今朝開催されたAppleのSpecial Eventにて発表されたAppleの新製品を紹介していきます。
10.2インチの7代目iPad
iPadのラインナップの中のベーシックモデルがリニューアル。9.7インチから10.2インチに大画面化し、公式のSmart Keyboardにも対応。プロセッサは6代目iPadから引き続きA10 Fusionチップ。
価格は32GBのWiFiモデルで税別34,800円とかなりの格安エントリーモデルに。公式サイトで予約可能となっており、9月30日に発売予定となっています。
Apple Watch Series 5
60Hz〜1Hzの間の可変リフレッシュレートで駆動できる新しいLTPOディスプレイを採用する事で、今までのように腕を下ろしている間はスリープ、上げた時に画面オンといった事が不要な「常時表示Retinaディスプレイ」を搭載。常時オンの場合でも従来モデルと同じ18時間のバッテリー駆動時間を実現しています。
また、今回新たに電子コンパスを内蔵して方角がApple Watch単体で分かるようになり、地図系のアプリ等が更に便利になりました。
今回のラインナップはアルミニウム、ステンレススチール、セラミックに加え新しいチタニウムも選択可能に。
公式動画は以下のとおり。
昨年のSeries 4でハードウェアが大幅にリフレッシュされ見た目が洗練されましたが、今回の「常時表示Retinaディスプレイ」で腕を下げている状態では低リフレッシュレートで最低限の表示を行い、顔に向けた状態では従来どおり様々な情報を表示するようになったのはかなりの中身のアップデート。通常の時計と同じように電車の吊り革など腕が動かせない状態でもいつでも画面上の情報を見れるようになったのはスマートウォッチと通常の腕時計の差が埋まる大きな改善です。
個人的に昨年Series 4のApple Watch Hermèsを買っているので買い換えるかとても悩みますが、文字盤を常時表示できるというのは凄まじく魅力的なアップデートで頭を抱えます。
iPhone 11
今年のiPhoneのラインナップは例年のiPhone XRの後継にあたる「iPhone 11」を基本モデルとし、iPhone XS、XS Maxの後継にあたる「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」を上位モデルとする構成に。ネーミング的にiPhone 11を買いやすくなる賢い整理なのではないでしょうか。
iPhone 11はブラック、グリーン、イエロー、パープル、(PRODUCT)RED、ホワイトの6色展開。カメラは従来の26mm広角に加え、13mmの超広角レンズも搭載したデュアルカメラ構成に。望遠レンズは搭載されていませんが、広角+超広角で奥行き情報を取得したポートレートモードが利用可能。カメラアプリには新たにナイトモードを搭載し、夜間の暗いシーンでの撮影が改善しています。
広角カメラと超広角カメラは動画撮影中に切り替える事が可能で、広角から超広角にシームレスに移行することができます。13-26mmの超広角ズームは一眼の超広角ズームレンズのような表現ができるので個人的にも是非使ってみたい機能。
インカメラは新たにFullHD 120fpsのスローモーション撮影にも対応し、セルフィー動画のスローモーション「スローフィー」が撮影できるように。
Spatial Audio(スペーシャル・オーディオ)に対応し、見ている方向に応じて音の位置が変わるサラウンド効果を得る事が可能に。Dolby Atmosにも対応しています。
スペック的にはiPhone XRから引き続き解像度1,792×828の6.1インチLiquid Retinaディスプレイ(液晶)を搭載し、プロセッサは最新のA13 Bionicチップにアップグレード。容量は64GB、128GB、256GBがラインナップされます。
公式の紹介動画は以下の通り。
iPhone 11 Pro
iPhone 11 Proは従来のiPhone XSの後継にあたる上位モデル。iPhone XS Maxと同じ画面サイズのiPhone 11 Pro Maxもラインナップ。iPhone 11で導入されたナイトモード、スローフィーやSpatial Audioなどの機能が全て盛り込まれており、iPhone XSシリーズにあった従来の広角・望遠に加え、超広角の3つのカメラを搭載しています。
カラバリはゴールド、スペースグレイ、シルバーに加え、新色のミッドナイトグリーンが追加。いずれも背面はマット加工のガラスとなっており、従来とは違う質感となっています。
ディスプレイはサイズ・解像度はXSシリーズのものを引き継ぎつつも、2,000,000:1コントラスト比、1,200ニトの最大輝度を実現したSuper Retina XDRにパワーアップ。秋に発売されるMac用の32インチ6Kディスプレイ「Pro Display XDR」と同じXDRの名前が付けられました。
A13 Bionicチップは処理性能に加え省電力性も強化されており、iPhone 11 ProはiPhone XSより4時間、iPhone 11 Pro MaxはiPhone XS Maxより5時間長くバッテリー駆動できるようになりました。
今回はパッケージに18Wの急速充電器を同梱。30分で最大50%までiPhoneを急速充電できるUSB PD対応の窒化ガリウムの超小型急速充電器がサードパーティのトレンドになっていますが、ようやくApple純正品が本体に付属するようになったのは朗報です。
トリプルカメラは全て1200万画素で、それぞれ26mm F1.8広角、52mm F2.0望遠、13mm F2.4超広角120°レンズ。1200万画素で超広角・広角・望遠を揃えているのは奇遇にもXperia 1と同じですが、iPhone 11 Proのカメラはリアルタイムで3つのレンズの映像を分析して露出や色を調整するため、シームレスに行き来する事が可能となっています。
複数のレンズはサードパーティのアプリで同時に利用可能。FiLMiC Proを利用すれば、超広角・広角・望遠・インカメラから好きなレンズを複数選択して同時に撮影することができ、一度のショットで複数の動画を撮影する事ができます。FiLMiC Proのこの機能は今年中にアップデートで配信される予定。
iPhone 11 Proの公式動画は以下のとおり。
iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxの予約は9月13日午後9時から開始され、9月20日に発売予定。例年と比べると開始時間が遅くなっているので注意が必要です。
Apple公式の発表を2分にまとめた動画も公開されています。
Watchはより完成形に、iPhoneは動画撮影に注力された年
今回の新製品の発表ではApple Watchに可変リフレッシュレートのディスプレイが搭載され、腕を下げるたびにスリープに入らなくても良くなった事でスマートウォッチが抱えてきた従来の腕時計と比べたデメリットを1つ着実に克服して完成形に近づいた格好になりました。ただ一方で電池持ちは未だ18時間と、毎晩の充電が欠かせないデメリットはそのまま。家に帰らない日はサードパーティの充電アクセサリで補ったりといった事が未だ必要なので、今後は電池持ちの改善に期待したいところです。
iPhoneに関しては発表会内でiPhone 11、iPhone 11 Proともに動画撮影のサンプルが紹介され、更にiPhone 11 Proに関しては複数レンズの同時撮影にまで手を伸ばしており、スチル撮影にとどまらずムービー性能に注力している事が感じ取れる発表でした。
個人的には今回のラインナップ昨年購入したiPhone XS Maxから取り回しやすいコンパクトなiPhone 11 Proに乗り換えて、動画撮影性能を試してみたいと思いました。Apple Watch Series 5は悩ましいところですが、常時表示で細かい利便性は確実に上がるものの、去年買ったモデルからのマイナーチェンジに対しての価格的に頭を抱える所なのでもう少し悩もうと思います。