最近、暫く住んだ東京のマンションを後にしたので、ちょうど節目という事で、その部屋で構築した作業環境の引っ越す直前の最終状態を公開します。
2020年7月、勤めている都内の会社がほぼフルリモートの在宅勤務に移行するなどの条件が重なり、新卒直前から3年半過ごした東京都内のマンションから神奈川へ引っ越しました。社会人になると同時に住み始めたこの部屋ですが、2016年〜2020年の住んできた期間の間、在宅勤務環境も兼ねたブロガーの作業環境を絶えずアップデートして改善する事に熱意を注ぎ続けてきたので、その最終バージョンの環境を紹介していきます。
この記事の目次
1Kの7畳の片隅に作ったおしゃれな作業部屋
住んでいたのは7畳の1K。東京都内にありがちなスペースの限られた物件ですが、パソコンはノートパソコン、机はL字デスクを使う事で限られたスペースに作業環境を詰め込みました。
最終的に使っていたパソコンは昨年レビューした15インチMacBook Pro。本体を閉じて外部モニターで使う「クラムシェルモード」でデスクトップ的に使う前提で、CPU、GPU、RAMを最上位構成にカスタム。
デスクはAmazonにてリーズナブルに購入できたL字デスク(同色は終売)。その大きい側の天板を中心に、27インチディスプレイ3枚をモニターアームで並べるトリプルモニター構成です。
小さい側の天板には左右デュアルのモニターアームにノートパソコン用VESAマウント(現在は終売)を接続する事によってiPad ProやMacBook Airなどのサブマシンを設置して利用。
この環境を構成するアイテムを大まかにリストアップすると以下のとおり。
パソコン
- 2019年15インチMacBook Pro(レビュー)
モニター
モニターアーム
- LoctekモニターアームD8W(Amazon)
- HUANUOモニターアーム(Amazon)
- FlEXIMOUNTSモニターアーム(Amazon)
- 1homefurnitモニターアーム(Amazon)
デスク
外部ストレージ
周辺機器
- ORICOクランプ式SDカードリーダー(レビュー)
- Magic Keyboard(Amazon)
- Magic Trackpad 2(Amazon)
- MAONO USBコンデンサーマイク(Amazon)
- Lecone ワイヤレス充電小物入れ(Amazon・レビュー)
その他
- アグロス3D壁紙シール(Amazon)
それでは、具体的な環境の紹介に入っていきます。
メインマシン:MacBook Pro
メインマシンは昨年末レビューした15インチMacBook Pro。第9世代2.4GHz 8コアIntel Core i9プロセッサ、32GB 2,400MHz DDR4メモリ、Radeon Pro Vega 20(4GB HBM2メモリ搭載)の構成でカスタム購入した機種で、高解像度トリプルモニター・ワイヤレスキーボード・トラックパッドを接続して本体を閉じたクラムシェルモードで運用。
本体は閉じたまま使うので、背面の熱源近くにヒートシンクを熱伝導テープで接着し、USBファンで冷却する構成に。そのまま雑誌ラックに挿入し、上下からケーブル類を出しています。
モニター:27インチ5K+4K+4Kトリプル
モニターは15インチMacBook Proから出力できる限界を攻める5K+4K+4Kのトリプルモニター。写真のレタッチなどは高解像度なモニターを使うとディテールの分かりやすさが段違いなので、3枚ともいわゆるHiDPIな高解像度モニターに統一しています。
UltraFine 5Kは5120×2880の圧倒的な解像度で、他の2枚も3840×2160の4K解像度。これを並べた際にMacBook Pro側の設定は全て擬似解像度2560×1440に設定する事で、5K側はクッキリ2倍表示で使いつつ、4K側は作業スペースを5K側と同じサイズにして3枚並べて使いやすいように設定しています。
Thunderbolt 3の帯域限界で5Kは1枚のみ
