iPhone 13発表を踏まえた、2021年おすすめのiPhoneの選び方を7機種比較で解説

9月15日に発表されたiPhone 13シリーズの内容を踏まえ、販売継続されているiPhone 12シリーズやiPhone SEも含めた最新ラインナップの中からiPhoneの選び方を解説していきます。


iPhone 13シリーズは、2021年9月15日に発表されたiPhoneの最新ラインナップ。iPhone 12シリーズ同様に4機種展開となっており、今回は標準モデルの「iPhone 13」小型モデルの「iPhone 13 mini」上位モデルの「iPhone 13 Pro」大型上位モデルの「iPhone 13 Pro Maxの4つがラインナップされました。

いずれも9月17日予約受付開始で、9月24日発売となっています。

また、2020年に発売されたiPhone 12シリーズのうち終売した「Pro」のつくモデルを除く「iPhone 12」「iPhone 12 mini」の2台は販売継続されており、同年に発売されたより廉価な「iPhone SE(第2世代)」も販売継続中。今回はこれら3機種とiPhone 13シリーズ4機種を合わせた現行7モデルの中から最適な選び方を解説していきます。

ラインナップ全体の比較

今回比較するのは現在Appleから販売されているiPhone 13シリーズ4機種、iPhone 12シリーズ2機種、iPhone SE(第2世代)の合計7機種。まずは基本モデルとなるiPhone 13シリーズ、iPhone 12シリーズ、iPhone SEのそれぞれの特徴をチェックしつつ、上位モデルのiPhone 13 Proシリーズの強みも確認していきます。

iPhone 13・iPhone 12・iPhone SEの比較

最初に2021年モデルのiPhone 13シリーズと2020年モデルのiPhone 12シリーズ、iPhone SEの特徴を俯瞰的にチェックしていきます。


iPhone 13シリーズ

iPhone 12シリーズ

iPhone SE(第2世代)
チップ A15 Bionic A14 Bionic A13 Bionic
発売 2021年 2020年 2020年
MagSafe 対応 対応 非対応
超広角カメラ あり あり 無し
ロック解除 Face ID(顔) Face ID(顔) Touch ID(指紋)
価格 86,800円〜 69,800円〜 49,800円〜

iPhone 12シリーズは2020に発売されたモデルで、従来の丸みを帯びた外観から刷新されたフラットなフレーム、MagSafe対応による様々な便利なアクセサリに対応。通常サイズのiPhone 12と小型サイズのiPhone 12 mini、2つのサイズから選ぶことができます。

iPhone 13シリーズは2021年発売の最新版。前年のiPhone 12の特徴を引き継ぎつつ、カメラ性能や電池持ちなどが底上げされています。全機種「シネマティックモード」で被写界深度を使って映画のようなボケを動画に加えられる機能を搭載。最新のA15 Bionicチップを採用しているため、3Dの最新ゲームが最も快適に動かせるのが特徴。

iPhone SEは2020年に発売されたエントリーモデルで、iPhone 6〜iPhone 8時代の4.7インチディスプレイのボディやTouch IDの指紋認証を採用した機種。処理性能はA13 BionicチップでiPhone 11シリーズ相当。49,800円からという低価格と、最新モデルには採用されていない指紋認証が使えるのが魅力の機種となっています。

iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro MaxをiPhone 13と比較

続いて、iPhone 13の上位モデルとしてラインナップされているiPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Maxの特徴をチェックしていきます。


iPhone 13 Pro

iPhone 13 Pro Max

iPhone 13
チップ A15 Bionic A15 Bionic A15 Bionic
GPU 5コア 5コア 4コア
画面サイズ 6.1インチ 6.7インチ 6.1インチ
重量 203g 238g 173 g
リフレッシュレート 最大120Hz 最大120Hz 60Hz
最大輝度 1,000ニト 1,000ニト 800ニト
超広角カメラ 0.5倍 0.5倍 0.5倍
望遠カメラ 3倍 3倍 非搭載
LiDAR
スキャナ
搭載 搭載 非搭載
マクロ撮影 搭載 搭載 非搭載
容量 128GB
256GB
512GB
1TB
128GB
256GB
512GB
1TB
128GB
256GB
512GB
素材 ステンレス ステンレス アルミ
価格 122,800円〜 134,800円〜 98,800円〜

iPhone 13 ProシリーズはiPhone 13をベースに、カメラやディスプレイを大きく強化したモデル。6.1インチのiPhone 13 Pro、6.7インチのiPhone 13 Pro Maxの2サイズ展開となっており、今年は例年のiPhone 12 Pro/iPhone 12 Pro Maxのようなサイズ別のカメラ性能の差が無く、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxは同等のカメラを備えています。

iPhone 13のカメラ性能に加えてProシリーズは「3倍望遠カメラ」「マクロ撮影機能」「LiDARスキャナ搭載」といった強化が施されており、遠くの被写体を撮影したり、接写をしたり、LiDARスキャナによるナイトポートレートや高速オートフォーカスを使うことができます。

