先日のSIMフリーiPhone 5レビューに続き、SIMフリースマートフォン・タブレットを販売しているEXPANSYS JapanさんにGALAXY Note 2の実機を貸して頂けたので、レビューをお送りします。
GALAXY Noteは5インチの大画面と付属のタッチペン「Sペン」が特徴のスマートフォン。先日お送りしたGALAXY Note II SC-02Eファーストインプレッションレビューでは初代GALAXY Noteからのペンの形状などを比較してレビューしましたが、今回は改めて機能面を含めてレビューしたいと思います。
初代Noteから縦長に変更され持ちやすく
1世代前のGALAXY Noteと比較した所。ディスプレイのアスペクト比が16:10から16:9と縦長に変更され(解像度は1280×800から1280×720に)、より手に収まりやすくなっています。
左右のスリープ・ボリュームボタンは片手で持った時も押しやすい低い位置に移動されており、使い勝手が向上しています。
背面を見ると丸みを帯びたデザインへの変更がよくわかります。SAMSUNGロゴは上部に移動し、カメラ部分は若干浮き出しています。
ポップアップで機能を並列して利用可能
GALAXY Noteに搭載されていたSメモは付属のSペンのボタンを押しながらダブルタップする事でどこでもメモ帳を他のアプリの上にオーバーレイできましたが、GALAXY Note 2はそれに加えて他のアプリの上で利用できる「ポップアップブラウザ」や、動画アプリを他のアプリの上で再生できる「ポップアッププレイ」を搭載。
Twitterのタイムラインを見ながら同時にfavstarを確認したり、インターネットブラウジングしながら動画鑑賞をしたりと大画面を生かしたマルチタスクが出来ます。
ポップアップブラウザは「ブラウザ」「Google Chrome」とは別に独立したアプリとして扱われており、URLを開く際にインテントの選択肢として表示されるため、TwitterクライアントなどからURLを開く際にそのままクライアントの上で表示する事ができます。
自動で画面回転ロックをしてくれるスマートローテーション
普通は画面回転をオンにしたまま横になりながらスマートフォンを使うと画面が回転してしまいますが、スマートローテーション機能をオンにすれば使用者の顔の向きを認識し追従してくれるため、横になった状態では画面回転をロックしてくれます。
この機能をオンにしておくと認識のため画面回転が少し遅れますが、かなり便利な機能なのでオンにしておくべきだと感じました。
また、GALAXY S IIIに搭載されている「スマートステイ」も搭載しており、画面を見ている間はディスプレイがスリープしません。
アクセサリに応じたホーム画面を表示
Sペン、イヤホン、卓上ドックなどのアクセサリを接続した際や、海外ローミング時にはそれぞれのシチュエーションに最適なホーム画面を表示し、通知バーには最適なアプリのショートカットを表示する機能が搭載されています。例えば、イヤホン挿入時には音楽再生ウィジェットと動画ウィジェット、FMラジオアプリのショートカットなどが表示されます。
ローミング時のホーム画面と通知領域。ホーム画面にはデュアルクロックが表示されます。
ローミング時にはロック画面がローミング先の現地時間を併せて表示してくれるデュアルクロックになります。こういった細かい部分に気が利いているのは良いですね。
大画面を生かしたマルチ画面機能
GALAXY Note 2にはマルチ画面機能が搭載されており、画面を2分割して2つのアプリが同時に利用できます。なお、利用できるのはプリインストールされている指定のアプリだけのようです。
マルチ画面のランチャーを起動するにはバックキーを長押しします。このランチャーは上下左右どの端へも移動可能で、タブの部分もドラッグで移動する事ができます。対応したアプリを起動した状態で、ランチャーからアイコンをドラッグ&ドロップすると画面分割ができます。上下(左右)のアプリの入れ替えや、境界線の移動も可能です。
先述したポップアップ機能と組み合わせると3つ以上のアプリを同時に利用する事ができ、他のAndroid機種には真似出来ない使い方が実現できます。
スリープ状態で手をかざして状態確認
GALAXY Note 2には「モーション」という設定項目があり、様々なアクションの操作が設定できます。その中の「手をかざして確認」を利用すると、画面オフの状態から本体の状態確認ができます。