MacBook Proは左右に2本ずつThunderbolt 3ポートが搭載されていますが、実際使えるのは左右それぞれ2本合計で40Gbpsの帯域。理想的にはLG UltraFine 5Kを3枚並べたかったのですが、GPU性能不足以前に5KディスプレイはThunderbolt 3の40Gbpsの帯域のうち25Gbpsを使ってしまうので、端子こそはあるものの帯域の限界で左右それぞれ1枚ずつしか利用不可。
そのため、左のThunderboltからはLG UltraFine 5Kを1枚、右のThunderboltからは4Kを2枚を出力する形のトリプルモニター構成に落ち着きました。導入している4Kモニターは以前Amazonのセールで安く手に入れたLG 27UL600-WとLG 27UD58-Bの2枚。いずれも27インチ4Kのモニターなので、3枚ともサイズは同じになります。
なお、UltraFine 5KはThunderbolt接続のため映像出力とMacBook Pro本体の電源供給を1本のケーブルで完結可能。更にLG UltraFine 5K本体の背面のポートに接続した周辺機器もまとめて接続でき、後述するSSDはこの方法でまとめており配線が極力シンプルに抑えられています。
トリプルモニター、かつ持ち出しもいざという時は可能、といった条件でMacBook Proの最上位モデルをメインマシンに選定してみましたが、蓋を開けてみれば(蓋は閉じているのですが)Thunderbolt 3の帯域限界という壁に当たってしまい、結局これ以上進むにはMac Proが必要という結論に。
MacBook Proで実現可能な環境の限界を追求した結果、5K+4K+4Kのトリプルに落ち着いた形です。
デスク:アームで画面を浮かせて作業スペースを広く
コンパクトなL字デスクを広く使うため、トリプルモニターは全てモニターアームで空中にマウント。使っているモニターアームは以前レビューしたLocktek D8WとFLEXIMOUNTS M17に加え、Amazonで約4,000円のリーズナブルな価格で購入できるHUANUOのアームを導入。いずれもガススプリング式で、設置位置の自由度が高いもの。これらを組み合わせて、空中のちょうどいいポジションに固定しています。
モニターの下にはFITUEYESのガラス製のモニター台を2台設置する事で、卓上に色々なガジェットを置いた状態でも机を広く見通せるように工夫。日々多くのガジェットをレビューするブログの作業デスクだけに物が増える事は避けられないので、物が多い状態でも綺麗に見えるようにしてみました。
ガラス台の下にはApple Magic Trackpad風のワイヤレス充電器MAGIQPADとLeconeのワイヤレス充電小物入れを設置して常備する小物やスマートフォンを設置。端末は多いもののあまり充電器系が卓上に散らばってほしくなかったので、今までレビューしてきたワイヤレス充電器の中でも、最もスタイリッシュなものを厳選して設置しました。
キーボード/マウス:Apple純正で統一
キーボード・マウスは以前iMacを使っていた頃から、純正のMagic KeyboardとMagic Trackpad 2に統一しています。
Magic KeyboardはApple純正のキーボード。MacBookシリーズと同じキー配列・キーピッチで、ワイヤレス接続のため周りもすっきり。充電が切れたらLightningケーブルで充電でき、Lightningケーブルを接続すればUSBキーボードとしても使える優れもの。
マウスも社外品は使わず、Apple純正のMagic Trackpad 2を使用。Magic Keyboardと並べると色・サイズが揃っており、卓上の統一感が出ます。Better Touch Toolを導入する事で複数本の指のジェスチャーに対してボタンの多い多機能マウス以上の機能を柔軟に割り振る事ができる事から、ミニマルなルックスでありながら日々の作業に必要な多機能も兼ね備えているお気に入りのデバイスの一つです。
Lightningケーブルを繋ぐと有線トラックパッドとしても使える事から、こちらは背面からLightningケーブルを取り回して常時有線接続に。こうする事でBluetoothの無線接続で稀にあるマウス飛びや遅延とも無縁になり、キーボードよりも消耗が早い充電も不要になって安定して使えます。