ディスプレイも差別化されており、Proは「ProMotion」という可変リフレッシュレートのディスプレイを搭載。従来モデルは60Hzだったリフレッシュレートを動きが必要無いシーンでは10Hzまで抑えて電池を節約し、動きがあると最大120Hzまでリフレッシュレート上げて画面の滑らかさを実現。また、最大輝度も800ニトから1,000ニトまで明るくなっています。

ストレージも最大1TBの大容量が選択でき、動画をたくさん撮影したりするクリエイターなどに嬉しい容量となっています。

iPhone 13 Pro Maxを実際に使ってみた実機レビューは別記事にて掲載しています。

目的別の選び方

それでは、実際に具体的な用途別におすすめのiPhoneを紹介していきます。

カメラ性能で選ぶ

iPhoneを選ぶにあたって最も分かりやすい指標の一つがカメラ性能。


iPhone 12でもカメラ性能は十分強力で、ほとんどの人であればこの機種で満足できる水準だと思います。参考までに、過去にiPhone 12のレビュー記事で具体的に撮影した作例を交えてどんな写真が撮れるのか解説しています。

超広角カメラも搭載したデュアルカメラとなっており、迫力の超広角写真も撮影可能。望遠カメラを搭載していない事が気にならなければ、カメラは2020年モデルのiPhone 12でも十分強力です。


iPhone 13はiPhone 12と比べて明るさが足りないシーンでの撮影性能が2.2倍進化しており、より強力に。動画に関しても「シネマティックモード」で被写界深度を動画と共に保存し、任意の箇所にピントを当てて背景をボカせる機能を搭載しています。

暗い場所での撮影性能にこだわる方、iPhoneで動画作品を作りたい方はiPhone 13がおすすめです。


更にiPhone 13 Pro/iPhone 13 Pro Maxではそれに加えて「3倍望遠カメラ」「マクロ撮影機能」「LiDARスキャナ」といった要素が追加されており、遠くの撮影や近くの接写、暗所での高速オートフォーカスといったところが有利になってきます。

AppleのiPhone 13 Proのマクロ撮影作例

望遠カメラが欲しい方、マクロ撮影がしたい方、LiDARスキャナによる暗所高速AFやナイトモードポートレートが欲しい方はiPhone 13 Pro、あるいはiPhone 13 Pro Maxがおすすめです。

3Dゲーム性能で選ぶ

ハイクオリティな最新の3Dゲームをプレイしたい方であれば、断然iPhone 13 Pro Maxがおすすめ

iPhone 13 ProシリーズはiPhone 13と比べてGPUのコアが1つ多い5個設けられていてグラフィック性能が高く、更に最大120Hzの高フレームレートの画面を搭載。「原神」などの高い3Dグラフィック性能を求めるゲーム、120Hzの高フレームレートが利用可能なシューティングゲームなどに最適です。

性能的にはiPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxは同等ですが、iPhone 13 Pro Maxは6.7インチの大画面を搭載しているため細部まで見えて対戦ゲームでの索敵性能も優秀。実際横持ちしてゲームをプレイすると6.1インチと6.7インチは体感差が大きいので、ゲーム体験を最優先する場合はiPhone 13 Pro Maxが強くおすすめです。

実際にiPhone 13 Pro Maxを買って「原神」などで性能を試した実機レビューは別記事にて掲載しています。

画面サイズで選ぶ

動画鑑賞などの用途は画面が大きければ大きいほど快適。純粋なサイズで言えば、6.7インチのiPhone 13 Pro Maxが最も快適。ただしiPhone 13 Pro Maxはカメラやグラフィック性能なども高く高額なため、画面サイズに対する費用対効果を求める場合は6.1インチのiPhone 13iPhone 12もおすすめ。6.1インチはそれなりに大きく、比較的リーズナブルな予算で可能な限り大画面が欲しいという場合には適しています。

コンパクトさで選ぶ

コンパクトなスマホが良い方はiPhone 12 miniがおすすめ。比較的コンパクトなiPhone SEの幅67.3mmと比べて幅64.2mmと、幅がスリムに仕上がっています。またiPhone 13 miniと比べると厚さが7.65mm→7.4mmと僅かに薄く、ラインナップの中で最も手に収まりやすい機種となっています。

