楽天モバイルが「Rakuten UN-LIMIT」の機種ごとの動作検証結果を公開、iPhoneはau網でのSMS等が利用できず

2020年4月8日より楽天モバイルが自社回線網を使ってサービス提供開始している「Rakuten UN-LIMIT」ですが、iPhoneシリーズをはじめとする楽天から販売されていない機種の動作を検証したページが公開されています。


Rakuten UN-LIMITは楽天モバイルがNTTドコモなどの回線網を使わず、自社でネットワークを構築して第四のキャリアとして4月から参入して開始したサービス。楽天の自社回線エリア内では月々のデータ無制限、エリア外ではパートナーエリアのauのネットワークに繋がり月々5GBまで高速、5GB以降も1Mbpsの中速で利用できるという内容で、月々2,980円のところ最初の1年間は無料で利用できるキャンペーンを実施中。物理SIMの他、自社端末の「Rakuten Mini」用にeSIMも提供しており、正式に動作保証はしていないもののiPhoneにeSIMを導入してテザリングも可能となっています。

動作保証外の機種まで端末ごとの動作検証情報を公開

今回楽天モバイルは「ご利用製品の対応状況確認」というページを公開しており、SIMフリーのスマートフォン及びドコモ・au・ソフトバンクの機種の動作確認の検証結果が機種ごとに公開されています。

iPhone 11の場合、「データ通信」「通話」「SMS(楽天回線)」は対応。

一方で「SMS(パートナー回線)」「APN自動設定 海外/国内」「接続先回線切替」「ETWS(緊急地震速報等)」「110/119通話などでの高精度な位置情報測位」が利用不可となっており、auのネットワークのエリアでのSMS利用や緊急時の機能が欠けた状況となっています。

MNPでの本回線乗り換えはまだ様子見推奨

楽天モバイルとしてはiPhoneは動作保証自体はしていないものの、iPhone含めてこういった他社取り扱いの機種の動作状況を公開しているという事は、やはり他社からの乗り換え需要の大きさを感じさせる所。やはり問い合わせも多いのかもしれません。なお、iPhone 8やiPhone Xは非対応と楽天が掲載しているので、現在iPhone 8やiPhone Xを使っていて楽天に乗り換えたい方は新たに機種の購入が必要なので要注意。

iPhoneでRakuten UN-LIMITを使う場合は自社回線網内でしかSMSが受信できない、緊急地震速報が受信できないなどの不完全な部分があるため、基本的にメインで使っている番号をそのまま楽天に乗り換えてiPhoneで使うのは現時点ではおすすめしません。

一方で楽天はeSIMに対応しているため、iPhone XS以降を使っているのであれば既存回線を使い続けたまま楽天のeSIMをiPhoneに追加してデュアルSIMで運用するという方法は個人的にもオススメ。緊急地震速報やSMS認証は既に持っているキャリアで使いつつ、無制限のデータ通信だけ楽天で使えば良いとこ取りができて便利です。

まだ楽天モバイルはiPhoneを正式に取り扱ったり、動作保証したりはしていないものの、実際の動作状況を公開し始めたという点においては楽天モバイルでiPhoneを使いたい層にとっては朗報。今回の動作検証結果の公開以前にも実際回線を先行テストできた無料サポーター向けのアンケートにもiPhone関連の項目があったりと楽天モバイル側としてiPhoneを意識しているのは感じるので、是非とも正式な取り扱いに向けて進んでほしいところです。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。