Xperiaアンバサダーのモニター企画にて借りているXperia Z4ですが、1ヶ月近く使ってみて前作のXperia Z3と比べて感じたメリット・デメリットや違い等をまとめていきます。
Xperia Z4はXperia Z3をハードウェア面で更にブラッシュアップし、海外ではXperia Z3+として販売されているモデル。SoCをSnapdragon 801からSnapdragon 810にスペックアップ、インカメラを強化などの性能の向上を施しつつも、薄型化・軽量化に成功しています。今回はスペックシート上の違いだけでなく、実際に使ってみたところの比較をピックアップしていきます。
Xperia Z4は薄くて軽い!
Xperia Z4はXperia Z3と比べて薄く、軽くなっています。厚さは写真で分かる通り7.3mmから6.9mmになっているほか、重量も152gから144gに軽量化。手に取って一発で分かるレベルの軽さになっており、最初にXperia Z4を手に取った時に感動したのもこの部分です。短期間のペースで新型をリリースしているXperia Zシリーズですが、新機種できちんと手に取って分かる差を出しているのは流石ソニーといったところでしょうか。
Xperia Z4は料理撮影が凄い!
Xperia Z4はカメラに新たに料理認識機能を搭載しており、料理として認識すると自動で最適化してくれます。これがかなり良くできており、出先で食べた物のスナップ写真をサクっとその場でSNSに投稿する用途にぴったり。スマートフォンの利用シーンをしっかり意識した良い機能だと思います。以下の記事で作例をまとめていますが、Xperia Z3とはかなり大きな差があります。
Xperia Z4はUSBがキャップレス防水!
Xperia Z4からはmicroUSBポートがキャップレス防水になり、USBケーブルを挿入する際にキャップを開け閉めする必要が無くなりました。卓上ホルダの無い出先でモバイルバッテリーから充電したり、カーナビとして使う際にカーチャージャーから充電したりといった出先の充電では特に重宝します。Xperia Z4のキャップレスmicroUSBに慣れてしまうと、今まで充電する度にキャップを外す行為を行っていたのがいかにストレスだったかを実感できます。
Xperia Z4はインカメが綺麗!
Xperia Z4はインカメラが大幅強化されており、画素数にして220万画素から510万画素に進化。さらにソフトウェア的にもプレミアムおまかせオートに対応しており、インカメラでの撮影体験は大幅に改善しています。インカメラの使用頻度はユーザーによってかなり差がでる点ではありますが、旅行先で風景を入れた自撮りなどを考えるとZ4がオススメです。
Xperia Z4は音の自動最適化が良い!
Xperia Z4から新たにヘッドフォンを認識し自動的に最適化する機能が搭載されましたが、思いの外これが良い感じでした。使っているヘッドフォンとの相性もありそうですが、今までXperiaシリーズに搭載されてきた「ClearAudio+」や「DSEE HX」よりも個人的には好み。ClearAudio+やDSEE HXは高音域を強調するため上の方の音が耳に刺さってやかましいなぁといった印象でしたが、今回の自動最適化はそういった事もなく、音楽プレイヤーとして使うのであればZ4の方が個人的にはオススメです。
Xperia Z3は連続で写真撮影ができる!
何を当たり前の事を言っているんだと思うかもしれませんが、Xperia Z3のメリットというよりXperia Z4のデメリットが故の優位点です。Xperia Z4はカメラを構えているだけで発熱によりカメラアプリが強制終了してしまうため、あまり長時間カメラを使う事ができません。Xperia Z4のカメラ性能を江ノ島に行って丸一日試してきた!の記事では1枚1枚撮影の度にカメラを終了させて手のひらで冷やしてから再度撮影していたので、実際夏場に外に出て写真を何枚も撮るのであればXperia Z3の方が快適に使えるのではないかと思います。
Xperia Z3は電源を切らずにmicroSDカードが交換できる!
今回microSDスロットとSIMスロットを一つのトレイにまとめる事でキャップの数を少なくしたXperia Z4ですが、これによってトレイを外した際にはSIMカードが抜かれたと認識して強制的に再起動がかかってしまうため、本体を起動したままmicroSDカードを交換する事ができなくなっています。microSDカードを大容量の動画データや音楽ライブラリ、写真などを他の機種やPCとやり取りする際にUSBメモリ感覚で抜き差ししてデータを受け渡しするのに使っているユーザーは懸念すべき点かと思います。
Xperia Z3は卓上ホルダで充電しやすい!
Xperia Z4からmicroUSBのキャップレス防水化に伴い廃止されてしまったマグネット充電端子。個人的にはこれはXperiaシリーズで気に入っていた機能の一つで、卓上ホルダにサクっとスライドインさせるだけで充電できて重宝していました。Xperia Z4にも純正の卓上ホルダはありますが、汎用のmicroUSBの卓上ホルダのようにUSB端子を合わせて挿入する必要があります。この点、以前からの卓上ホルダが気に入っていたユーザーには残念かもしれません。ただ一方で、マグネット充電端子が無くなった事で左手でスマートフォンを持つユーザーには持ちやすくなったのではないかと思います。
Xperia Z3は安い!
最後に価格の話ですが、Xperia Z4は定価9万円以上のハイエンドモデル。一方Xperia Z3は発売から時間が経っている事もあり、現在au版に関してはAmazonで白ロムを4万円台で購入する事ができ、これをmineoやUQ mobileなどのMVNOの格安SIMで運用するといった方法がかなり安上がりとなっています。au版に関してはAndroid 5.0 Lollipopのアップデートが記事投稿時点で未だに配信されていないのが残念ではありますが。
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以上、Xperia Z3とXperia Z4の比較でした。正直Xperia Z4に関しては発熱によるカメラの強制終了問題さえなければかなり良い機種に仕上がっていて、1ヶ月間モニターとしてお借りしていた間はかなり愛着を持って使わせていただきました。Z3のシルバーグリーンに続き、今回のZ4のアクアグリーンもXperia Z4の本命色「アクアグリーン」フォトレビュー。この色でCompactが欲しかった!の記事で褒めているとおり、とても良い色です。他のメーカーにはこういった心を揺さぶるカラバリが用意されていないので、ソニーさんには引き続き今後も心に響く色を採用していってほしいところ。
発熱問題に関しては実際に使う分にはカメラ以外ではあまり不満はなく、ヒートシンクで冷やせば4K動画が3倍の長さ撮れたり、水中でベンチマークを取ったら1.5倍のモンスタースペックな数字を叩き出したりと、夏さえ乗り切る気合いがあれば高いポテンシャルを秘めた機種なのではないかと思います。本体の熱に関しても以前レビューしたGalaxy S6 edgeのようにゲーム中に金属フレームが熱すぎて持ってられなくなるといった人間に危害を与えるものではなく、実際に手に持っていて問題ない感じでした。
本体の軽さやカメラ性能、オーディオのチューニングなどについても素直に驚ける進化が見られ、これは普通に海外でもXperia Z3+というマイナーチェンジのネーミングではなくXperia Z4として売っても良い出来に仕上がっているのではないかと思いました。ポケットの中で勝手にオンになる問題などもZ2、Z3から引き続き抱えたままですが、こういったユーザーモニター企画で多くの声を吸い上げている事なので、アップデートや次期モデルでソフトウェアのUI・UX面も良くなっていくことに期待しています。