本日ドコモで通信障害が起きて通信できなくなったので、今後の障害に備えてデュアルSIMを活用してバックアップ回線を入れておくことにしました。
今回起きたドコモの通信障害は音声通話・データ通信がしづらくなるというもので、全国的に広範囲で発生。発生した端末はアンテナピクトが立たず通信できない現象が起きていました。
私が使っているiPhone 12 miniもドコモのメイン回線のSIMカード一枚のみ設定した状態で、WiFi環境下で特に不便は無かったものの、今後の同様の通信障害に備えてeSIMのデュアルSIM機能を使って外出先で通信できなくなった際のバックアップを設定してみる事にしました。
基本料0円で使えるeSIMのpovo2.0(au)と楽天モバイル
iPhone XSシリーズ〜iPhone 12シリーズは、物理SIM(nanoSIM)とeSIMを1枚ずつ使ったデュアルSIMに対応。また、iPhone 13シリーズはそれに加えてeSIMを2枚組み合わせたデュアルSIMにも対応しています(Apple – eSIM でデュアル SIM を活用する)。
また、iPhoneは同時に2枚のSIMをデュアルSIMで設定する事で2つの電話番号で同時に待ち受けするだけでなく、メインのデータ通信が通らなかった場合はサブの方に自動的にフォールバックして通信する機能がありますが、これにこだわらなければeSIMを複数枚設定して回線を都度切り替えて使うという事も可能。eSIMが1枚しか同時に使えないiPhone 12シリーズ以前でメイン回線にeSIMを使っている方でも、予備のeSIMを設定だけして備えておいて障害発生時はeSIMを切り替えるといった運用でも十分に実用性はあります。
今回設定したのはiPhone 12 miniで、物理SIMとeSIMがそれぞれ1枚ずつデュアルSIMで併用可能なモデル。既に使っていたのがドコモのnanoSIMなので、別の通信網を使ったeSIMをバックアップ回線として用いる場合au回線を使ったpovo2.0、楽天モバイル回線を使ったRakuten UN-LIMIT VI、ソフトバンク回線を使ったLINEMOなどが候補に挙がります。
料金を見ていくとpovo2.0が基本料0円で24時間データ使い放題330円などのトッピング課金式、Rakuten UN-LIMITが1GBまで0円で段階式に上がっていき最大2,980円の段階制定額、LINEMOは3GBのミニプランが990円といった具合。
通信障害時にフォールバックして使うという今回の用途の場合、使わない月の料金は可能な限り抑え、使う時は快適に高速データ通信できる回線が理想。
LINEMOはドコモを補うソフトバンク回線、3GBといった点はサブ回線としてはバランスが良いですが、使わない月でも990円払い続けなければならないのが難点。
Rakuten UN-LIMIT VIは1GBまでの利用であれば0円のため、いざメイン回線が障害になって少しだけ使った場合でも1GBまでであれば追加料金が発生せず0円のまま使え、eSIMのデュアルSIMで備えておくサブ回線としては理想的。ただし0円になるのは1人1回線までという制約があり、筆者は先日買ったiPad miniで既にこれを利用中。そのため2回線目として開通してしまうと3GBまで1,078円という最低料金がかかってしまいます。
povo2.0は最も最近登場した選択肢で、基本料0円で128kbpsのデータ通信が可能。それに加えて330円の24時間データ使い放題、390円のデータ追加1GBなどの「トッピング」方式で課金していくという新しいスタイルのプランとなっています。デメリットとしては高速データ通信をしたい場合は別途トッピング課金の追加が必要、180日以上トッピング課金が無い場合は契約解除されてしまう可能性があるという2点。
もし既にiPadで使っていなければRakuten UN-LIMIT VIを選んでいたところですが、今回は既に利用済みのため180日に一回は課金しなくてはならないものの、基本的に0円で使えるpovo2.0を導入してみる事にしました。
povo2.0はアプリ単体で契約→eSIMの導入が可能
povo2.0はiOSアプリ・Androidアプリが配信されており、アプリ単体で申し込み→本人確認→開通→eSIMのインストールまでが完結するようになっています。
実際に試してみたところ、申し込みから本人確認、開通まで10分強で完了しました。そのままiPhoneにeSIMがインストールでき、想像より遥かにお手軽にサブ回線の導入が完了。基本料が0円な事もあり、とりあえずバックアップ回線を備えておきたいという方にはお手軽で良さそうです。
最大手キャリアでも起こる障害に備えてのサブeSIMはオススメ
最大手のドコモでも起きる時は起きる大規模な通信障害。大手キャリアを使っていれば完全に安心という訳では無いので、デュアルSIM機能で別の通信キャリアのeSIMを備えておけばいざという時に心強いのではないでしょうか。
メインで使っている回線がドコモであればドコモ以外、auであればau系以外といった具合に障害が起きた場合でも違う通信網に逃げられるよう、分散させるのがおすすめ。例えばメイン回線がauであれば同じau回線のpovoではなく楽天回線のRakuten UN-LIMIT VIやソフトバンク回線のLINEMOのeSIMがバックアップには適切です。
今回ドコモ回線を補う形で導入したpovo2.0はアプリを使ってすぐにeSIMで導入できるので、物理SIMの発行や利用終了時の返送なども不要でお手軽。トッピング課金方式のため高速通信を使いたい場合は申し込みが必要ではありますが、お手軽さで言えば圧倒的に楽なので「とりあえず入れておく」にはうってつけだと感じました。
iPhone XS以降のFace ID搭載のiPhoneであればこのようにeSIMで他の通信網の回線を追加導入してバックアップ回線として使えるので、対応機種を使っているのであれば近年充実してきた基本料0円系のeSIMプランは是非とも押さえておきたいところです。