動画の再生時には左右の黒帯に収まるものの、映画やYouTubeのMKBHDのチャンネルなど16:9よりワイドな動画コンテンツを全画面で動画を再生する場合は従来型のノッチよりもDynamic Islandの方が映像の阻害になる印象でした。

そういった動画コンテンツを大画面で再生したい場合、Dynamic Island搭載のiPhone 14 Pro MaxよりiPhone 14 Plusの方が動画に穴が開かない分だけ向いていると言えます。とは言いつつ切り欠き部分は少なからずあるので、気になるのであればiPhoneは諦めて第6世代iPad mini辺りに任せても良いような気もします。

iPhone 14 Pro Maxの普段使いではDynamic Islandは快適に馴染みましたが、ワイド動画の再生時だけは従来型のノッチの方が良かったと感じざるを得ませんでした。もしピンポイントでその用途で使っている場合は、iPhone 14 Plusが選択肢に入ってくると思います。

6. 本体価格が価格が比較的安い

そもそも今年はApple製品が全体的に円安の反映で7月1日以降大きく値上げしているため全ての機種に割高感がありますが、だからこそiPhone 14 PlusとiPhone 14 Pro Maxの差額はしっかりと意識するべきポイントかと思います。両機種とも最安モデルは128GBからのラインナップとなっており、価格は以下のとおり。

  • iPhone 14 Plus:134,800円
  • iPhone 14 Pro Max:164,800円

ぴったり3万円の差額となっています。

iPhone 14 Pro Maxと比べるとDynamic Island・3倍望遠カメラ・4800万画素メインカメラ・常時表示ディスプレイ・LiDARセンサー・120Hzディスプレイなどのハードウェアが省略されますが、これらに重きを置かない使い方であれば3万円安い上、不要なハードウェアが省かれている分37g軽くなります。

7. 背面ガラス破損時の修理費が半額以下

iPhone 14/14 Proシリーズは背面ガラス部分のみを着脱修理できるようハードウェア構造が改善されているため、従来本体交換レベルの修理になっていたものが背面ガラスのみの修理で済むようになっています。ただしProモデルに関しては背面ガラスに組み込まれたセンサー類の兼ね合いで背面のみの修理でも修理費は高額。公式の見積もりページ掲載の金額は以下のとおり。

  • iPhone 14 Plus:29,800円
  • iPhone 14 Pro Max:82,800円

高額な事に変わりはないものの、iPhone 14 Pro Maxに関しては背面の修理だけで8万円オーバーの修理費なのに対し、iPhone 14 Plusは29,800円。いずれもAppleCare+に加入している場合は3700円のサービス料で修理が可能。

前提としてどちらの機種もAppleCare+への加入は強くおすすめではありますが、もし加入しない場合はiPhone 14 Plusの方が修理費はかなり安く上がる場合がある事は知っておいて損はないかと思います。

改めて見ると魅力的な「iPhone 14 Plus」

今回のiPhone 14シリーズの4機種の中で立ち位置が少し分かりにくく注目度も低めに見えたiPhone 14 Plusですが、実際細部を見て検討してみると4機種の中で最も多くの人におすすめしたい機種と言っても良い魅力的な機種に見えました。

先日投稿した実際にiPhone 14 Pro Maxをしっかり使ったレビューでは「シネマティックな4K HDR Vlogを撮る」「ProRAW撮影した4800万画素の写真をLightroomに取り込んでレタッチする」といった用途で昨年モデルと比べて劇的に良くなっているとはお伝えはしたものの、実際のところ殆どの人は日常的に4K HDRのVlogも撮らなければRAW撮影もしないのではないでしょうか。

それよりかは「動画鑑賞でDynamic Islandが邪魔にならない」「漫画アプリを大画面で読んでいても重さで指が痛くなりにくい」といった普段のコンテンツ消費に適した部分の方が多くのユーザーにとっては重要で、かつ実際のゲーム体験もProと比べて大きく劣らないiPhone 14 Plusは、改めて見て万人におすすめしやすい絶妙な落とし所の機種に仕上がっていると感じた次第です。

iPhone 14 Plusは既に発売済みの他の3機種の姉妹機に一歩遅れて、本日2022年10月7日より販売開始。各キャリアからの購入は以下のリンクから。


なお発売日の朝現在、予約無しでも当日Apple公式サイトでピックアップ予約できるApple Storeでの店頭在庫もあるようです。欲しい……。


追記:買いました。レビュー:iPhone 14 Plusレビュー。日常での使い勝手が良く、今期「最もおすすめ」の一台

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。