AKB48の板野友美を起用した「夢の直行直帰」のCMで最近メディアへの露出が多いイーモバイルLTEですが実際に契約して使ってみた所、非常に快適だったので紹介します。
今回契約したのはイーモバイルLTEの最新機種GL-04P。サービス展開に先立ってUE Category4の最新規格にも対応し、下り150Mbpsの高速通信がサービスインしても対応できる機種です。
付けっぱなしもOK、マメにON/OFFもOKの万能機種
GL-04Pのバッテリー駆動時間の公称値は9時間。実際使ってみると非常に電池持ちが良く、一日中電源を付けていても中々切れる事も無く安心して使えます。
また、デフォルトではWiFi接続が無くなった場合一定時間後に「WiFiのみOFFにする」設定となっており、無駄に電池を消費せず長持ちさせる事ができます。
この「WiFiのみ」OFFというのがポイントで、WiFiが切れている状態でもLTE/3Gは掴んだまま待ち受け状態を続けています。この状態でスリープボタンを1秒長押しする事で即WiFiがONにでき、WiFiが繋がった瞬間から即インターネット接続を行う事ができます。
従来のモバイルWiFiルーターでは電源をつけるたびに3GやWiMAX網に接続しに行っていたため、実際に接続して使えるようになるまで数十秒〜数分かかっていました。GL-04Pはそのような事はなく、即使用開始できる点がとても快適です。
USB接続も可能、WiFi混線時に重宝
WiFiルーターを持った人が多く集まるイベント会場では、WiFi同士が干渉し非常に繋がりにくくなる事が多くあります。そんな場合でもGL-04PはWiFiを使わずUSBを介して直接イーモバイルLTE網に接続して、混線を回避する事ができるため、そういったイベントに持ち込む際の安心感があります。
SIMフリーのため、ドコモやソフトバンクでも使用可能
イーモバイルの機種にはSIMロックがかかっていませんが、GL-04Pも例外ではなく実際にドコモのSIMカードを挿入しAPNを設定する事でドコモのFOMA 3G網で通信する事ができました。イーモバイルのネットワークが利用できないエリアでも、SIMカードを差し替えればドコモのネットワークを利用できるという柔軟性があります。先日紹介した月額490円のServersMan SIM 3G 100を予備として持っておくなどのスタイルも安全策としてはありなのではないでしょうか。
また、海外で利用する場合ローミングにも対応はしているものの、現地でSIMカードを購入して利用する事で大幅に費用を削減する事ができるのも魅力です。
余談ですが、テザリングに対応していないSoftBankのスマートフォンのSIMカードを挿入して適切なAPNを設定した場合でもSoftBankネットワークでの通信は理論上可能です。
サイズは比較的小柄
写真は4.7インチディスプレイのGALAXY NEXUS SC-04Dと比較したところ。多くのスマートフォンと比べて厚みはあるものの小さめであり、ポケットやバッグに入れておくのに困らないサイズです。
実際に使ってみた使用感など
名古屋市内各地で実際に利用してみた所、ドコモXi対応スマートフォン、KDDI版のiPhone 4Sなどをそれぞれのネットワークで使用するよりも、イーモバイルLTEのルーターを介して通信した場合パケットの流れ始めの早さ、データの転送速度などがとても快適に感じました。
また、地下鉄のトンネル内では各社モバイル通信はできないものの、駅に入ってから電波を拾うまでの速さに決定的に差を感じました。また電波を拾ってからの通信速度も安定しており、Facebookへの投稿やニュースフィードのリロードなど、3Gと比べると快適に行えました。
一方で人口密度の低い市外エリアに踏み込むと圏外になる事も多く、利用エリアを選ぶ端末であると感じました。とはいえLTEエリア外の3G表示でも十分な速度ができる事から、多くの都会エリアでは優秀なモバイル回線なのではないでしょうか。
またmicroSDスロットですが、オマケ程度にPCにUSB接続した場合のみの利用となっており、コンテンツをWiFi越しにストリーミングなどの機能が無かったのが残念です。
他社の回線と比べて
高速モバイル通信としては有力なライバルであるWiMAXと比較すると屋内に非常に強く、WiMAXが届かない建物の中でも安定して通信できたのが明らかに感じられました。WiMAXの場合室内で使う場合は窓際にルーターを置かないと電波を拾いにくいなどの不満がありましたが、イーモバイルはその不満を解消しています。通信速度に関してはケースバイケースですが、イーモバイルの方が安定した速度が出るエリアが広いと感じました。
ドコモのLTEサービスであるXiと比べると上り回線の安定感が非常に高く、写真投稿などのシーンで大きな差が出ました。また、LTE対応エリアがドコモXiより広く、より多くの場所で高速通信する事ができました。LTEに関しては速度・エリアともにドコモを上回っており、ドコモの広い3Gエリアが不要であるなら間違いなくイーモバイルが快適でしょう。
契約に関しての注意点
イーモバイルのルーターを安く手に入れるには2年間実質の24回分割払いのアシスト1600という形式しかなく、月額1,600円の分割払いに月額割1,600円がが適用され、実質0円という形になります。初回に一括で払う契約方法もありますが、この場合だと月額割が適用されないためルーターの本体代金分損してしまう事になるため、アシストで契約する方法が無難です。
また、一般的な家電量販店ではアシストを組む際GL-04Pの本体代金5,000円を取っている店舗が多いため、0円で手に入るオンラインでの契約が現状最も安く手に入れる方法のようです。現在期間限定で5,000円キャッシュバックアンケートを実施しているため、オンラインで契約すると1万円分お得です。
並行して「着飾るPocket WiFiキャンペーン」も実施しており、10種類の中から任意のデコレーションステッカーを入手する事ができ、こちらは8月31日まで。
公式のオンラインストアからの契約は以下のリンクから。
総評:現状の選択肢の中では最も有力なモバイル回線
総評としては、ドコモ3G網が必要な外れたエリアの弱さに目をつむる(もしくは別途SIMを用意する)事ができるならば、現状最強のモバイルルーターなのではないでしょうか。LTEエリアに限定して言えば現状各社の中でずば抜けた広さであり、更に従来の非LTEエリアでも十分高速な速度が安定して実現しています。コミックマーケットなどの混線する大規模イベントでもイーモバイルLTEだけは終始安定した速度を保っていたとの声もあり、エリア内であれば最も有力な候補なのではないでしょうか。