軽さで選ぶ

単純な重量で言えばiPhone 12 miniが133gと最軽量で、iPhone SEの148gを大きく下回っています。

ただしiPhone 12も162gと画面サイズに対して非常に軽く、同じサイズのiPhone 13と比べて10g以上、iPhone 13 Proと比べて40g以上軽量。画面サイズに対して本体重量が非常に軽量なため、重量化する近年のスマホの中で軽いスマホが欲しいという方にはうってつけの機種となっています。

軽さ最優先で5.4インチ画面でも良い方はiPhone 12 mini、画面サイズは確保しつつも軽さも欲しい方はiPhone 12がおすすめです。

指紋認証の有無で選ぶ

現在のiPhoneのラインナップは、iPhone SEのみTouch IDの指紋認証。それ以外は全てFace IDの顔認証となっており、マスク社会のご時世ではロック解除が不便。従来の指紋認証でのロック解除にこだわる方にはiPhone SEは現在唯一の選択肢となっています。iPhone SEの使用感は以前レビューにまとめています。

コスパで選ぶ


iPhone 12 mini

iPhone SE(第2世代)
価格 69,800円〜 49,800円〜

現在Appleがラインナップしている7機種の中では、iPhone SEが49,800円という価格設定で断然格安。本体価格を最優先するのであればおすすめです。

ただiPhone 12 miniもiPhone 13の発表に合わせて値下げしており、69,800円から購入可能。より高い処理性能、超広角カメラ、狭額縁ディスプレイ、MagSafeといったモダンな機能を一通り搭載しており、総合的な費用対効果は非常に高い機種となっています。値下がりしたこのタイミングで押さえるにはおすすめの一台。

本体色で選ぶ

最近のiPhoneは性能も十分成熟しており、「好きな色で選ぶ」といった選び方でも概ね問題なく快適に使える水準。

iPhone 12/iPhone 12 miniにはiPhone 13には無い「グリーン」「パープル」といったユニークな色がラインナップされており、あえて今買うのも手。実際私も4月発売の新色のiPhone 12 miniのパープルを気に入っており、続投して使い続けています。

iPhone 13には新色として「ピンク」や新しい暗めのレッド、iPhone 13 Proには「シエラブルー」がラインナップされており、これらの色が気に入ったのであればiPhone 13シリーズも検討の価値ありです。

おすすめのiPhoneの購入方法

最後に、iPhoneのおすすめの購入方法の正攻法とお得に手に入れられるルートをまとめて紹介していきます。

1. キャリアから購入

ドコモauソフトバンク楽天モバイルを使っている方であれば、キャリアの補償などのサービスも一緒につけられるのでおすすめの方法。分割購入ができるのもポイントです。

2. Apple公式ストアから購入

SIMフリーモデルのiPhoneはApple公式ストアから購入可能。本体を単体購入して各社SIMカードを入れるだけで使えるため、手続きが非常にシンプルなのがメリット。オリコと提携した従来のAppleローンに加え、アプリからの簡単な申し込みで分割払いができるペイディによる支払いにも対応しています。

3. 家電量販店でSIMフリーを購入

iPhoneのSIMフリーモデルは実はビックカメラ.comなどの家電量販店でも購入可能。Apple直販とそれほど変わりませんが、家電量販店で貯めたポイントが使えたり、Apple直販サイトで希望のモデルの在庫が無い場合に重宝する第二の選択肢です。

4. 白ロム店で未使用品・中古品を購入

iPhone 12やiPhone SEなどの旧モデルを購入する場合は特におすすめなのがイオシスなどの白ロム取扱店。中古品だけでなく未使用品も取り扱われており、新品同等のiPhoneを格安で入手する事も可能。iPhone SEであれば未使用品が約3.2万円と、Apple直販の定価49,800円より遥かに安く調達することができます。


以上、iPhoneの用途別の選び方、おすすめの買い方を一通りまとめてみました。総合的に見るとiPhone 12 miniが「値下げで安くなっている」「高性能」「ユニークな色が選べる」「軽量」などメリットが多く、2021年一番の美味しいiPhoneなのではないかと思うところ。実際私も使っているスマホでおすすめなので、迷ったらiPhone 12 miniもしくはiPhone 12を選ぶのが良いのではないかと思います。

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キリカ

ガジェットショットを作った人。本業はUI/UXデザイナー。趣味は理想のデスク環境作り、愛車「エリーゼ」「ジュリエッタ」でのドライブ、車旅を動画・写真に残す事。