外部ストレージ:ROG Strix Arion
外部ストレージはM.2 SSDケースのASUS ROG Strix ArionをLG UltraFine 5Kの背面のUSB type Cポートに接続。挿入しているSSDはIntel 660pシリーズの2TB。この組み合わせであれば外部ストレージとしては読み書きの速度は申し分無く、更にLG UltraFine 5Kの裏に純正フックでぶら下げておけば配線も綺麗に収まり、持ち出す時も手軽に裏から抜いて持ち出せて便利。最近は動画撮影もしているので、撮影した直近のデータは全てここに入れています。
マイク:MAONO指向性USBコンデンサーマイク
在宅勤務でのビデオ通話や、Discordを使った雑談など、マイクを使う機会が増えてきたので、YouTube動画制作も視野に入れつつMAONOの指向性USBコンデンサーマイクを導入。指向性と全方位を切り替える事ができるので、利用用途に応じて使い分けられるのが便利。こちらもLG UltraFine 5Kの背面のUSBポートに接続をまとめています。
壁紙:アグロス3D壁紙タイルシール
デスクの背面には、賃貸でも壁をおしゃれにできるアグロスの壁紙タイルシールを導入。タイル状なので簡単に貼れるだけでなく、貼っても剥がせるので賃貸でも問題なく導入可能な点が導入の決め手。PCデスクの背面の壁にのみ設置しており、作業場の雰囲気作りに大きく貢献しているアイテムです。
間接照明:USBバーライト+スマートプラグ
モニター裏にはルートアールのUSBバーライトを導入。
これにMerossのスマートプラグを組み合わせる事によって、スマホから遠隔操作したり、スマートスピーカーから声で操作したり、帰宅に連動して点灯したりといったスマート間接照明にしています。
999円というリーズナブルな価格で導入でき、間接照明がある事でデスクの雰囲気がガラっと変わるので、中々満足度の高いアイテムでした。
カードリーダー:ORICOのクランプ式ハブ/カードリーダー
以前ブログでもレビューしたORICOのクランプ式USBハブ&カードリーダーは今でも愛用している周辺機器。ケーブルが卓上に出ない点と、固定されているため片手でSDカードを抜き差しできる利便性が気に入っています。木目のL字デスクにも似合うカラーで見た目もお気に入りです。
iPad Pro/MacBook Airはモニターアームでマウント
MacBook Proとは別に持ち出して外出先で作業する用のMacBook Airや、作業中にGoogle AnalyticsやDiscordなどを表示しておくiPad Proは1homefurnitのモニターアーム+ノートパソコン用VESAマウントで固定。こちらはあえて自由に動くガススプリング式を採用せず、固定式のモニターアームにする事によってスタンディングデスク的にも使えるスタンドにしています。
メインマシンの横で動かしつつ、取り外したい時はいつでも取り外せるサブのマシンの存在は思いのほか便利。現在はこのVESAマウントは終売していますが、類似品も販売されているのでおすすめの運用です。
狭い部屋で行き着いた「L字+トリプルモニター」環境
以上、2020年前半のブログ作業環境のデスクツアーでした。ブログの編集画面やプレビュー、調べごと、写真編集ソフトなどを並行して出すにはトリプルモニターが欲しく、更に高解像度の写真を扱うのでどの画面も4K以上は欲しく……と環境を作っていった結果、こういった構成に。各種ケーブルを繋いでいるMacBook Pro本体をそのまま本業で使っているMacBook Proに差し替えれば環境がそっくりそのまま在宅勤務でも活用できるので、本業の在宅勤務にも趣味のブログにも大活躍したデスクでした。
今回は限られたスペースに最前の環境を詰め込むデスクでしたが、対照的に引っ越し先の神奈川では一気に部屋が広くなったので、「Mac Proが置ける!」「ウルトラワイドモニターが置ける!」など夢が広がるばかり。狭い部屋にしか住んだ事の無い身としてはまだまだ広い空間の使い道が定まっていませんが、改めてスペースを活用したブログの作業部屋をゆっくり構築していこうと思っています。