北海道への引っ越しを機に「Looopでんき」に乗り換えたので、東京電力と比較した実際の電気代やアプリの使い勝手を紹介

2023年の11月に神奈川→北海道に引っ越したのを機に、電力会社を従来使っていた東京電力からLooopでんきに変更してみたので、約半年弱ほど使ってみたところの電気代や使い勝手の感想などを紹介していきます。


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Looopでんきの特徴

Looopでんきは基本料金・燃料費調整額が0円、市場連動型が特徴の電力会社。料金単価が30分ごとに市場に合わせて変動するため単価の安い時間に電気の使用をピークシフトする事で電気代を抑える事が可能となっており、スマートフォンのLooopでんきアプリを使えば翌日までの単価が見れるだけでなくSwitchBotと連動して電気代の安い時間に家電を使うといったスマートホーム連携機能も提供しています。

今回はLooopでんきに実際に乗り換えて約半年弱使ってみた感想を実際の電気代などを取り上げつつ紹介していきます。

「でんき予報」が見られるLooopでんきアプリ

Looopでんきは、Looopでんきアプリ(iOS/Android)を使うことで前日・当日・翌日(16時頃公開)の電源単価を確認する事が可能。このグラフを見つつ、電力使用量の大きい家電を単価の安い時間帯に使う事で電気の使用料を抑える事が可能です。

単価グラフは市場の「電源単価」と実際にLooopでんきから請求される「請求単価」に分かれており、電力が余剰して市場の電源単価が0.01円/kWhの底値になっている時間帯はLooopでんきからの請求単価は14.08円/kWhと格安。また電源単価が高くなるピークでも今のところは30円台に収まっています。

以前使用していた東京電力では使用量に応じて30〜40円/kWhだったので、安い時間帯は東京電力の半額、高い時間帯は東京電力と同程度といった具合になっています。

SwitchBot連携できるスマートリモコン機能も搭載

まだベータ版ではありますが、以前レビューで紹介したスマートリモコン「SwitchBotハブ2」と連動して時間や単価に応じてエアコンを制御する機能も搭載。特定の単価以上になったらエアコンをオフ、特定の単価未満になったらエアコンをオンといった具合に電気代のかからない時間帯に室温を制御する事ができます。

現時点ではエアコンのみ対応となっていますが、SwitchBotハブ2は様々な家電と連携できるため、今後更に活用の幅の拡大が期待できそうです。

アプリ対応のドラム式洗濯機との相性は抜群

乾燥機能付きのドラム式洗濯機は洗濯から乾燥まで一気に行えるのが便利な家電ですが、乾燥にはそれなりの電気代が掛かってきます。そこで洗濯機のアプリの予約機能とLooopでんきと組み合わせて単価が安い時間帯に収まるように洗濯・乾燥を予約する事で、効率的に電気代を抑える事が可能です。

太陽光発電の供給量が増える昼間の時間帯に単価の谷が来る事が多いのもドラム式洗濯機と相性の良いところで、騒音がトラブルになりやすい集合住宅でも人が不在の昼間の時間帯に安い電気代で洗濯機を回す事ができるので、騒音トラブルを回避しつつ、電気代も安く抑えられて一石二鳥です。

スマートプラグ活用にも最適

以前レビューしたTP-Link Tapo P110Mのようなスマートプラグとの組み合わせもLooopでんきは最適。充電スペースにスマートプラグを導入してモバイルバッテリーやポータブル電源の充電を単価の安い時間に行う事で、電気代を大幅に削減する事が可能です。

昼休みの電気が1〜2時間無料になる「ゼロエネ放題」も

不定期ではあるものの、Looopでんきは昼間の時間帯の電気が1時間無料になる「ゼロエネ放題」キャンペーンを実施しており、キャンペーンで指定された時間帯は使った電気が無料になります。

また前回のキャンペーンではSwitchBotとの連携を行う事によって無料時間が2時間に拡張されたので、SwitchBotでスマートホームを構築している方は更にお得。

今後もこういったキャンペーンが実施されていく可能性はあるので、スマートホーム機器で単価の安い時間帯に電気を使いつつキャンペーンに備えておくと恩恵を受けられそうです。

Looopでんきの実際の電気代

続いて、Looopでんきで実際に確定した電気代を見ていきます。

今回契約したのは北海道電力エリアのスマートタイムONE(電灯)の40A契約。先述したとおり基本料金は0円なので、使用した分の請求単価によって月額が算出されます。

なお、検針タイミングの都合で11月は11月1日〜21日の3週間分となっているので使用量が少なくなっています。

電気使用量 料金
2023年11月 228kWh 6,046円
2023年12月 414kWh 12,614円
2024年1月 660kWh 17,558円
2024年2月 435kWh 10,966円
2024年3月 409kWh 11,272円

参考までに前年度の同時期の東京電力(プレミアムS)の明細は以下のとおり。

電気使用量 料金
2022年11月 351kWh 15,543円
2022年12月 438kWh 18,777円
2023年1月 549kWh 24,354円
2023年2月 509kWh 18,976円
2023年3月 290kWh 13,281円

東京電力エリアと比べて電気代の単価の高い北海道へ引っ越し、1人暮らし→2人暮らしになり使用電力が増えたにも関わらず、Looopでんきへ乗り換える事で電気代は安く抑える事ができました。

特に1月(2023年12月21日~2024年1月24日の35日間)は年末年始に有機ELテレビを長い時間つけたまま過ごしたため660kWhと通常より使用量が大きく増えているものの、料金は昨年度549kWhで24,354円かかった東京電力よりも大幅に安い17,558円に収まっており、基本料も含めて単純なkWhあたりの金額に直すと約44円→約26円に。年度は異なるものの、基本料0円と単価の安さが料金に直結しているのが分かります。

料金形態も安く、アプリでピークシフトもしやすいLooopでんき

今回新居でLooopでんきを採用してみた感想としては、やはり電気代が目に見える形で安くなったのと、しっかりと公式アプリで簡単に単価の安い時間帯にピークシフトできる仕組みが整っていると感じました。

また基本料金が0円なだけでなく、実際の請求単価も確認していた限りは14〜38円/kWh程度に収まっており割安。日々のピークシフトも洗濯機を回す時間をできるだけ単価の安い時間帯にするといった工夫は行なったものの過度に気を遣った節電はしておらず、気付いた時に少しピークシフトできる家電の稼働時間をずらすだけでここまで電気代を抑えられているのは上出来。

市場連動型の電力に切り替えた事で精神的に単価の高い時間帯に使いにくくなるという懸念はあったものの、実際のところ現時点ではピークの請求単価であっても従来東京電力で払っていた域を出ないためシビアに気にする必要も無く、精神衛生上も全く問題はありませんでした。

太陽光発電の供給量が増える日照時間の時間帯に単価が下がる市場連動型の料金プランは昼間に在宅で仕事をする生活スタイルとも相性が良く、PCで最も電力を使う時間帯の単価が安くなりやすいのも魅力です。

電気代を節約したい方はもちろん、スマートホームをより活用したい方にとってもLooopでんきは単価の変動を見ながら効率的に電気を使う楽しさという側面があり、単価を考慮した電力消費を意識するようになったのは個人的に面白かったところ。ゲーム感覚で住宅の家電運用を最適化しつつ電気代も抑えられるので、そういった意味でもおすすめのサービスだと感じました。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。