カード型の弱点を克服。「探す」対応・1.6mmの薄さでワイヤレス充電も可能なSmart Cardをレビュー

AppleのAirTagと同様の「探す」ネットワークに対応し、世界中のApple製品を介してトラッキングができるクレジットカードサイズのスマートトラッカー「Smart Card」を購入したので紹介していきます。


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従来のカード型の追跡デバイスの弱点を改善した新製品

今まで私の財布の紛失対策としてはカード型の追跡デバイスとしてTile Slim(写真左)、Anker Eufy Security SmartTrack Card(写真右)と使ってきましたが、いずれも「充電不可・約3年で電池切れで買い替え」「厚みで財布が膨れる」といった点が弱点でした。

そこで見つけたのが今回紹介するSmart Card。Eufy同様にAppleの「探す」ネットワークに対応しているため世界中のiPhone・iPad・Macといった匿名のApple製品のワイヤレス機能を介して持ち物を追跡する事ができ、遠隔での位置情報の追跡に関してはAirTag同等の水準です。

従来製品には無かった機能としてワイヤレス充電に対応しており、電池を使い切ったら買い替えというデメリットを克服。さらに厚みも1.6mmに抑えられており、Eufyの2.4mmよりかなり薄型に収まっているため、コンパクトな財布でもクレジットカードの収納枚数を圧迫しないというメリットがあります。

パッケージの中身

箱の中身はシンプルにSmart Card本体と取扱説明書のみ。説明書は日本語のものが入っています。

1時間でワイヤレス充電が可能

本製品の最大の特徴は、バッテリーが使い捨てではなく充電が可能なところ。Qi規格のワイヤレス充電機で充電が可能となっており、約1時間で満充電が可能です。

なお、充電がワイヤレスで充電端子のための開口部も無い筐体という事もあり、本体はIP68の防水仕様となっています。

ペアリングはAppleの「探す」アプリから可能

Smart Cardは独自のアプリを持っておらず、iPhoneなどから利用できるAppleの「探す」アプリからのみ利用可能。追加するには探すアプリから「持ち物を探す」タブを開き、「+」→「その他の持ち物を追加」と選択し、Smart Cardを追加します。

後はAirTagなどと扱いは同じで、iPhone/iPad/MacのアプリのほかWeb上のiCloud.com/findからもApple IDを用いて位置の追跡が可能です。

操作は物理ボタン1つのみ

Smart Card本体からの操作は物理ボタン1つのみとなっており、ここから電源のオン・オフ、電源状態の確認、出荷状態へのリセットが可能。

電源オンはボタンの単押し、電源オフは5秒の長押し、電源状態の確認は2度押しという操作になっています。

出荷状態に戻すにはまず「探す」からペアリングを解除し、本体ボタンを5度押し&ホールドという操作になっています。

eufyの2.4mmと比べて1.6mmとかなり薄型の筐体

以前紹介したAnker Eufy Security SmartTrack Cardは同じようにカード型でAppleの「探す」に対応した製品ですが、それと横に並べて比べると0.8mmほど薄くなっているのが肉眼で分かります。

これはクレジットカードの収納枚数が限られている薄型のコンパクト財布を使っているユーザーにはかなり重要なポイントで、財布によっては入るカード枚数が1枚増えるほどの厚みの違いとなっています。

稀に誤動作も

使用からしばらくは問題なかったものの、1ヶ月以上使用後にたまに「Smart Cardはあなたと一緒に移動しています」とのアラートが自分や一緒に移動している人のiPhoneに表示される事がありました。

AppleのAirTagやAnkerのEufy Securityシリーズなどの「探す」対応タグはこういった問題は発生しなかったので、この点はデメリットに感じます。

Eufyのような「スマホを探す」機能は無し

Smart CardはAppleの「探す」に特化した製品のため、Eufyのような独自アプリを用いた機能は用意されていません。そのためEufyのようにカードのボタンを押してスマホを探すといったスマホからカードではなく、カードからスマホを探す機能は使えなくなっています。

双方向にカードとスマホを探せるようにしておきたい場合はEufyがおすすめです。

カード型の弱点を克服した2024年の注目アイテム

財布のクレジットカード用のポケットに収まるカード型の紛失防止タグはTile SlimやEufy Security SmartTrack Cardのような製品が以前から存在しましたが、いずれの製品もバッテリー交換ができず、電池が切れたら新品に買い直す必要があるのが難点でした。

本家AirTagをクレジットカードのポケットに収めるためのケージも販売されていましたが、やはり厚みがネックでコンパクトな財布には向かず、スリムかつ電池問題が解決した製品は求められてはいるものの、市場に存在しない状態でした。

今回のSmart Cardはワイヤレス充電を採用する事でこの問題を解決し、数年ごとの強制買い替えが不要になったのが大きなポイント。同様の機能のEufy Security SmartTrack Cardは約3年間の電池寿命が尽きてしまうと買い替えが必要だったので、ここが改善できるのは非常に嬉しいところです。

また電池持ちに関しては記載が無いものの、Appleの「探す」アプリは電池容量の低下を通知してくれるため、再充電が可能な本製品であれば通知に気づいた時に1時間だけワイヤレス充電すれば問題無さそうです(この点は実際に充電が発生した際に電池持ちを追記しようと思います)。

薄さが1.6mmなのも個人的に嬉しかったポイントで、2.4mmのEufy Security SmartTrack Cardを1年間使っていて「もう少し薄ければカードがもう1枚入るのに」と困っていた点が今回のSmart Cardで見事に解決。薄型コンパクトな財布はカード収納枚数が1枚増えるだけでもかなり使い勝手が変わるので、そういった財布を使っている方にはおすすめしたい薄さです。

Smart CardはAmazonなどでいくつかの販路からOEM販売されているようですが、私が今回購入したDyoacの商品ページでは3,699円から1,000円オフクーポンの適用で2,699円で購入する事ができてカード型の「探す」対応デバイスとしてはかなり割安でした(有名メーカーからの発売でない点が唯一気になる所ですが、どのみちAppleのインフラに乗った製品なのでどこから発売されていても大差は無さそうです)。

稀に不具合でアラートが表示されるため安定感は純正品に劣るものの、位置の追跡、置き忘れ通知などAirTag譲りの機能をクレカ1枚分のサイズで仕込めるので、機能面で見れば財布を守りたい方には有力な製品と言っても良いと思います。購入は以下のリンクから。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。