スリープ状態で上部のインカメラ横のセンサーに手をかざすと、このように時間、メール、着信、電池残量を表示する事ができます。この機能は並行に置いた時のみ発動するので、ポケットの中で誤動作する事はないようです。
Sペンを抜いたまま歩くと警告を表示
Sペンは本体から独立しているため紛失が心配ですが、Note 2はペンを抜いたまま一定距離歩くと警告を通知してくれるようになっており、ポケットの中でもバイブレータで通知してくれます。
Sペンは筆圧対応アプリで活躍
Sペンは筆圧に対応しており、筆圧対応アプリでは力を抜くほど線が細くなるなど通常のタッチ操作ではできない描画ができます。
画像は筆圧対応アプリのLayerPaint。ボリュームキーによる「元に戻す」「やり直す」操作が可能なため、片手でGALAXY Note 2本体を持って元に戻す操作をしながら、もう一つの手でSペンを持って絵を描くと快適です。
Sペンで描いている間は指で誤動作しないようなチューニングがしてあったりと、ペン操作に最適化されていて使い勝手はとても良いです。初代GALAXY Noteが発売された頃からSペン対応のアプリも増えて快適に使える環境が徐々に整ってきているのではないでしょうか。
動くチャプタープレビュー搭載
動画アプリにはチャプタープレビュー機能があり、サムネイルは全て動画サムネイルとなっていて一斉に動きます。チャプタープレビューの他にも、動画アプリ内の動画一覧のサムネイルも全て動きます。スペックを上げるだけではなく、やはり高スペックをうまく活用している印象があります。
Sペンをかざすとはみ出たテキストをポップアップ表示
通知領域やアプリ内で横にはみ出てしまったテキストは、Sペンを上からタッチせず空中でかざすと残りのテキストをポップアップ表示する事ができます。ペンを浮かせるだけでタッチ操作をしないため操作に干渉せず、どこでも使えるのでいざというときに重宝します。
ここに掲載した以外にも紹介しきれないほど細かい作り込みや機能が随所に見られ、本当に良く出来た機種だと思いました。
コンテンツに関しても充実した環境が整いつつあり、Google Playから動画をワンコインでレンタルできたり、AmazonのKindle Storeから幅広い品揃えの電子書籍・電子コミックを購入できて、Androidのエンターテイメントを存分に満喫できる機種です。
5インチディスプレイはスマートフォンとしては大きいサイズなものの、ポケットに入る大きさでパソコンのように強力なマルチタスク&マルチウィンドウが使えるマシンが出来たというのは本当に時代の進歩を感じます。バッテリー容量も今回3100mAhと強化されており、一日中使っていてもバッテリーは切れませんでした。
画面分割は指定のアプリしか対応していないのが残念でしたが、それでもスマートフォンで使う主要アプリは網羅してて便利に感じました。サードパーティのアプリに関してはポップアップブラウザやポップアッププレイとの組み合わせでマルチタスクができるので、それらを併用すれば大画面の活用方法は広がりそうです。
輸入品のSIMフリー版と今後発売予定のドコモ冬モデルのGALAXY Note 2 SC-02Eの違いとしてはスペックとしてはあまり違いは無いものの、SIMフリー版はNFCを搭載しているのがメリット、国内版はおサイフケータイ・ワンセグ・Xiを搭載しているメリットがあります。以前のGALAXY Noteの国内版・SMフリー版の使用感としてはドコモ版は基本的にXiがオフにできないため、SIMフリー版と比べてドコモの国内版は電池が早く減る傾向にありましたが、今回もバッテリーを節約したい場合はSIMフリー版を選ぶという選択肢もありなのではないでしょうか。
また、発売予定の今期ドコモ冬モデルの一括購入価格は8万円前後と高め。月々サポートによる料金割引が適用されるものの、SIMフリー版はEXPANSYSで現在5万円台前半で手に入るため、かなり割安に手に入ります。
国内版・SIMフリー版は迷う所ではありますが、GALAXY Note 2の作り込みは他社を引き離しており今期ベストバイのAndroidスマートフォンと言っても過言ではないと思います。画面分割やポップアップにより実際にAndroid上でこなせるタスクの幅が広がっており、他の機種ではどう逆立ちしても真似できない領域に達していると感じました。
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